論文の書き方が分からない…
今回は公務員試験における『評価される論文の書き方』について解説!!
まず始めに論文試験とは…
・提示されたテーマに対して
・制限時間内に
・指定された量の文章を
・論理的に書く
ただ漠然と文章を書き連ねているだけでは、評価の高い作文を書くことは出来ません。
3部構成で文章の書き方からテーマの捉え方まで、分かりやすく解説します!
長文の解説になりますが、目次をうまく活用しながら学習を進めていってください。
① 文章の形式について知る
② 文章の内容について知る
③ 実践技術を身につける
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第1編 文章の形式
第1編では、論文を書く際に知っておかなければならないルールを10個のポイントに絞って説明していきます。
このルールをマスターすることで、形式面において【減点されない答案】を書くことが出来るようになれます。
また、採点においてどのような点が重視されるか、実際に採点者が何を基準として点数をつけているのかも解説していきます。
まずは時間配分
最初にやるべき事、それは
「自分の字を書くスピードを知ること」です。
試験にはもちろん制限時間があり、終了5分前でまだ、3分の1も書けていないようでは、合格点をとることは出来ません。
そこでオススメなのは【模範答案を書き写す】ことです。
試験本番のつもりで素早く丁寧な字で書くことによって、だいたいどの程度の時間がかかるかがハッキリ分かります。
例えば800字書くのに40分かかる人は試験時間を逆算して、残り40分までには構成を練り、書き始めなければ間に合わないことになります。
自分が何分で構成を練り、何分書き続けて、何分で見直しをするのかという作戦をきっちり立てることこそが、合格する論文を書く第一歩になります。
字数は80%以上100%以下にする
「1200字以内で書きなさい」
という問題が出題されたとしましょう。
採点者は何枚もの答案を公平に採点しなければなりません。
そもそも、「1200字」というルールを無視して書かれた答案を見るとその場で不合格と認定してしまう可能性が高いです。
問題文で与えられた制限を守れないような答案では、完全に「問いに答えた」ことにはなりません。
構成の段階から字数制限に気を付けて、各項目をどの程度書くか検討しなければなりません。
逆に「1200字以内で書きなさい」という問題では最低何文字程度書けばいいのでしょうか?
答えは「制限字数の8割以上」 ※できれば9割以上
これについても字数が足りないから最後に何かを付け加えるのではなく、構成の段階から各項目の字数をある程度設定しておくことが大事になってきます。
分量のメリハリをつけよう
内容的に問題のない完全な答案でも、書き方によって点数に大きな差が生じる場合があります。
よりよい答案を書くためには、実際に答案を書き始める前に必ず下書き用紙で構成を行うことが重要になってきます。
答案構成を行うことによって、
・どのようなことを
・どのような順に
・どの程度ずつ書くか
を決めることが出来るので、後はそれを忠実に再現できるかだけの問題となってきます。
構成の段階で最も大切なことは
「どの程度ずつ書くか」という分量の問題です。
例えば、社会問題の「背景・問題点・自分の考え」を書かせる問題が出題された場合、単純に1:1:1で書くのではなく、出題者としては「自分の考え」に重点を置いているので1:1:2に近い比率で書けるように、構成を考える必要があります。
さらに「自分の考え」を書く際にも、その中で重要度の高い部分とそうでない部分でメリハリをつけることが合格に近づくポイントになってきます。
「問われた」ことだけに答えよう
論文で良い点数を取るためには、出題者の意図に沿った答案を書かなけらばならない。
この意図を理解するための唯一のヒントが「問題文」です。問われていることに忠実に答えるこそことが、出題者の意図に沿った答案になります。
「問いに答えること」が重要ですが、逆に言うと、問われていない事に対しては答えてはなりません。
余計なことを書いてしまうことは、「問いに答えている」部分を相対的に少なくすることになり、採点者に悪い印象を持たれてしまうからです。
ワンセンス・ワンテーマの原則
~接続詞に注意を払う~
「しかし」を連発するような文章では、結局のところ何が言いたかったのかが分かりにくくなってしまう。逆に接続詞がない文章というのも、各文の問の関係が分かりにくくなってしまい、文章の流れが悪くなってしまう。
~採点者に予測可能性を与える~
あらかじめ文章の流れや展開が予測できるような書き方をすると、文章が一段と分かりやすくなります。例えば、結論を先に述べたり、前置きを置くことで何について述べているのかを教えてあげることで採点者はすんなりと文章が読めるようになります。
