【完全版!】公務員試験の統計学を最短攻略|図解でわかる必須ポイント

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筆記(教養・専門)
  1. 第1章|統計学は「最短で差がつく」公務員試験の専門科目
    1. 1-1|統計学は「データを読み解く力」を鍛える科目
    2. 1-2|統計学が「短期間で差がつきやすい」3つの理由
    3. 1-3|受験生が統計学でつまずきやすい3つの落とし穴
    4. 1-4|この記事を読むメリット(統計学の到達イメージ)
  2. 第2章|統計学の全体像を図解で理解する(地図化)
    1. 2-1|記述統計:データを「まとめて眺める」ための道具
    2. 2-2|確率・分布:データの「起こりやすさ」をグラフでイメージする
    3. 2-3|推測統計:サンプルから「全体(母集団)」を推理する
    4. 2-4|公務員試験で特に狙われやすい「5つのエリア」
  3. 第3章|統計学の頻出テーマ5つを図解カードでサクッと理解
    1. 3-1|平均・分散・標準偏差:データの「真ん中」と「散らばり」をつかむ
    2. 3-2|相関係数:2つの量が「一緒に動く度合い」を −1〜+1 で見る
    3. 3-3|回帰直線:散布図の「傾向」を1本の線で表す
    4. 3-4|確率分布:データの「出やすさ」を曲線や棒グラフで表す
    5. 3-5|信頼区間と推定:サンプルから「母集団の範囲」を言い当てる
  4. 第4章|よく出る事例問題(NG→OK比較で理解する)
    1. 4-1|事例① 分散・標準偏差の計算で起こりやすい勘違い
    2. 4-2|事例② 相関係数の符号だけで判断してしまうミス
    3. 4-3|事例③ 回帰直線の「切片」と「傾き」を誤解する
  5. 第5章|受験生が陥るミス3つと対策(NG→OKで理解)
    1. 5-1|ミス①:公式だけを覚えて「理解したつもり」になる公式丸暗記
    2. 5-2|ミス②:相関=因果と勘違いしてしまう相関≠因果
    3. 5-3|ミス③:演習が1周で終わり「身についた気」になる演習不足
  6. 第6章|スタディングで統計学を最短攻略する
    1. 6-1|講義 → 演習 → AI復習の3ステップで統計学を固める
    2. 6-2|こんな受験生にスタディング統計学はおすすめ
    3. 6-3|スタディング公務員講座の詳しいレビューはこちら
    4. 6-4|統計学を「あと一歩」で得点源にしたいあなたへ
  7. 第7章|公務員試験「統計学」の総まとめ
    1. 統計学攻略の3つの柱
    2. スタディングを使えば、この3つが一気にそろう
  8. 第8章|統計学と一緒に読むべき関連記事

第1章|統計学は「最短で差がつく」公務員試験の専門科目

このページでは、公務員試験の専門科目のひとつである統計学について、 「どんな科目なのか」「なぜ短期間でも差がつきやすい得点源なのか」を、はじめての人向けにやさしく解説していきます。

「数学が苦手だから統計学はムリかも…」と思っている方も多いですが、 公務員試験で問われる統計学は、難しい証明や高度な数式ではなく平均・分散・標準偏差・相関・回帰・推定といった“決まったパターン”が中心です。

この章のゴール
・統計学がどんな専門科目かイメージできる
・公務員試験でなぜ狙い目の科目と言われるのかが分かる
・この記事を読むことでどこまで到達できるかが見える
統計学ってどんな科目?(公務員試験での位置づけ)
  • 多くの試験で専門科目「統計学」や「数理・統計」として選択可能
  • 内容は記述統計(平均・分散など)+推測統計(推定・検定・相関・回帰)が中心
  • 理系イメージがある科目だが、公務員試験では範囲がコンパクトで、独学でも十分対応可能

