はじめに:速さの問題で“差がつく”理由
公務員試験の数的推理の中でも、毎年のように出題されるのが「速さ」の問題です。 一見シンプルなテーマですが、出発時刻・距離・速さ・時間の関係を同時に整理するため、 苦手意識を持つ受験生が非常に多い分野でもあります。
速さ問題はなぜ頻出なのか?
速さの問題は、論理的思考と数的処理のバランスを問う「典型的な得点差問題」。 特に追いつき・出会い・往復・平均の速さといったパターンは、 比や割合、グラフ理解にも応用できるため、 公務員試験の出題者が好んで出す分野です。
Aさんは分速80m、Bさんは分速60mで同じ方向に歩く。 AさんがBさんに追いつくのは何分後? → 速さの差 × 時間 = 距離の差 に注目すれば一瞬で解けます!
この記事で得られること
本記事では、公務員試験の数的推理における「速さ」問題を、 初学者でも“流し読みで理解できる”やさしい日本語で解説します。 読み終える頃には、どんな問題でも次の3ステップで考えられるようになります。
- ① 条件を「距離・時間・速さ」で整理する
- ② パターン(追いつき/出会い/往復)を判定する
- ③ 図と比で考える(公式暗記に頼らない)
出題傾向と苦手克服のポイント
出題の約6〜8割は、比を使った速さの応用。 「AがBを追い越す」「2人が出会う」など、条件文を整理できるかが勝負です。 この記事では、文章を図に変換して解くコツを中心に、 実践的な例題と学習法を紹介します。
速さの基本:距離・時間・速さの関係を整理
「速さ」は、数的推理の中でも基礎中の基礎。 しかし、距離・時間・速さの関係を曖昧にしていると、 少し条件が複雑になっただけで解けなくなります。 まずは公式を正しく理解し、「図で考えるクセ」を身につけましょう。
① 公式の理解:速さ=距離÷時間
距離 = 速さ × 時間
時間 = 距離 ÷ 速さ
3つの関係はすべてつながっています。 困ったときは「三角図」を思い出すと便利です👇
距離
──────────────
速さ × 時間
指で「隠した部分」を計算式にするのがコツ。
たとえば「速さ」を隠せば、残りは「距離÷時間」になります。
② 単位変換の注意点
公務員試験では、単位を統一しないと正解できません。 たとえば「時速」⇔「分速」⇔「秒速」は次のように変換します。
- ・1時間=60分、1分=60秒
- ・時速 → 分速:÷60
- ・時速 → 秒速:÷3600(60×60)
- ・分速 → 秒速:÷60
③ 表と図で整理する
計算よりも先に、「条件を表で整理」するだけでミスが激減します。 特に追いつきや出会いの問題では、表が思考の軸になります。
| 人 | 速さ | 時間 | 距離 |
|---|---|---|---|
| A | 80m/分 | t | 80t |
| B | 60m/分 | t+5 | 60(t+5) |
④ まず“関係を描く”ことから始める
本番で焦って式を立てるより、線分図を描く方が早く正確です。 「スタート→出会い→ゴール」を線でつなぎ、速さの比を反映するだけ。 数的推理は“算数ではなく構造理解”の問題です。
- ・追いつき:スタート位置の差を意識
- ・出会い:互いの進む距離の和が一定
- ・往復:速さを変えたときの平均を意識
頻出パターン別の解法
速さの問題は、出題パターンを覚えておくと式を立てる前に答えの道筋が見えるようになります。 ここでは公務員試験で最もよく出る5つのパターンを、図解とともに整理していきましょう。
① 追いつき(出発時刻が異なる)
追いつきは、速い人が遅い人に「追いつく」瞬間を求める問題。 ポイントは、速さの差 × 時間 = 距離の差です。
Aは分速80m、Bは分速60mで先に出発。Aが10分後に出発すると、追いつくまで何分か?
「Bの距離(先行分)」と「Aの差分の速さ」を線分図で対比させると、頭の中が整理されます。
② 出会い(反対方向から進む)
出会いは、速さの和 × 時間 = 距離で表せます。 お互いに近づくので、速さは「合計」になる点に注意しましょう。
AとBが20km離れた地点から同時に出発。Aは時速6km、Bは時速4km。出会うのは?
これを意識するだけで、出会い・追いつきのどちらも解けます。
③ 往復(行きと帰りの速さが異なる)
行きと帰りで速さが違う場合は、平均の速さの考え方が重要。 公式を覚えるよりも、全体の距離と時間から考える方が確実です。
行きは時速60km、帰りは時速40km。往復の平均の速さは?
④ 平均の速さ(全体を1つの旅とみる)
問題文で「全体で何kmを何時間で進んだ」と言われたら、素直に割り算でOK。 ただし、途中で速さが変わる場合はそれぞれの区間で時間を出して合計します。
前半30kmを時速60km、後半20kmを時速40km。全体の平均の速さは?