形式のミスをなくそう
論文試験での採点方法は減点方式で採点されています。
どんなに内容の良い文章だとしても、形式ミスをするとどんどん減点されていくので、形式ミスをなくす努力をしなければなりません。
①漢字や送りがなの間違い
②日本語の繋がりがおかしい
③「です・ます」調と「である」の混同
①漢字や送りがなで自信がないものについては、別の言葉を用いる。
②一度書いた文章は必ず読み直す
③「である」調で統一する
という事に注意することで、形式ミスをなくすことに繋がります。
キーワードを目立たせよう
採点者は一つの答案を3~5分程度で採点します。
したがって、受験者は重要なことについては、目立つように書き印象に残すことが大切になってきます。
その書き方として大事なのは、答案中にキーワードを入れることです。構成の段階で「何をキーワードにするのか」という点から考えて書き始めましょう。
自分の中で「これがキーワードだ」と思っていても、採点者が分からなければそれはキーワードにはなりません。
採点者も人間なので、一定のトリックを使うことによって、自分の書いたキーワードを目立たせることができます。
それは、「」や『』でキーワードを囲うことです。他には字を濃くする方法や少し字体を変える方法がありますが、露骨にやりすぎるとかえって減点される危険性もあるので、採点者に気づかれない程度にさりげなくやりましょう。
接続詞が出来を左右する
分かりやすい文章を書くためのコツとして、接続詞をうまく活用することが挙げられます。
文章に流れをよくする最も効果的かつ簡単な方法が接続詞を工夫することなので、構成の段階から接続詞をどのように使うか考える必要があります。
接続詞を使うといっても、こと細かに多彩に用いる必要はありません。以下の接続詞を押さえましょう。
順接→「まず,次に,また,さらに,そして」
採点者に予測可能性を与える→「第一に,第二に」
逆接→「しかし」
同格→「つまり,すなわち」
逆接に関して言えば、「しかし」のみを使うことに気を付けましょう。多数の逆接を使うことによって、流れの悪い文章につながり、何が言いたいのかが分かりにくくなってしまいます。
具体例が勝負の決め手
難しい内容のことを抽象的に書かれても、採点者はなかなか理解できません。抽象的な文章の後は必ず「たとえば…」などと具体的な例を入れることによって、採点者に分かりやすい文章を書きましょう。
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第2編 文章の内容
第2編では、
①…内容的に間違ったことを書かないために
②…出題者の意図を掴むための着目点
③…全く知らない問題の対処法
など様々な角度から論作文の書き方を解説していきます!
特に「自己主張の黄金律(ゴールデンパターン)」は、あらゆる場面で活用できるテクニックです。
これをマスターすれば、自分の主張・提案を採点者に分かりやすく書けるようになり、得点を飛躍的に伸ばすことができます。
まず全体像を把握しよう
〔問題文から得られるすべての情報を整理し、その上で全体像を把握し、構成を立てることが必要です〕
例えば、問題文で「問題の背景、社会に与える影響、あなたの考え」が問われているのならば、
①…これら3点についてどう答えるか
②…これ以外に土のような事に触れるか
③…どの程度ずつ分量を書くか
について考える必要があります。
その上で、最終的にどのような答案が出来上がるか、自分の中で具体的にイメージを描いていきましょう。
最初に定義を書こう
【世間一般的に知られていない用語が出題されたら、答案の冒頭でその定義に触れておくことが重要!】
例えば「管理権限者について」というテーマが出題された場合、まず「管理権限者とは何か」という事に触れるという事になります。
その定義が書けていることにより、採点者に「少なくともこの問題に関する最低限の知識を持っている」ことを示すことができます。
ただし、あまりにも上手く書けない場合には無理して書かないほうが良いでしょう。自ら「知りません」と白状しているに等しいです。
問題文の背景を掴もう
論文を書く際にはその問題の背景について言及する必要があります。それは問題文で要求されていない場合でも同様です。
問題に背景が書かれている方が
①…文章の流れがよくなる
②…文章の説得力が増す
ただ、現実問題としてその背景について一定の知識がなければ背景を書くことは出来ませんので、ある程度時事的な知識を身につける必要があります。
※すべての知識を網羅するのは無理です!第3編で頻出テーマと知識を述べていますので、ご参考にしてください…!