「公式の意味」と「図解でのイメージ」をセットで押さえれば、 文系・理系にかかわらず安定して点を取れる専門科目になってくれます。

#公務員試験 #専門科目 #統計学

1-1|統計学は「データを読み解く力」を鍛える科目

統計学をひとことで言うと、「バラバラなデータを、数字とグラフで整理して判断するための学問」です。

  • テストの点数、身長・体重、アンケート結果 などのデータをまとめる
  • 平均・分散・標準偏差で、「真ん中」と「バラつき」を数字にする
  • 相関や回帰で、2つの量の関係(例:勉強時間と得点)を読み取る
  • サンプル(標本)から、母集団の特徴を推定・検定する
イメージすると…
・記述統計 = データの「プロフィール作り」
・推測統計 = サンプルから「全体像を推理する」

統計学は、公務員として働いたあとも、人口・経済・アンケート・調査結果などを扱う場面で必ず役立ちます。 試験対策はもちろん、将来の実務にもつながるコスパの良い専門科目です。

1-2|統計学が「短期間で差がつきやすい」3つの理由

統計学は、公務員試験の専門科目の中でも短期間で仕上げやすく、差がつきやすいと言われます。 その理由を3つに整理してみましょう。

  1. 出題範囲がコンパクトで、頻出パターンが決まっている
    公務員試験で問われるのは、主に次のようなテーマです。
    • 平均・分散・標準偏差などの記述統計
    • 相関係数・回帰直線・散布図などの相関・回帰
    • 二項分布・正規分布などの確率分布の基本
    • 推定・検定・信頼区間などの推測統計
    出るところがある程度決まっているので、効率よく「頻出パターン」を抑えやすいのが特徴です。
  2. 図解とイメージで理解できる部分が多い
    散布図・ヒストグラム・正規分布のグラフなど、視覚的に理解しやすいテーマが多いのも統計学のメリットです。 文章だけでなく、グラフや図を見ながら勉強できるので、数式が苦手な人でも感覚をつかみやすくなっています。
  3. 計算問題は「型」にはめて解ける
    分散・標準偏差・相関係数・回帰式・信頼区間…といった計算問題も、 一度計算ステップ(型)を覚えてしまえば、番号を入れ替えていくだけで処理できます。 →「理解+型」のセットで覚えると、過去問がパターン認識モードになります。
結論:
統計学は「範囲が狭い」「グラフで理解しやすい」「計算は型で解ける」という3拍子がそろった、 公務員試験の中でも非常にコスパの高い専門科目です。

1-3|受験生が統計学でつまずきやすい3つの落とし穴

とはいえ、統計学ならではのつまずきポイントもあります。あらかじめ知っておくことで、遠回りを防げます。

よくあるつまずきポイント
  • 平均・分散・標準偏差の式を「ただ暗記」してしまう
  • 相関係数の「符号(+/−)」と「大きさ(0〜1)」の意味があいまい
  • 回帰直線を「当てはめ計算」だけで理解しようとして、グラフのイメージがない

これらの多くは、「図やグラフでのイメージがないまま、数式だけ覚えようとしている」ことが原因です。

この記事での解決方針
・第2章で統計学の全体マップを図解
・第3章で超頻出5テーマをカード+図で整理
・第4章・第5章でNG→OK形式の事例を使って「間違いやすい所」を具体的に修正

1-4|この記事を読むメリット(統計学の到達イメージ)

このページでは、公務員試験の専門科目「統計学」を次の流れで解説していきます。

  • 第2章:統計学を3ブロックの地図として理解(記述統計・確率分布・推測統計)
  • 第3章:平均・分散・相関・回帰・推定などの頻出5テーマをカードで整理
  • 第4〜5章:典型的な間違い方をNG→OK比較で確認し、ミスの原因と対処法を明確化
  • 第6章:スタディング公務員講座を使って、統計学を最短ルートで固める勉強法を紹介

記事を読み終える頃には、 ・統計学の全体像試験で狙われるポイントが分かり、 ・自分がどこでミスしやすいかが把握でき、 ・スタディングを使った効率的な学習ルートまでイメージできるようになるはずです。

この記事のおすすめな使い方
  • まずは第2章で「統計学の地図」をざっくり眺める
  • 次に、第3章の頻出5テーマだけでも一通り読んでイメージをつかむ
  • 過去問でつまずいたら、第4章・第5章のNG→OK事例に戻って確認
  • 独学が不安なら、第6章のスタディング活用法も検討する

