はじめに:場合の数は「何を1通りとするか」から整理する
公務員試験の数的推理で「場合の数」を学ぶときは、順列・組合せの公式だけでなく、何を区別して数えるかを整理することが重要です。 公式を覚えていても、順番を区別するか、重複を許すか、条件付きで数えるかによって使う考え方が変わります。
場合の数では、公式を覚えるだけでなく、「何を1通りとして数えるのか」を整理することが重要です。式に入る前に、図・表・樹形図などで重複や数え漏れがないか確認しましょう。
公務員試験での出題傾向と重要性
場合の数は、数的推理・数的処理で扱われる代表的なテーマの一つです。 ただし、出題数や出題形式は試験区分・年度によって異なります。順列・組合せだけを暗記するのではなく、重複なく数える考え方を身につけることが重要です。
「順列」「組合せ」「条件付きの数え上げ」は、場合の数を学ぶうえで基本となるテーマです。積の法則(かけ算)と和の法則(たし算)を、どの条件で使えるのかまで理解しておきましょう。本記事では、この考え方を例題で整理します。
① 何を1通りとして数えるか決める
② 順番を区別するか確認する
③ 制約・重複の有無を確認する
④ 必要なら樹形図や表で小さい例を書き出す
この順で条件を整理してから式を作ると、公式の選択ミスや数え漏れを確認しやすくなります。
この記事で得られること
- ・場合の数の基本原理を「図」で理解できる
- ・順列・組合せ・条件付き問題をパターン別に整理できる
- ・問題文の条件に応じて数え方を選ぶ手順を確認できる
後半では、独学で解法をつかみにくい場合の選択肢として通信講座の使い方も紹介します。スタディングを検討する場合は、現在の対象科目・教材・学習機能を公式ページの無料体験で確認してから判断しましょう。
基礎整理:場合の数の考え方と確率との違い
「場合の数」とは、考えられるパターンの総数を求めることです。 まずは、問題文で定められた条件のもとで「何通りあるか」を重複なく数えられるようになることが基本です。
順列と組み合わせの違いを押さえよう
| 種類 | 特徴 | 公式 | 例 |
|---|---|---|---|
| 順列 | 並べる順番を考える | nPr = n! / (n – r)! | 3人の座席の並べ方 |
| 組み合わせ | 順番を考えない | nCr = n! / (r! × (n – r)!) | 5人から3人を選ぶ |
「かける」か「たす」か?判断のコツ
場合の数では、よく混乱するのが「かけ算(×)」と「足し算(+)」の使い分けです。 次の条件に分けて考えると、積の法則と和の法則を整理しやすくなります。
- ・「Aの選び方のそれぞれに対して、Bの選び方がある」→ かけ算(積の法則)
- ・「Aの場合またはBの場合」で、両者が重ならない → 足し算(和の法則)
例: 上着が3種類あり、それぞれにズボンが2種類選べる → 3×2=6通り 電車で行く方法が3通り、バスで行く方法が2通りで、どちらか一方を使う → 3+2=5通り
確率との違いを理解しよう
「場合の数」と「確率」はセットで出題されることが多く、混同する人も多いです。 両者の違いを整理すると以下のようになります👇
| 比較項目 | 場合の数 | 確率 |
|---|---|---|
| 目的 | 起こりうるパターンの数を数える | そのうち特定の事象が起こる割合を求める |
| 式 | 条件に応じて数え上げる | 各結果が同様に確からしい場合:確率 = 条件を満たす場合の数 ÷ 全体の場合の数 |
| 思考法 | 全体像の整理 | 全体に対する部分の割合 |
つまり、確率問題では「全体の場合の数」と「条件を満たす場合の数」を正しく数える力が土台になります。 ただし、各結果が同様に確からしいかどうかなど、確率特有の条件も確認する必要があります。
・順列と組み合わせの違いを理解する
・「かける」「たす」の判断基準を覚える
・確率では、場合の数に加えて「各結果が同様に確からしいか」などの条件も確認する
👉 公式だけでなく、どの条件で使えるかを例題で確認しましょう。
場合の数で押さえたい4つの基本パターン
場合の数にはさまざまな出題があります。ここでは、基礎を整理するために順列・組合せ・制限付き・複数グループからの選択という4つの代表例を確認します。
問題を無理に4種類だけへ当てはめるのではなく、「順番を区別するか」「条件は何か」「重複して数えていないか」を確認してから式を作りましょう。
① 順列(並べ方)パターン
異なるものを選んで順番を区別して並べる基本問題では、順列を使えます。 例:異なる5人が一列に並ぶ → 5P5 = 120通り 一部の人だけ選んで並べる場合もあります(例:5人から3人を選んで並べる → 5P3)。重複を許す場合や同じものを含む場合は、別の数え方が必要です。
👉 Aを固定 → 残り3人を並べる → 3! = 6通り