⑤ 速さと比(距離・時間との関係)
「AとBの速さの比が3:2」など、比を使う問題も頻出です。 比は「速さ・距離・時間の関係」に共通の考え方を当てはめられます。
- 速さの比:3:2 → 距離の比=3t:2t(時間が同じなら距離が比例)
- 距離の比:3:2 → 速さの比=3:2(時間が同じなら速さも比例)
- 時間の比:2:3 → 速さの比=3:2(距離が同じなら逆比)
例題で理解を深めよう
ここからは、実際の公務員試験に出るレベルの速さの典型問題を通して、 考え方と解き方の流れを確認していきます。 式を覚えるより、「どう考えたか」を意識するのが大切です。
例題①:追いつき型の基本問題
Aさんは分速80m、Bさんは分速60mで歩きます。Bさんが先に600m進んでいるとき、Aさんが出発しました。 AさんがBさんに追いつくのは何分後ですか?
「追いつく」=速い人が遅い人の距離差を埋める、というイメージを図で持つとわかりやすいです。
例題②:出会い型の応用問題
町Aと町Bの距離は18km。Aさんは時速6kmでBに向かい、Bさんは時速3kmでAに向かいます。 2人が出発してから出会うのは何時間後でしょう?
例題③:往復と平均の速さ
Aさんが片道60kmを、行きは時速60km、帰りは時速40kmで走りました。 往復の平均の速さを求めましょう。
例題④:速さと比を使った問題
AとBが同じ距離を進む。Aの速さはBの1.5倍。Aが40分で進む距離を、Bは何分で進むか?
図で解くコツ:線分図を使えば一瞬で理解できる!
- ・追いつき:速さの差を「距離差」と対応させる
- ・出会い:2人の進む距離の合計を一定にする
- ・往復:往路・復路の速さを線の長さで比較する
よくあるミスと対策
「速さの問題」は解法自体はシンプルですが、ちょっとした思い込みや単位のズレで不正解になるケースが非常に多いです。 ここでは、公務員試験の受験生がよくハマるミスを整理し、確実に回避する方法を紹介します。
① 単位をそろえ忘れる
「時速60km」と「分」で計算してしまう。
→ 時間と距離の単位が一致していないと誤答確定!
② 速さの比を逆にする
「Aの速さ:Bの速さ=3:2」なのに、時間も3:2にしてしまう。
速さと時間は「逆比」の関係! 速い方は時間が短く、遅い方は時間が長くなります。
③ 出発時刻のズレを無視する
「同時に出発」と思い込んで式を立てたら間違い。 実際には、片方が5分遅れて出発していた…という問題が多いです。
④ 選択肢の単位に惑わされる
答えを出したのに、選択肢が「時」「分」「秒」で混在していて勘違い。
⑤ 計算だけで解こうとする
式を立てる前に、頭の中で暗算して混乱する。 結果、速さの向きや差を勘違い。
⑥ 難問になると「平均の速さ」を単純平均してしまう
行き60km/h、帰り40km/h → 平均=50km/h ❌ 実際は48km/h(時間を考慮する必要あり)
まとめ:速さの問題で落とさないための心構え
- ① 単位を統一したか?
- ② 出発時刻や方向を確認したか?
- ③ 図や表で整理したか?
この3つを守るだけで、速さの問題は安定して得点できる分野になります。 あとは反復練習で自動化するだけです。
勉強法:速さ問題を得点源にする
「速さの問題」は、最初は混乱しがちですが、パターンさえ掴めば安定して得点できる分野です。 ここでは、合格者が実践している学習法をもとに、最短で得点力を上げる方法を紹介します。
① ステップ学習法:公式→図解→過去問の3段階
- ① 公式を理解する:「速さ=距離÷時間」を頭でなく手で覚える
- ② 図解で整理する:線分図や表で条件を可視化する
- ③ 過去問で定着:同じパターンを3回繰り返して身体で覚える
② 1日15分でOK!反復で“型”を自動化
数的推理の中でも「速さ」は短時間学習に向いています。 1日15分、次のように繰り返すだけで自然と反射的に解けるようになります。
- ① 追いつき問題を1問(3分)
- ② 出会い問題を1問(3分)
- ③ 往復・平均の速さを1問(4分)
- ④ 間違えた部分をノートに整理(5分)
③ 「忘れない仕組み」を作る:スタディング活用法
独学だと、覚えた公式を忘れやすいのが悩みです。 そこでおすすめなのがスタディング公務員講座のAI復習システム。 一度解いた問題を、忘れる前にAIが自動で出題してくれるため、 「覚えた → 忘れた → 思い出した」の記憶サイクルが自然に作れます。
- ・動画講義で速さのイメージを図解で理解
- ・AI復習で自分の弱点だけを効率反復