問題点から背景を探り当てよう
問題の背景を考えてもわからない場合は、どうすればいいのでしょうか…。
最も簡単な方法は「問題点・課題から背景を見つけ出す」ことです。
一見、先に書かなければならない「問題の背景」から「問題点・課題」を見つけ出さなければならないような気もしますが、むしろ逆に「問題点・課題」の方から、問題の背景を考えた方が楽な場合も多数あります。
また、説得力のある背景を書くテクニックとして
「従来の考え方・傾向」と「現在の状況」の二つに大きく分けた上で、それぞれを比較検討してみると効果的です。また、その両者を逆接の「しかし」で繋ぐことにより、簡単に問題の背景を作り出すことが出来ます。
例えば「女性の社会進出」をテーマにすると
従来の考え方は→男性が外で仕事をし、女性は家で家事・育児をする
現在の状況は→女性にもキャリア思考が生まれてきた
上記2つを逆接で繋ぎ、「かつては…。しかし、近年は…。そこで、…するようになった。」という形で結べば、立派な【問題の背景】を書くことが出来ます!
自分の主張から問題点に遡ろう
問題点というのは、与えられたテーマに対して、課題となっている点を言います。
出題者は「与えられたテーマが現代社会で大きな問題となっていることを知っているか」を試したいがために、そのテーマを出題しています。
よって受験者は、答案中に「なぜそのテーマが社会的に問題となっているのか」を書かなければ、出題者の意図に答えたことにはならないのです。
すなわち、出題者は
「一般社会人と同じ問題意識を抱けるか」
ということを問うているのです。
では、知識不足で問題点が分からない場合はどうしたらいいのでしょうか…?
先述した【背景】が分からない場合は【問題点・課題】から背景を見つけ出すことが有用ですあると伝えました。これに対して、問題点・課題が分からない場合には
「自己主張・解決策から問題点を見つけだす」ことが有用と言えます!
結局、
【自己主張→問題点→背景】という順序で遡って検討すると、知識のない問題であっても、新たな発想が生まれてくるものです。
答案上で自己主張しよう
どのような論文においても【自分の主張】こそが、評価に最も影響する事項です!
自己主張と言っても自分を売り込むわけではありません。
単純に与えられた問題について、「自分なりの意見」ないし、現在課題として挙げられていることに対する「提案・解決策」などが書けてればいいのです。
また、「独自の提案」ができるとなお印象が良いが、そこに対しても【自己主張の黄金律】を使うだけで、最低2,3個は独自の意見を答案中で書くことで出来ます。
その他の注意点
「必ずしも書く必要はない」というのが正解です。
確かに「まとめ」があると論理的で格式の高い文章のような感じがしますが、現実にはなかなか最後に上手な「まとめ」を書くことができない人の方が多いです。そうした人が下手に「まとまりのないまとめ」を書いても、かえって墓穴を掘ることになります。
他に内容的にやってしまうとまずい点がいくつかあるので以下3つを確認してください。
①…課題に対する積極的な非難
→単に反対するのはよいが、積極的に非難すると印象が悪くなります
②…文章中の矛盾
→文章中で矛盾する2つ以上のことを書くと、説得力がなくなります
③…優柔不断な議論
→自分の考えをはっきりと示さないと低評価です
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第3編 実践技術を身につける
第1編、第2編でインプットは終了です!
ここからはアウトプット!
第3編の「実践技術を身につける」編では、実際の公務員試験に頻出のテーマを厳選しました。学んだテクニックを実際に適用し最終的な【合格論文】に至るまでを解説していきます!
第3編の進め方としては実際に論作文を書いてもらいます。
進め方としては
①問題文を読み、キーワードをヒントにして答案を作成
②作成が終了しましたら、【解説と図解】を確認し、自分で作成した答案を手直し
③最後に解答例を掲載します。答案の構成と解説を結びつけて、論文の作成方法を身につけていきましょう。
No.1 少子化
現代の日本では少子化が進み、子供の数が年々減少している。かかる現状について、その問題点とそれに対するあなたの考えを述べなさい。
・女性の社会進出
・経済的負担の増大
・合計特殊出生率
・負担の軽減
・育児休暇,婚活の促進
~答案を作成してみましょう~
【問題の背景】
女性の高学歴化と社会進出に伴い、現在では、晩婚化が進み、未婚率が上昇して、出生率が低下している。また、出産・育児に関する経済的負担の増加や、仕事を持つ女性にとっての出産と育児に対する不安は、少子化に拍車をかけている。
【問題点】
少子化は、労働人口の減少、高齢者の扶養負担を増加させる社会的な問題である。また、一人っ子には親に干渉が過度にわたり、自主性や協調性に乏しい子供が育つ傾向にある。
【解決法】
