はじめに:なぜ「約数・倍数」問題が重要なのか?
公務員試験の数的推理では、「約数・倍数」は整数問題を考えるための基本テーマです。 最大公約数・最小公倍数・倍数の個数などの考え方を押さえておくと、整数条件を整理しやすくなります。
「約数・倍数」は、整数どうしの関係を整理するための基礎です。 単なる計算として暗記するのではなく、「共通の約数」「共通の倍数」という意味から理解しましょう。
📈 まず押さえたい基本テーマ
約数・倍数は、整数問題を理解するうえで土台になる考え方です。 「最小公倍数」「最大公約数」「整数条件を満たす数」などは、問題文の条件を数式や倍数の並びに置き換えて考えます。 出題の有無や比重は試験区分・年度によって異なるため、志望先の過去問も確認しましょう。
出題率の数字を暗記するより、最大公約数・最小公倍数・倍数の個数・余りの基本パターンを自力で処理できるようにすることが重要です。
🧮 苦手になりやすい理由とは?
- 数の性質(約数・倍数)を丸暗記で覚えてしまう
- 問題文の条件整理を図や表にできていない
- “整数で考える”習慣がついていない
こうした点で迷う場合は、まず約数・倍数の基本ルールを理解し、条件を整理して問題演習で確認するところから始めましょう。
- 「約数・倍数」は整数条件を整理するための基礎テーマ
- 最大公約数・最小公倍数を使う条件を定義から見分ける
- 志望先の過去問で、整数・余り・範囲指定など実際の問われ方を確認する
次の章では、実際に「約数・倍数」のルールと基本的な考え方を、 図や表を使ってわかりやすく整理していきましょう。
約数・倍数の基本ルールを理解しよう
「約数」や「倍数」は一見シンプルですが、 公務員試験では条件整理と数の性質を問う形で出題されます。 ここでは、まず基礎をしっかり押さえましょう!
🔢 約数と倍数の定義をおさらい
- ある数 A が B で割り切れるとき、BはAの約数
- 逆に、AはBの倍数
📘 基本として確認したい「数の性質」
| 数 | 特徴 |
|---|---|
| 2 | 偶数をつくる基本。2で割り切れる数=偶数 |
| 3 | 各位の和が3の倍数なら3で割り切れる |
| 4 | 下2桁が4の倍数なら割り切れる |
| 5 | 末尾が0か5の数 |
| 6 | 2と3の両方で割り切れる数 |
| 12 | 3と4の両方で割り切れる数 |
試験では「3と4の両方の倍数である最小の数は?」のように、複数の数に共通する倍数を考える問題では最小公倍数が役立ちます。
🧠 最大公約数・最小公倍数の求め方
約数・倍数問題の基本はここにあります。 素因数分解を使うと、共通する因数や必要な指数を整理しやすくなります。
① 12=2²×3 ② 18=2×3²
⇒ 最大公約数=2×3=6
⇒ 最小公倍数=2²×3²=36
🧩 素因数分解で共通する因数を整理する
数を小さな素数に分解しておくと、 約数・倍数の関係が視覚的にわかるようになります。 特に3つ以上の数を扱うときは、下記のようにまとめると便利です👇
| 数 | 素因数分解 |
|---|---|
| 8 | 2³ |
| 12 | 2²×3 |
| 18 | 2×3² |
これを見比べると、各数の素因数と指数を比較しながら、約数・倍数の関係を確認しやすくなります。
「約数・倍数」は数を素因数分解して比較すると、 最大公約数・最小公倍数などの関係を整理しやすくなります。
- BがAを割り切るとき、BはAの約数であり、AはBの倍数
- 最小公倍数・最大公約数は素因数分解で求める
- 最大公約数と最小公倍数のどちらを使う条件かを見分ける
次の章では、実際に例題を通して、 「約数・倍数」問題の解き方を具体的に練習していきましょう!