② 組み合わせ(選び方)パターン
異なるものから順番を区別せずに選ぶ基本問題では、組合せを使えます。 例:異なる5人から3人を選ぶ → 5C3 = 10通り 同じものを何度でも選べる場合などは通常の組合せとは数え方が異なるため、問題文の条件を確認しましょう。
③ 制限付き・同じものを含む問題
「AとBは隣り合う」「同じものを含む」「同じ種類を複数回選べる」などでは、条件に応じて数え方が変わります。これらを同じ公式へ一括して当てはめず、何が同一視されるか・何を重複して数えているかを確認しましょう。小さい例では樹形図や実際の列挙も有効です。
👉 A・Bを1組として扱う → 残り3組を並べる → 3!×2! = 12通り
同じものを含む順列では、同一視される並びの重複数で割って調整します(例:5個のうち同じものが2個なら 5!/2!)。
④ 複数グループから選ぶ問題(積・和の法則)
「男女1人ずつ選ぶ」「各グループから1人ずつ」など、 複数の条件を組み合わせて選ぶパターンです。
男性の選び方3通りのそれぞれに対して女性の選び方が2通りあるため、積の法則で数えます。
・互いに重ならない複数ケースのいずれかを数える → 和の法則(たし算)
① 順列(並べる)
② 組合せ(選ぶ)
③ 制限付き・同じものを含む問題(条件を分けて整理)
④ 複数グループからの選択(積・和の法則を確認)
まずはこの4つを基本例として押さえ、実際の問題では「順番・制約・重複」の条件に合わせて数え方を選びましょう。
例題で理解!ステップ別の解き方
「場合の数」は、考え方がわかっていても、 問題文を読んだ瞬間に混乱してしまうケースが多い分野です。 ここでは、3ステップの思考法で条件を整理し、数え漏れや重複を減らす手順を紹介します。
Step1:問題文を翻訳する(何を数えるか?)
Step2:図・表で整理する(抜け漏れ防止)
Step3:式で表す(かける/たすを判断)
例題①:順列型 ― 並べ方を整理しよう
5人(A,B,C,D,E)のうち、3人が横一列に並ぶときの並べ方は何通り?
解説:
Step1:5人の中から3人を選んで並べる → 「順番あり」
Step2:順列なので式は 5P3
Step3:計算 → 5×4×3=60通り
例題②:組み合わせ型 ― 選び方を整理しよう
8人の中から代表2人を選ぶ場合、選び方は何通り?
解説:
Step1:選ぶだけ(順番関係なし)→ 組み合わせ
Step2:式は 8C2
Step3:計算 → 8×7÷2=28通り
例題③:条件付き型 ― 隣り合う・制限あり
A,B,C,Dの4人が横一列に並ぶとき、AとBが隣り合う並べ方は何通り?
解説:
Step1:AとBをひと組にまとめる → ブロック化
Step2:3組を並べる → 3! = 6通り
Step3:A・Bの並び順は2通り → 6×2=12通り
隣り合う要素を1つのブロックとして扱える問題では、まとめて並べたあとブロック内部の並び方を掛けます。 同じものを含む並べ方では、同一視される並びが何回ずつ重複して数えられているか確認して調整します。 どちらも条件を確認してから使いましょう。
例題④:複数グループから1人ずつ選ぶ
男3人・女2人の中から男女1人ずつペアを作るとき、ペアの作り方は?
解説:
Step1:男の選び方3通り × 女の選び方2通り
Step2:同時に選ぶ → かけ算
Step3:3×2=6通り
・順番を区別して異なるものを並べる基本問題 → 順列を検討
・順番を区別せず異なるものを選ぶ基本問題 → 組合せを検討
・制約・同じもの・役割・重複選択がある → 条件に応じて数え方を調整
「並べる/選ぶ」という単語だけで公式を決めず、何を別の1通りとして数えるのか確認することが重要です。
よくあるミスとその防止策
場合の数の問題では、計算だけでなく“数え方の整理”が重要です。 ここでは、順列・組合せの取り違えや条件の見落としなど、演習時に注意したいミスと その対策を一覧でまとめました。
🎯 ミスと対策の一覧表
| ミスの種類 | 原因 | 防止策 |
|---|---|---|
| ① 順列・組み合わせを混同 | 「順番を考えるか」判断できていない | 同じ要素でも順番が変われば別の1通りか確認する |
| ② 条件の見落とし | 「AとBが一緒に」「〜を除く」などを読み飛ばす | 制約条件は線で囲む&図解化で可視化 |
| ③ かけ算・たし算の混同 | 同時進行と選択の区別が曖昧 | 積の法則・和の法則を使える条件か確認 |
| ④ 重複を数えすぎる | 同じ並びを複数回カウントしてしまう | 同一視される並びが何回ずつ重複しているか確認して調整 |
| ⑤ 式だけ覚えてイメージが湧かない | 樹形図・表を書かずに計算だけしている | 慣れるまでは樹形図・表などで数え方を確認 |
🧠 ミス防止チェックリスト(試験直前用)
- □ 何を1通りとして数えるか決めたか?