それでは次の第2章から、統計学の全体像(統計学マップ)を図解で整理していきましょう。

第2章|統計学の全体像を図解で理解する(地図化)

この章では、公務員試験で出題される統計学の全体像を、ひと目でイメージできるように地図化していきます。 いきなり平均や分散の計算から入るのではなく、まずは 「統計学はどんなブロックで構成されているのか」をざっくり掴むのがポイントです。

公務員試験レベルの統計学は、おおまかに3つのブロックに分けて考えると分かりやすくなります。

  • ① 記述統計:データをまとめる(平均・分散・標準偏差・度数分布など)
  • ② 確率・分布:「起こりやすさ」を扱う(確率・二項分布・正規分布など)
  • ③ 推測統計:サンプルから全体を推理(推定・検定・相関・回帰など)
統計学の全体マップ 統計学を、記述統計・確率分布・推測統計の3ブロックと、それぞれの代表的な論点に分解した図 統計学 記述統計 データを要約する ・平均 ・分散・標準偏差 ・度数分布 ・中央値・最頻値 → データの「真ん中」と「ばらつき」を見る 確率・分布 「起こりやすさ」を数値化 ・確率 ・二項分布 ・正規分布 → グラフで「どこが多いか」をイメージ 推測統計 サンプルから全体を推定 ・区間推定(信頼区間) ・仮説検定 ・相関係数 ・回帰直線(回帰分析) → 「関係があるか・どのくらいか」を見る
図:統計学は「記述統計」「確率・分布」「推測統計」の3ブロックで整理すると分かりやすい

2-1|記述統計:データを「まとめて眺める」ための道具

最初のブロックは記述統計です。ここでは、集めたデータをわかりやすい数字やグラフに変換することを目的とします。

記述統計でよく出る内容
  • 平均:データの「真ん中」の代表値
  • 分散・標準偏差:データの「ばらつき」を表す
  • 度数分布・ヒストグラム:どの値がどれくらい出ているかを棒グラフで表現
  • 中央値・最頻値:真ん中の値・最も出現回数が多い値

公務員試験では、「平均・分散・標準偏差の計算と意味」が特に重要テーマです。 次の第3章で、図を使ってイメージしながら整理していきます。

ポイント
記述統計は、 ・データの「代表値」=平均・中央値・最頻値 ・データの「散らばり」=分散・標準偏差 を押さえておけば、得点しやすい分野です。

2-2|確率・分布:データの「起こりやすさ」をグラフでイメージする

次は確率・分布です。ここでは、「ある結果がどれくらい起こりやすいか」を扱います。

確率・分布でよく出る内容
  • 確率:ある事象が起こる割合(0〜1の数値)
  • 二項分布:「成功/失敗」のような2値の結果が繰り返されるときの分布
  • 正規分布:平均の周りにデータが集まり、左右対称の「山型カーブ」になる分布

公務員試験では、正規分布の形や、「平均±1標準偏差の範囲に約68%のデータが入る」といった ざっくりした性質が問われることもあります。

ポイント
・確率は「0〜1の間の値」で、1に近いほど起こりやすい
・正規分布は「真ん中が一番多く、両端に行くほど少ない」山なりの形、というイメージを持っておくだけでも得点に繋がります

2-3|推測統計:サンプルから「全体(母集団)」を推理する

最後のブロックは推測統計です。ここが統計学らしさが一番出る部分であり、公務員試験でも狙われやすい分野です。

推測統計でよく出る内容
  • 推定:サンプルから母平均・母割合などを推理する(例:信頼区間)
  • 検定:「差があると言えるか?」を確率的に判断する
  • 相関係数:2つの変数の「どれくらい一緒に動くか」を −1〜+1 で表す
  • 回帰直線:散布図上の点の傾向を表す直線(例:勉強時間が長いほど得点が高い など)