経済的な負担については補助金の支出や融資制度の整備、また、労働環境については産休や育休制度をより利用しやすくし職場の理解を進めるといった、環境の整備が必要である。また、公務員という立場からは、保育施設、児童館、公園、その他子育てを社会全体の責任と考え、親が安心して育児が出来る環境を作っていくべきである。
もっとも、子供を持つかどうかは、子損の価値観と生き方にかかわる個人的な問題でもある。上記のような環境を整備した上で、ひとつの選択肢として、出産・育児を選択する人を増やすことを考えるべきであろう。
近年は女性も大学・短大などに進学するようになり、社会に進出するようになってきた。これにより晩婚化が進み、また「シングルス」と呼ばれる結婚しない女性が増えてきた。また一方、人々の暮らしが豊かになるにつれて、子供一人にかける教育費その他の費用が増え、多くの子供を産むには相当のお金が必要となってきている。そこで、子供を産まない女性が年々増加して少子化がどんどん進行している。現在日本の合計特殊出生率は1.4程度にすぎず、今後さらに低くなることも懸念される。このような背景の下、少子化が進行していくことに対しては以下のような問題点がある。まず、若者の人口が減少することになり、労働力の不足が心配される。同様に、高齢化社会を迎えるにあたり、若年層の負担が過大になるのではないかが心配される。また、一人っ子が多くなることによって親の干渉が過度にわたり、自主性や協調性に乏しい子供が育ち、これが原因でいじめられる危険性がある。このような弊害がある以上、少子化がこれ以上進展しないように早急に対策を講じる必要がある。まず、出生率をこれ以上低下させないために、出生および育児における負担を軽減するような措置を講じるべきである。たとえば、3人以上の子供のいる家庭には、子供手当以外にも補助金を提供したり、行政が先頭に立って、育児休暇の促進などの施策を打ち立ったり、安心して子供を預けることのできるような託児所を低価格で数多く提供していくべきである。そして、若い男女が交流できるような出会いの場を行政として設けていくべきである。また、少子化社会の下では、子供が他の子供と交流することのできる公園や児童館、その他の遊び場を増やすことも必要だろう。さらに、国民が少子化による弊害について考え、社会全体で子育てを支援してくような体制を作り上げえていくことが必要だろう。
No.2 災害対策
日本は自然災害による被害を毎年のように受けている。こういった自然災害に強い街づくりをしていくためにできることについて、あなたの考えを述べなさい。
・阪神淡路大震災
・東日本大震災
・防災グッズ
・避難訓練
・心のケア
~答案を作成してみましょう~
【問題の背景】
日本の自然災害に対する対策が問題となったきっかけは、阪神淡路大震災にあると言われている。本問題文では「自然災害」とあるので、地震はもちろんのこと、地域によっては台風による水害や津波などについても触れておきたい。
【問題点】
自然災害に対する対策を講じる中で、もっとも大きな問題は、危機管理に対する住民の意識の低さである。「自分だけは大丈夫」と信じている人に対策を講じることが最も重要と考える。また、災害時には社会的弱者の保護も重要になってくる。
【解決法】
「災害に強い街づくり」を心がけていく上で、さまざまな対策をあげることができるが、①事前の対策と②事後的な対策に分けて論じていく。前者の具体例としては、耐震設計の建造物の増加、避難訓練の実施、国民の防災意識の向上などを挙げることができる。後者の具体例としては、ライフラインの迅速な復旧、周辺自治体との連携、被災者の心のケアの充実などを挙げることができる。
日本には古来より地震や台風、津波といった自然災害に襲われることが多く、何十年に1回程度の周期で大きな被害を被ってきた。しかし、自分に直接の被害が加わらない以上は特に対策を講じる人も少なく、大きな自然災害から長期間が経過するにつれ、人々の防災意識は低下していった。こうした中、平成7年に起きた阪神・淡路大震災や平成16年の新潟県中越地震の発生により、従来は地震が少ないといわれてきた地域についても対策を講じる必要性が生じてきた。また、平成23年に起きた東日本大震災は日本中に衝撃を与えた。このように、自然災害に対する各自治体の対策も、まだまだ始まったばかりといえる。ただし、災害対策講じていく上で最も大きな問題は、危機管理に対する住民の意識の低さが挙げられる。「自分だけは大丈夫」と過信している人も多く、こういった人に対策を講じる必要性を説いていくことが重要である。また、災害が発生した場合には、お年寄りや子供などの社会的な弱者は肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けるので、社会的弱者の保護が必要になってくる。以上の問題を解決し、「災害に強い街づくり」を積極的に進めていく上で、事前準備としてできることと、いざ、災害が発生したときに事後的にできることの双方を準備しておくことが必要であろう。事前対策の具体例としては、最新の耐震構造技術を取り入れた建造物を増やしたり、定期的に非難訓練を実施するように取りはからったりすることで、国民の防災意識を向上させていくことが必要となる。