例題で理解する!約数・倍数の出題パターン
基礎を押さえたところで、実際の公務員試験に出題される代表的な問題を解いてみましょう。 各例題の後には、解き方のコツも解説します💡
🧮 例題①:最大公約数の基本
【解き方】 まずはそれぞれを素因数分解します。
| 数 | 素因数分解 |
|---|---|
| 24 | 2³×3 |
| 36 | 2²×3² |
共通している部分(2²×3)を取り出すと、 最大公約数=12 となります。
素因数分解した各数について、共通する素因数の指数の小さい方を取ると最大公約数を求められます。
📗 例題②:最小公倍数を使った応用問題
【解き方】 「両方の倍数」=12と15の最小公倍数を求めればOKです。
| 数 | 素因数分解 |
|---|---|
| 12 | 2²×3 |
| 15 | 3×5 |
すべての素因数を最大の指数で掛け合わせます。 ⇒ 2²×3×5=60 よって、最小公倍数=60。
🔢 例題③:倍数カウント問題
【解き方】 100 ÷ 3 = 33余り1 ⇒ 33個 (1×3, 2×3, 3×3, …, 33×3=99)
1からNまでの正の整数に含まれるkの倍数の個数は、N÷kの商の整数部分で求められます。 たとえば、1〜200のうち7の倍数は⌊200÷7⌋=28個です。下限が1以外なら、上限までの個数から下限未満の個数を引きます。
🧩 例題④:条件を整理する文章問題
【解き方】 2と3の倍数 ⇒ 6の倍数。 6の倍数のうち、4で割れない最小のものを探す。
- 6(4で割れない) → ✅ 該当!
- 12(4で割れる) → ❌
- 18(4で割れない) → ✅ だが6の方が小さい
よって答えは 6。
複数条件があるときは、倍数を小さい順に列挙したり、条件を式・表に整理したりして、すべての条件を満たすか確認しましょう。集合の重なりを扱う問題ではベン図が役立つ場合もあります。
- 問題文が「共通して割れる数」「共通する倍数」「範囲内の倍数」のどれを求めているか確認する
- 最大公約数・最小公倍数は、素因数分解で各素因数の指数を比較して整理できる
- 文章問題では条件を式・列挙・表などに置き換え、すべての条件を満たすか確認する
次の章では、さらに一歩進んで、複合条件の応用問題に挑戦してみましょう!
応用編:複合条件を整理するコツ
公務員試験の「数的推理」では、単なる計算ではなく、 複数の条件を満たす整数を整理する問題もあります。 出題の有無や形式は試験区分・年度によって異なるため、ここでは応用例として“複合条件”の整理方法を確認します。
🧩 例題①:条件が重なる数を求める
ある整数は4の倍数であり、6の倍数でもある。このとき、その数の最小値を求めよ。
【解き方】 両方の倍数 ⇒ 4と6の最小公倍数を求める。
| 数 | 素因数分解 |
|---|---|
| 4 | 2² |
| 6 | 2×3 |
⇒ 2²×3=12 よって答えは12。
「4の倍数かつ6の倍数」のように複数の数の共通の倍数を求める条件では、 最小公倍数を使って整理できます。条件によっては最大公約数や別の考え方を使うため、問題文の目的を確認しましょう。
📘 例題②:余りを使った約数問題
ある整数を5で割ると余りが2、7で割ると余りが4となる。 この数のうち最小のものを求めよ。
【考え方】 これは剰余(あまり)の考え方を使う応用パターンです。 数を式で表すと、以下のようになります。
N ≡ 4 (mod 7)
5で割ると2余る正の整数を小さい順に書くと、 2, 7, 12, 17, 22, 27, 32, 37, 42, 47, 52… この中で、7で割ると4余るものを小さい順に確認します。
2 ÷ 7 → 余り2
7 ÷ 7 → 余り0
12 ÷ 7 → 余り5
17 ÷ 7 → 余り3
22 ÷ 7 → 余り1
27 ÷ 7 → 余り6
32 ÷ 7 = 4×7+4 → 余り4 → ✅ 該当!