- □ 順番を区別するか確認したか?
- □ 制約条件・同じもの・重複の有無を確認したか?
- □ 積の法則・和の法則を使える条件か確認したか?
- □ 小さい例や図・表で、数え漏れ・二重計上がないか確認したか?
「あれ? これって順列? 組合せ?」と迷ったら、 まずは「同じ要素でも順番が変われば別の1通りとして数えるか」を確認しましょう。条件付きの場合は、重複・制約・場合分けも合わせて確認します。
場合の数の勉強法|独学で詰まる場合は動画講義も活用
「場合の数」は、考え方の理解→例題→解き直し→過去問の順に進めると、公式を使う条件を確認しやすくなります。独学で解説を追いにくい場合は、動画講義を補助的に使う方法もあります。
① 図で理解する:数え方の根拠を確認する
まずは、公式や数式を暗記するのではなく、 「なぜそう数えるのか?」を理解するのが第一歩です。 文章だけで理解しにくい場合は、図解や動画講義も使いながら、順列・組合せ・条件付き問題の数え方を確認しましょう。スタディングを検討する場合も、無料体験で説明方法が自分に合うか確かめてから判断するのがおすすめです。
・文章だけで分かりにくい解法の手順を確認する
・必要な箇所を見直してから同じタイプの問題を解く
・スマホ・PCで学習できる環境を、生活スタイルに合わせて使う
② 問題演習:間違えた理由を記録して解き直す
理解したあとは、問題演習で実践します。正誤だけで終わらせず、順列・組合せの選択ミス、条件の見落とし、重複、計算ミスなど、間違えた理由を記録しましょう。
解説を確認したら、その場で一度解き直し、さらに時間を空けてもう一度解きます。通信講座の復習機能を使う場合も、機能に任せきりにせず、次回は自力で数え方の根拠を説明できるか確認しましょう。
③ 過去問で定着:時間配分と解法の再現性を確認する
最後は、志望先の過去問を使って、制限時間の中でも数え方の根拠を再現できるか確認しましょう。 順列・組合せ・条件付き問題を単語だけで分類せず、「何を区別して数えるか」「重複はないか」「条件を満たしているか」を確認します。 オンライン問題集を使う場合も、間違えた問題を選び、時間を空けて自力で解き直しましょう。
・時間を測って解く
・ミスの原因を記録する
・時間を空けて同じ問題を解き直し、数え方の根拠を説明する
「理解 → 演習 → 解き直し」の流れを繰り返し、過去問で再現できるか確認しましょう。
「理解 → 演習 → 振り返り → 解き直し」のサイクルを作ることが大切です。通信講座を使う場合も、復習機能の有無だけで選ばず、無料体験で教材の説明方法や問題演習が自分に合うか確認しましょう。
まとめと次のステップ
「場合の数」は、何を区別して数えるかを明確にし、順列・組合せ・積の法則・和の法則を条件に応じて使い分けることが基本です。公式の丸暗記よりも、重複や数え漏れを確認できる考え方を身につけましょう。
独学で解説を読んでも理解しにくい場合は、動画講義やオンライン問題集のある通信講座を補助的に使う方法もあります。 スタディングを候補にする場合は、公式ページで現在の無料講座・対象科目・教材内容・料金を確認し、申し込む前に自分の学習スタイルに合うか判断しましょう。
Q. 「並べる」と書いてあれば必ず順列ですか?
A. 必ずではありません。同じものを含む、円形に並べる、位置の制約があるなど、条件によって通常の nPr 以外の数え方が必要です。まず何を別の1通りとして扱うか確認しましょう。
Q. 「選ぶ」と書いてあれば必ず組合せですか?
A. 選んだ後に役職や順番を付ける場合は、単純な組合せだけでは終わりません。選択後の区別まで問題文から確認します。
Q. 樹形図は毎回書くべきですか?
A. 毎回ではありません。小さい例で数え方を確認したいときや、条件が複雑で漏れ・重複を確認したいときに有効です。慣れた問題では表や簡単なメモで整理しても構いません。
まずは基本例題を1問選び、答えだけでなく「何を1通りとしたか」「なぜその数え方になるか」を自分の言葉で説明してみてください。