とくに相関係数・回帰直線は、図解(散布図)とセットで理解すると、 試験本番で選択肢を直感的に切れる武器になります。

よくある勘違い
「相関がある = 必ず原因と結果の関係がある」と思ってしまう

統計学では、「相関がある(いっしょに動いている)」ことと、「原因と結果の関係(因果)」は別物です。 この点も、第3章・第4章でNG→OK形式で丁寧に整理していきます。

2-4|公務員試験で特に狙われやすい「5つのエリア」

これまで見てきた3ブロックの中でも、公務員試験で特に頻出なのが次の5エリアです。

  • ① 平均・分散・標準偏差(記述統計の基本)
  • ② 相関係数(−1〜+1の範囲と意味)
  • ③ 回帰直線・散布図(グラフの読み取り)
  • ④ 二項分布・正規分布(分布の形と性質)
  • ⑤ 推定(特に信頼区間)の考え方

次の第3章では、これらの頻出エリアを図解+カード形式でコンパクトに整理し、 「公務員試験で出やすい統計学」だけを効率よくインプットできるようにしていきます。

第3章|統計学の頻出テーマ5つを図解カードでサクッと理解

この章では、公務員試験で特に出題頻度の高い統計学の5大テーマを、 「イメージ → キーワード → 最低限の式」という順番で、カード形式で整理していきます。

この章で扱う5つの頻出テーマ
① 平均・分散・標準偏差(データの真ん中とばらつき)
② 相関係数(−1〜+1の意味)
③ 回帰直線(散布図と最小二乗法のイメージ)
④ 確率分布(特に二項分布・正規分布)
⑤ 信頼区間と推定の考え方

3-1|平均・分散・標準偏差:データの「真ん中」と「散らばり」をつかむ

テーマ① 平均・分散・標準偏差 記述統計のド定番

平均・分散・標準偏差は、データの性格を一言で表すための3点セットです。

平均とばらつきのイメージ 平均値の位置と、標準偏差によるばらつきを示す図 平均 ±1標準偏差くらい
図:平均は「中心の位置」、標準偏差は「平均のまわりにどれくらい散っているか」を表す
  • 平均:データの「真ん中」の代表値
  • 分散:データが平均からどれくらい離れているかの「ずれの平均」
  • 標準偏差:分散の平方根。元の単位に戻した「ばらつき」
公務員試験での押さえどころ
・「分散=ずれ²の平均」「標準偏差=分散の平方根」という意味レベルを掴んでおく
・計算は、①平均 → ②平均からの差 → ③差を2乗して足す → ④割るという型で覚える

3-2|相関係数:2つの量が「一緒に動く度合い」を −1〜+1 で見る

テーマ② 相関係数 −1〜+1の解釈

相関係数は、2つの量がどの程度一緒に増えたり減ったりするかを表す指標です。

相関係数のイメージ図 正の相関・負の相関・相関なしの散布図イメージ 正の相関(r ≒ +0.8) 負の相関(r ≒ −0.8) ほぼ相関なし(r ≒ 0) r が +1 に近いほど「右上がり」、−1 に近いほど「右下がり」、0 付近は「バラバラ」
図:相関係数 r の符号と大きさで、散布図の「傾き」と「まとまり具合」をイメージする
  • r が+1に近い:一方が増えると、もう一方も増える(強い正の相関)
  • r が−1に近い:一方が増えると、もう一方は減る(強い負の相関)
  • r が0付近:一緒に動く傾向がほとんど見られない
注意ポイント
・相関があるからといって、必ず因果関係があるとは限らない
・試験では、「r の大きさ・符号から読み取れる関係」を選択肢で問われることが多い

3-3|回帰直線:散布図の「傾向」を1本の線で表す

テーマ③ 回帰直線 y = a + bx のイメージ

回帰直線は、散布図に散らばった点の「全体としての傾向」を表す直線で、 一般に y = a + bx の形で表されます。

回帰直線のイメージ 勉強時間と得点の散布図に回帰直線を引いた図 勉強時間 x 得点 y y = a + bx(回帰直線)
図:散布図の点の「傾向」を、1本の直線(回帰直線)で表現する
  • 切片 a:x = 0 のときの y の値(直線が縦軸と交わる位置)
  • 傾き b:x が1増えたときに、y がどれくらい増減するか(増加なら正、減少なら負)
公務員試験でのポイント
・回帰直線を「予測用の線」とイメージする(例:勉強時間から得点を予測)
・「切片」「傾き」の意味(何を表す数字か)を言葉で説明できるようにしておく