よって、条件を満たす最小の正の整数は32です。
複数の余り条件がある問題では、まず一方の条件を満たす数を並べ、もう一方の条件でも確認する方法が確実です。条件を満たす解が1つ見つかった後は、今回のように法が互いに素なら、その解に2つの法の最小公倍数を加えた数も同じ余り条件を満たします。
🧠 例題③:倍数条件+範囲指定の融合
100以上200以下の整数のうち、3の倍数であり5の倍数でもあるものはいくつあるか?
【ステップ1】 3と5の倍数 → 最小公倍数は15。 よって「15の倍数」を100〜200の間で探します。
【ステップ2】 100 ÷ 15 = 6余り10 → 最初の倍数は15×7=105 200 ÷ 15 = 13余り5 → 最後の倍数は15×13=195 よって105〜195の間に存在する倍数は:
105, 120, 135, 150, 165, 180, 195 → 7個
- 共通の倍数を求める条件では最小公倍数を使って整理する
- 余りの問題は「mod(剰余)」を意識
- 範囲がある場合は「最初と最後の該当値」を算出する
次の章では、こうした問題を正確に処理するための 条件整理と学習手順を紹介します。
約数・倍数の勉強法|基礎理解から過去問へ進む
約数・倍数は、最大公約数・最小公倍数・余りなどの基本ルールを理解したうえで、問題文の条件に応じて使い分けることが重要です。 基本例題を自力で解けるようになったら、志望先の過去問で実際の出題形式を確認しましょう。 ここでは、理解から演習へ進む手順を整理します。
📘 ステップ①:問題パターンを分けて整理する
- 基礎型:単純な公約数・公倍数の計算
- 条件型:余り・範囲を含む文章問題
- 融合型:順列・集合・論理と組み合わせた問題
🧩 ステップ②:1問ずつ「考え方」を言語化する
本番では正確さと時間配分の両方が必要です。学習初期は解法の理解を優先し、 1問解くごとに「なぜこの手順で解けるのか」を説明できるか確認しましょう。
「4と6の倍数を同時に満たす → 最小公倍数を求める」 こうやってルールを“言葉で整理”すると、記憶が定着します。
⏰ ステップ③:時間を測って解く練習をする
試験全体の制限時間や問題数は受験先によって異なります。 最初は制限なしで考え方を理解し、慣れてきたら実際にかかった時間を記録して、過去問全体の時間配分を調整しましょう。
復習回数を固定するより、自力で解法を再現できるかを基準にしましょう。
- 1回目:解説を読み、条件と考え方を理解する
- 解き直し:解説を見ずに式や手順を再現する
- 数日後:もう一度解き、忘れている部分を確認する
📱 ステップ④:続けやすい時間に復習する
復習する時間帯や方法は生活スタイルに合わせて決めましょう。 解説を読むだけで終わらず、間違えた問題をもう一度自力で解き、最大公約数・最小公倍数・余りのどの考え方を使ったか説明できる状態を目指します。
最新の対応科目・教材・利用できる機能は公式ページで確認し、無料で試せる範囲があれば実際の講義や問題演習が自分に合うか確かめてから判断しましょう。数的推理は、講義を見るだけでなく自分で式や図を書いて解く時間も必要です。
- 「理解→自力で解く→時間を空けて解き直す」の流れで定着を確認する
- 学習時間の長短より、間違えた問題を原因まで確認して解き直す
- 動画を見るだけでなく、自力で問題を解く時間も作る
次の章では、通信講座を検討する場合に何を確認して選べばよいかを整理します。
スタディングの公務員講座を使う場合のポイント
「約数・倍数」などの数的推理を独学で進めていて、解説を読んでも解法がつかみにくいことがあります。 その場合は、スタディングの公務員講座のようなオンライン講座を補助的に使い、講義と問題演習を往復する方法もあります。
🎯 確認①:学習環境が自分に合うか
通信講座は、受講環境・対応端末・教材形式などがサービスや時期によって変わることがあります。現在の仕様を公式ページで確認し、自分が継続しやすい学習環境かを無料体験などで確かめましょう。