- ・スマホ学習でスキマ時間に1問解く習慣
④ 合格者の多くが実践:「朝5分」復習法
朝に1問解くだけで記憶定着率は2倍以上に向上します。 脳がリセットされた状態で「速さ=距離÷時間」を繰り返すと、 思考の型が短期記憶から長期記憶に変わるのです。
⑤ 苦手克服のコツ:問題文を日本語で言い換える
「条件整理が苦手」という人は、いきなり式を立てるのではなく、 問題文を「日本語で短く言い換える」練習から始めましょう。
「Aが出発してから30分後にBが追いかける」 → 「Bは30分分遅れて出発=距離の差がある」 → 「差を速さの差で埋める」 この流れを口に出して整理するだけで、公式が自然に浮かびます。
⑥ 継続のコツ:「見える勉強」で達成感を出す
速さの勉強は短時間でも「見える形」で積み上げることが大切。 スタディングでは、進捗バーで「習得率」が可視化されるので、 モチベーションが下がりにくい設計になっています。
スタディング活用法:AI×映像で最短攻略
「速さの問題をどう勉強すればいいかわからない…」という人にこそおすすめなのが、 スタディング公務員講座です。 スマホ1台で、速さの問題を図解と動画で理解できるので、独学では難しい部分を一気に解決できます。
① 図で理解する:映像講義のわかりやすさ
「Aが10分後に出発」「Bが時速60km」などの条件を、講師がその場で線分図に描いて解説。 文章ではイメージしづらい部分を、映像+図で直感的に理解できます。 複雑な追いつき問題も、“目で見て覚える”から一発で整理できます。
② AI復習で「忘れない仕組み」を自動化
スタディングのAI復習機能は、解いた問題を自動的に記録し、 「忘れた頃」に再出題してくれます。 つまり、脳科学に基づいた“最適なタイミング復習”が自動で行えるのです。
- ・自分が間違えた問題だけピンポイントで復習できる
- ・復習時期を自動で管理してくれる(忘却曲線対応)
- ・スマホ通知で「やる気」を自然に引き出す
③ スキマ時間の活用で圧倒的な学習効率
公務員試験の勉強は「毎日コツコツ」が重要。 しかし、仕事や学校の合間では机に向かう時間が限られます。 スタディングなら、通勤・昼休み・寝る前の5分でも1講義を完了可能。 スマホで動画を再生しながら、スワイプで確認テストまで解けます。
・通勤中:講義動画(音声再生)でインプット
・昼休み:AI復習で過去問を1問だけ解く
・寝る前:今日の誤答だけをチェック 👉 無理なく1日3回、記憶を強化できます。
④ 合格者の声:「速さ問題が得点源になった!」
- 「スタディングの動画で“速さ=差と和”の図解を見たら一瞬で理解できました!」
- 「AI復習で自分の苦手を自動管理できたので、復習漏れがなくなった」
- 「スマホで1問ずつ解けるので、毎日継続できたのが合格につながりました」
⑤ 独学との違い:結果が出る理由
独学では「どこでつまずいているか」を把握するのが難しいですが、 スタディングは学習履歴と弱点分析を自動で可視化。 「自分が理解できていないのはどこか?」を瞬時に把握できます。
公務員試験の合格者が口を揃えて言うのは、 「速さの問題は“型”を理解すれば確実に得点できる」ということ。 その“型”を効率よく身につけるなら、スタディングが最短ルートです。
まとめと次の学習ステップ
「速さ」の問題は、公務員試験の数的推理の中でも頻出でありながら、 理解のコツを掴めば最も得点しやすい分野です。 ここまでの内容を整理して、次に進む準備をしましょう。
✅ 本記事のまとめ
- ・速さの基本は「距離=速さ×時間」
- ・追いつき=速さの差、出会い=速さの和で考える
- ・平均の速さは単純平均ではなく「距離÷時間」で求める
- ・単位ミス・出発時刻ズレ・比の逆転に注意
- ・スタディングの映像とAI復習で自動的に定着
📈 これからの学習ステップ
速さを得点源にしたい人は、次のステップで勉強を進めましょう。
- ① 「速さ」→「比と割合」→「仕事算」の順で進める
- ② 1日15分、過去問1問+AI復習で反復
- ③ 苦手箇所はスタディング講義で“視覚的に”理解
「速さ」がわかると、ほかの数的推理(濃度、比、仕事など)にも波及効果が出ます。 つまり、速さ=数的推理の土台なのです。
💡 最後に:継続できる人が合格する
公務員試験の勉強で一番難しいのは「続けること」。 スタディングなら、AIが復習を自動で出題してくれるので、 「何をやればいいか迷う時間」をゼロにできます。
「1日15分の積み重ねが、合格への最短ルートです。」