3-4|確率分布:データの「出やすさ」を曲線や棒グラフで表す

テーマ④ 確率分布(二項・正規) 山型カーブのイメージ

確率分布は、「どの値がどれくらいの確率で出るか」を表すものです。 公務員試験で特に意識したいのは二項分布正規分布のイメージです。

二項分布と正規分布のイメージ コイン投げ回数による二項分布と、滑らかな正規分布のイメージ図 二項分布(離散) 成功回数 正規分布(連続) 平均の周りに集中 二項分布:成功回数の分布(離散)/ 正規分布:平均の周りに山型に集まる分布(連続)
図:二項分布は「成功回数」の棒グラフ、正規分布は平均のまわりに山型に集まるカーブ
  • 二項分布:成功/失敗のような2値が n 回繰り返されるときの「成功回数」の分布
  • 正規分布:身長やテストの点数など、多くの自然現象で見られる「山型カーブ」
公務員試験でのポイント
・二項分布:n 回のうち k 回成功する確率、という設定が出たら意識する
・正規分布:平均付近が最も多く、左右対称の山型というイメージを持つだけでもOK

3-5|信頼区間と推定:サンプルから「母集団の範囲」を言い当てる

テーマ⑤ 信頼区間と推定 「だいたいこの辺り」を数字で表す

推定・信頼区間は、サンプルから母集団の平均や割合が「ありそうな範囲」を示す考え方です。

信頼区間のイメージ図 母平均の推定値のまわりに信頼区間をとっている図 母平均(真の値) 推定区間 「母平均は高い確率でこの区間のどこかにある」と考える
図:1つのサンプルから、母平均が「入っていそうな範囲(信頼区間)」を推定する
  • サンプル平均 ± 「誤差の幅」 = 信頼区間 という形になることが多い
  • 「95%信頼区間」とは、「同じ調査をたくさん繰り返すと、そのうち約95%の区間が真の母平均を含む」というイメージ
公務員試験でのポイント
・式そのものより、「サンプルから母集団の範囲を言い当てるための考え方」だと理解する
・選択肢で「95%の確率で母平均がこの区間にある」と書いてあったら、表現として不正確な場合がある点にも注意
第3章のまとめ
・平均・分散・標準偏差 → 「真ん中」と「ばらつき」を表す3点セット
・相関係数 → 2つの量がどの程度一緒に動くか(−1〜+1)を数字にしたもの
・回帰直線 → 散布図の傾向を1本の線(y = a + bx)で表現する
・確率分布 → 二項分布・正規分布のイメージ(棒/山型)を持つ
・信頼区間 → サンプルから母集団の「ありそうな範囲」を表現する考え方

次の第4章では、ここで整理した5大テーマをもとに、 公務員試験で実際によく出る事例問題を、NG→OK比較で解説していきます。

第4章|よく出る事例問題(NG→OK比較で理解する)

この章では、公務員試験で頻出の統計問題を3つの代表例にまとめ、 「どこで間違えやすいか」「どう直せば正しく理解できるか」をNG→OK形式で解説します。

4-1|事例① 分散・標準偏差の計算で起こりやすい勘違い

【問題】
あるクラスのテスト得点(5人)が 70, 75, 80, 85, 90 のとき、分散の値を求めよ。

❌ NG解答:平均との差をそのまま足してしまう

分散 = (−10 + −5 + 0 + 5 + 10) ÷ 5 → 0 になるから分散は0!

→ 平均からの差を直接足すと、必ず相殺されて 0 になってしまう。
⭕ OK解答:差を2乗してから平均をとる
分散 = 「平均からの差の2乗の平均」 = (100 + 25 + 0 + 25 + 100) ÷ 5 = 50

→ 標準偏差 = √50 ≒ 7.07
平均 80
図:分散は「平均からのずれ」を2乗して平均したもの

4-2|事例② 相関係数の符号だけで判断してしまうミス

【問題】
相関係数 r = −0.80 のとき、どのような関係を表すか?