スマホで講義や問題を確認した後は、数的推理の問題を紙やメモに自力で解き、解法を再現できるか確認しましょう。
📘 確認②:基礎解説と問題演習を往復できるか
数的推理では、解説を理解したあとに自力で問題を解き直すことが重要です。講座を選ぶ際は、志望先に必要な範囲の基礎解説と問題演習を往復できるかを確認し、無料お試しなどで説明の分かりやすさも確かめましょう。
- 志望先に必要な数的推理・判断推理などの科目が含まれているか
- 基礎解説を見たあとに、自分で例題を解ける構成になっているか
- 過去問・問題演習へ進みやすく、間違えた問題を復習しやすいか
🧩 確認③:復習を続けやすい仕組みがあるか
復習機能の名称や仕様は変更される可能性があるため、現在利用できる機能は公式ページで確認します。機能の有無だけでなく、間違えた問題を自分で解き直し、原因まで確認できる運用にしやすいかで判断しましょう。
講義を見るだけで終わらせず、同じテーマの問題を自力で解き直し、解法を再現できるか確認しましょう。講座は理解と演習を補助する手段として使うのが基本です。
📈 確認④:学習管理を自力の演習につなげられるか
学習管理機能を使う場合も、最終的には間違えた問題や理解が曖昧なテーマを自分で解き直し、解説を見ずに解法を再現できる状態を目指します。機能は学習を続ける補助として活用しましょう。
- 参考書の解説だけでは、式を立てる理由を理解しにくい
- 志望先に必要な科目の学習順を自分で組みにくい
- 講義・問題演習・復習を一つの環境で進めたい
- 現在の対応科目・教材・利用環境を公式ページで確認する
- 基礎解説と問題演習を往復しやすいか無料体験で確認する
- 学習管理機能だけに頼らず、自力で解き直せる状態を目指す
次の章では、ここまでの学習ポイントを整理し、約数・倍数の復習方法と次に取り組む内容を確認します。
まとめ|約数・倍数は基礎理解と問題演習で定着させる
「約数・倍数」は、最大公約数・最小公倍数や整数条件を理解するための基本テーマです。 素因数分解と条件整理の手順を身につけ、過去問で自力で再現できるか確認しましょう。
- 約数・倍数は整数条件を整理するための基礎テーマ
- 素因数分解・列挙・合同式など、条件に合う方法で整理する
- 共通の倍数を求める条件では最小公倍数を使い、条件に応じて最大公約数や余りの考え方も使い分ける
- 独学で理解しにくい場合は、講義や問題演習を補助的に活用する
💬 学習を継続するコツ
勉強を続けるには、無理のない学習量を決め、間違えた問題を定期的に解き直すことが大切です。 学習時間を一律に決めるより、解法を自力で再現できるかを基準に復習しましょう。
約数・倍数は、基本ルールを理解したうえで問題演習と解き直しを続けることが大切です。 志望先の過去問で必要な範囲を確認し、間違えた問題は原因まで振り返りましょう。
約数・倍数のよくある質問
Q. 最大公約数と最小公倍数はどう使い分けますか?
A. 最大公約数は複数の数を共通して割り切れる最大の数、最小公倍数は複数の数に共通する倍数のうち最小の数です。「等しく分ける」「共通して割る」のか、「周期が重なる」「両方の倍数」なのかを確認します。
Q. 1からNまでのkの倍数はいくつありますか?
A. 正の整数を対象とする基本問題なら、N÷kの商の整数部分で求められます。範囲の下限が1以外の場合は、上限までの個数から下限未満の個数を引いて確認します。
Q. 余りが複数指定される問題はどう始めますか?
A. まず一方の条件を満たす数を小さい順に並べ、もう一方の余り条件を確認する方法があります。慣れてきたら合同式を使って整理しても構いません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 まずは基本問題を1問解き、最大公約数・最小公倍数の使い分けを自分で説明できるか確認してみてください。