また、防災に関する地域のリーダーを定めて、自治体の職務に参加してもらうことも必要であろう。これに対して、事後対策の具体例としては、ライフラインが迅速に復旧するよう整備しておくことや、被災者およびその支援に関する情報の公開を行うこと、被災者の心のケアができるよう、専門知識を有するカウンセラーを派遣することなどを挙げることができよう。もちろん、体育館や学校など、自然災害が生じた場合の避難箇所となるような施設については、普段から十分に整備し、いつ災害が発生しても受け入れ態勢が万全であるように準備をしておきたい。しかし、結局のところ、防災対策は国民一人ひとりが意識していなければならないことであることに違いない。こういった意識を向上させるための広報活動も、街づくりの重要な手法であると思われる。
No.3 ボランティア活動
近年は国民にボランティア意識が浸透し、全国各地でさまざまな活動が行われている。このようにボランティア活動が普及した現状に対するあなたの考えを述べなさい。
・東日本大震災
・高齢者介護
・NPO法の制定
・学校教育,地域教育
・社会的評価の向上
~答案を作成してみましょう~
【定義】
ボランティアの定義は、覚えておかなければならないようなものではないが、ボランティア活動がどのようなものか、冒頭で簡単に説明できるような言い回しを用意しておくと便利である。
【問題の背景】
近年、ボランティア活動に対する関心を集めているのは、地震や台風などの自然災害時である。また、現在のボランティアをめぐる公的な制度についても述べるのが良いです。ただ、背景については、あまり詳しく書くのは得策ではないです。解答例を参考にして、問題点や解決法に力を入れて作成しましょう。
【問題点】
ボランティア活動そのものが問題なのではなく、今後、ボランティア活動をより発展させていくために、どう改革すべきかを書くことになります。ボランティア活動に参加したい人や、今活動している人々にとって活動しやすい環境が十分整備されていないこと、組織的・効率的に活動するにはどうすればよいかなどを書くと良いです。
【解決法】
NPO法の改正、政府による組織作りの指導などが主な解決法として挙げられるが、民間団体に対する援助、学校教育や地域社会での教育を通じて、国民の意識改革なども考えられます。
ボランティア活動は、他人または社会に貢献するような行為を自発的に行う活動をいい、現代社会で重要な意味を有する。台風や地震などの自然災害時の復興支援や、高齢者福祉のあり方の議論を通じて、近年特にその重要性が認識されている。そして、このようなボランティア活動に対する関心の高まり、役割の重要性を背景に、特定非営利活動促進法(NPO法)が制定され、それを支援する形でいくつかの制度が設けられている。このように、ボランティア活動は徐々に普及しつつあるものの、問題点も多い。まず、ボランティアが必要とされている分野に適切な人材を確保することが、質的にも量的にもまだまだ困難である点が挙げられる。また、ボランティア活動をしやすいような社会的制度や周辺環境の整備も不十分である。さらに、ボランティア活動に対する国民の意識が薄いのも問題である。現代社会において、ボランティアの活躍は今後とも必要不可欠であるため、私は、ボランティア活動を促進させる方向で、より一層積極的な施策を採る必要があると考える。まず、現行のNPO法を少し見直し、ボランティア活動をする者に対して、税法上の優遇措置を設けるなどの支援策を取り込むべきである。これにより、ボランティア活動を行うより多くの人材を確保することができるであろう。次に、行政側も、実際上の制度の運用を通じて、優遇措置を受けるに値するボランティアの組織づくりを指導していくべきである。ボランティア団体相互の連絡協議会の設置をバックアップしたり、企業においてボランティア休暇がとりやすい環境を作るよう、企業の担当者を集めて研修会を開催するなどの措置を採るべきだろう。さらに、学校教育、地域社会での教育を通じて国民の意識を改革し、ボランティア要員の育成や各種制度の普及にもより積極的に取り組み、ボランティア活動に対する社会的評価の向上に努めるべきだろう。
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まとめ
第1編 第2編 第3編と学習お疲れさまでした。
せっかく択一試験は順調で面接試験もばっちりなのに論文試験で不合格…
なんてことにならないように、論文試験に対してもしっかり対策していきましょう。
合格論文への最短ルートは
①減点されない答案を知ること(第1編でOK)
②内容を練り上げること(第2編でOK)
③実践技術を身につけること(第3編でOK)
④数回添削してもらうこと
の4点です。
添削に関してはどこの予備校でも実施してくれると思いますが、
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