❌ NG解答:「マイナスだから関係が弱い」
r がマイナス → 弱い相関? → これは誤り!
⭕ OK解答:「強い負の相関」
r = −0.80 は強い右下がりの関係を表す。 → 一方が増えると、もう一方はかなり減る傾向がある。
r ≒ −0.8(強い負の相関)
図:r が −1 に近いほど右下がりに強くまとまる

4-3|事例③ 回帰直線の「切片」と「傾き」を誤解する

【問題】
回帰式が y = 40 + 3x のとき、次を説明せよ: ① 切片の意味 ② 傾きの意味

❌ NG解答
・切片:ただの数字 ・傾き:グラフの傾きだから特に意味なし → これでは得点できない。
⭕ OK解答
・切片 40:x = 0 のとき、y は40(基準値) ・傾き 3:x が 1 増えると、y は平均して 3 増える
x y 切片 = 40 傾き 3
図:切片は「基準値」、傾きは「x が 1 増えると y がどれだけ動くか」
第4章のまとめ
・分散は「ずれ²の平均」→ 直接足すと 0 になるので要注意 ・相関係数は符号だけで判断せず、大きさ × 符号で読む ・回帰直線は「切片=基準値」「傾き=変化量」という意味理解が重要

次の第5章では、受験生がハマりやすい3つの典型ミスを NG→OKでさらに深掘りしていきます。

第5章|受験生が陥るミス3つと対策(NG→OKで理解)

統計学は「理解してしまえば点が伸びる科目」ですが、その一方で 多くの受験生が同じ落とし穴にはまりがちです。

この章では、公務員試験の統計学で特に多い3つのミスNG → OK比較でわかりやすく解説します。

ミスの種類
① 公式暗記だけで「理解した気」になってしまう
② 相関と因果の区別が曖昧になる
③ 演習量が少なくパターン認識まで到達しない

5-1|ミス①:公式だけを覚えて「理解したつもり」になる公式丸暗記

統計学は公式が多いため、つい公式ノートづくりに力を入れがちです。 しかし、公式だけを覚えても、実際の計算で手が止まることがほとんどです。

❌ NG:公式を書き写して満足する
頭の中の状態
「平均=… OK、分散=… OK」→実際の計算はできない
  • 式を言えるけど意味が説明できない
  • どのタイミングで使う公式か判断できない
  • 計算ステップが曖昧で本番で迷う
⭕ OK:意味→図→例の順で理解する

公式は次の3点セットで覚えると「使える知識」になる:

  • 平均:データの中心(重心)
  • 分散:平均からの“ずれ²”の平均
  • 相関:一緒に動く強さ(−1〜+1)

ノートには「日本語1行の説明」を必ず添えること。

対策
・公式を書くときは「何を計算する式か」を日本語で書く
・図(散布図・数直線)をセットで覚える
・例を1つ書いて意味を確認する

5-2|ミス②:相関=因果と勘違いしてしまう相関≠因果

統計学の試験で最も多い誤解が、 「相関がある → 原因と結果がある」と考えてしまうこと。

❌ NG:「相関があるなら原因があるはず」
ありがちな誤解例
「身長が高いほど給料が高い → 身長が原因だ!」
  • 2つが一緒に動いているだけで因果は言えない
  • 第三の要因(年齢・経験など)が影響している可能性もある
  • 試験の選択肢で点を落としやすい部分
⭕ OK:相関は「同時変動」を表すだけ
  • 相関係数 r は因果を証明するものではない
  • 因果を言うには理論・実験などの追加証拠が必要
  • 選択肢で「相関があるので原因〜」と書かれていたら要注意

公務員試験の統計問題では、この誤解を突く選択肢が頻出です。

対策
・問題文に「相関」という文字が出たら一旦立ち止まる
・「これは因果ではない」と意識して選択肢を読む
・散布図の傾向と r の大きさをセットで理解する

5-3|ミス③:演習が1周で終わり「身についた気」になる演習不足

統計学は、一度解いた直後は理解したつもりになりがちですが、 数日空けると計算ステップをすっかり忘れてしまう科目です。

❌ NG:1周だけで満足する
  • 翌週に解けなくなる
  • 初見問題で公式選びに迷う
  • 「意味」は覚えたつもりでも「手順」が曖昧
⭕ OK:短期間で2〜3周し、パターンとして覚える
  • 同じテーマを短い間隔で複数回解く
  • 2周目は式を見ず「手順」を口で説明できるか確認
  • ミスした問題だけを重点的にやり直す

統計学はパターン認識に入ると急に安定します。

対策
・演習計画は「1周」ではなく「2〜3周前提」で組む
・間違えた問題は翌日・3日後に再挑戦
・スタディングのAI復習を使うと最短で定着できる
第5章まとめ
・公式は意味から覚えないと得点に結びつかない
・相関=因果と混同しないことが選択肢攻略の鍵
・統計学は短期間で2〜3周してパターン化が必要

次の第6章では、スタディングを使って統計学を 最短で攻略する学習ルートを紹介します。

第6章|スタディングで統計学を最短攻略する

ここまでで、公務員試験の統計学の全体像・頻出テーマ・ミスのパターンを整理してきました。 あとはこれをどれだけ効率良くインプット&アウトプットするかが勝負です。

よくある悩み
「グラフや公式はなんとなく分かるけど、問題になると手が止まる…」
「独学だとどこまでやればいいのか分からない」

そんなときに頼りになるのが、スマホ1台で専門科目までカバーできる スタディング公務員講座です。

統計学とスタディングが相性抜群な理由
  • 統計のグラフ(散布図・正規分布など)をスライド+講義動画で視覚的に理解できる
  • 「講義 → すぐ演習」の設計で、見た直後に手を動かして定着できる
  • AI復習機能で、忘れかけた頃に自動で復習させてくれる
  • スマホ対応なので、通学・通勤中に統計だけサクッと進めることも可能
  • ミクロ・マクロ・財政学など他の専門科目と一元管理できる

6-1|講義 → 演習 → AI復習の3ステップで統計学を固める

スタディング統計学3ステップ学習フロー 講義→演習→AI復習で統計学を定着させる図解 STEP1 講義 図解スライドで 概念をつかむ STEP2 演習 例題・過去問で 手を動かす STEP3 AI復習 平均・分散・相関・回帰・信頼区間などの 「忘れやすい計算系」を、自動で何度も出題してくれる
図:スタディングの「講義 → 演習 → AI復習」で、統計学の頻出論点を短期間で定着させる
① 講義:統計のグラフ・式を図解で理解する

独学ではテキストの文章と数式だけで、散布図や正規分布のイメージが持ちにくいのがネックです。 スタディングでは、統計学の講義がスライド+音声で構成されており、 「図を見ながら解説を聞ける」ので、文系でもイメージをつかみやすくなっています。

  • 散布図と相関係数の関係を画面上の動きで理解できる
  • 正規分布の山型カーブと、平均・標準偏差の意味を図で説明
  • 信頼区間や検定も、「グラフと日本語」で解説してくれる
② 演習:統計学の「型」を身につける

統計学は、計算ステップ(型)を身につけてしまえば一気に得点が安定します。 スタディングでは、講義で学んだ直後に対応する問題を解けるので、 「分かったつもり」をその場でチェックできます。

  • 平均・分散・標準偏差の計算手順を、何度も反復できる
  • 相関係数・回帰直線の読み取り問題で、グラフ感覚が鍛えられる
  • 正規分布・二項分布の「型」を過去問レベルで確認できる

「計算問題になると公式を忘れてしまう…」という人ほど、 演習を講義とセットで回せるスタディングの強みを活かせます。

③ AI復習:忘れかけた頃に統計の問題を自動出題

統計学は、一度理解しても時間が空くとすぐに計算の感覚が鈍る科目です。 スタディングのAI復習では、間違えた問題や時間のかかった問題を記録し、 忘れた頃に自動的に再出題してくれます。

  • 自分で「復習計画」を細かく立てなくてもよい
  • 苦手な統計分野(例:信頼区間・回帰など)が重点的に出てくる
  • スキマ時間にピンポイントで弱点だけ潰せる

6-2|こんな受験生にスタディング統計学はおすすめ

特に相性がいいタイプ
  • 数学は得意ではないが、グラフや図解で理解したい文系の方
  • ミクロ・マクロ・財政学と並行して、統計を短時間で仕上げたい
  • 参考書だけだと、どこまでやれば十分かわからないと感じている人
  • 通勤・通学のスキマ時間を、統計のインプット&復習に使いたい人

逆に、すでに統計を大学などで本格的に学んだことがある人は、 スタディングを「公務員試験レベルへのチューニング」として活用するのもアリです。

6-3|スタディング公務員講座の詳しいレビューはこちら

当サイトでは、スタディング公務員講座について、 実際の使い勝手や他予備校との比較をまとめたレビュー記事も用意しています。

6-4|統計学を「あと一歩」で得点源にしたいあなたへ

統計学は、出題範囲が比較的コンパクトで、型が決まりやすい専門科目です。 ここまでの記事で全体像や頻出パターンが見えてきたなら、 あとは正しい順番で、必要十分な量を回すだけです。

「独学だけだと少し不安…」という方は、スタディングをうまく取り入れて、 統計学を短期間で“取り切る”専門科目に変えていきましょう。

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ひとことアドバイス
統計学は、「意味 → 図解 → 演習 → AI復習」のサイクルが回り始めた瞬間に、一気に楽になります。 自分ひとりで回し切るのが大変だと感じたら、スタディングをうまく使って合格までの距離をショートカットしていきましょう。

第7章|公務員試験「統計学」の総まとめ

ここまで、公務員試験で頻出となる統計学の全体像 → 頻出分野 → 事例問題 → ミスと対策 → 学習ルートまで、 一気に体系化してきました。 この章では、統計学攻略のポイントを一枚で俯瞰できる“まとめ地図”として整理します。

公務員試験「統計学」まとめマップ ① 記述統計 平均・分散・標準偏差 ② 相関・回帰 r・回帰直線 ③ 確率分布 二項分布・正規分布 ④ 推定・検定 信頼区間・仮説検定
図:統計学の全体地図(頻出4分野をまとめて俯瞰)

統計学は、ひとつひとつのテーマはシンプルでありながら、 全体を関連づけて理解することで一気に点が伸びる科目です。

統計学攻略の3つの柱

  • ① 基本概念の理解(平均・分散・相関など)
  • ② 計算ステップの型を覚える(手順の言語化)
  • ③ パターン認識できるまで反復する(短期間の周回)
結局、統計学は「わかる × できる」の両方が必要

・「わかる」=図解・講義でイメージがつくこと
・「できる」=問題で必要な公式・手順を再現できること

この2つが揃った瞬間、統計学は最も得点しやすい専門科目になります。

スタディングを使えば、この3つが一気にそろう

第6章で紹介したように、スタディングは統計学と非常に相性が良く、 「講義 → 演習 → AI復習」のサイクルが自動で回ります。

  • 図解でイメージがつかみやすい
  • 計算問題をすぐ反復できる
  • 忘れた頃にAIが復習させてくれる

独学で伸びづらい統計学だからこそ、 スタディングを取り入れることで最短距離で得点源化が可能です。

次の第8章では、統計学と相性のいい他の専門科目の記事を紹介します。 ミクロ経済学・マクロ経済学・財政学など、 統計と並行して学ぶのに最適な科目を厳選してまとめています。

この記事を書いた人:えびうるゼミ
公務員試験アドバイザー
ebiuru

元・横浜市職員(16年)/人事採用担当(3年)

えびうるゼミと申します。

地方上級・国家一般職など複数の公務員試験に合格し、現在は公務員試験アドバイザー講師として働いています。
社会人経験者採用の選考にも関わっていた経験をもとに、リアルな合格戦略や面接対策を発信中!

「合格に近づく最短ルート」を、実体験ベースでわかりやすくお届けします。

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