第1章 面接で「なぜ民間ではなく公務員?」と聞かれる理由
この質問は、単なる志望動機の確認ではありません。面接官は「公務員の仕事を理解しているか」「民間企業との違いを自分の言葉で説明できるか」「本当に公務員として働きたいのか」を見ています。
公務員試験の面接でよく聞かれる質問のひとつが、 「なぜ民間企業ではなく公務員なのですか?」 です。
この質問に対して、なんとなく 「安定しているから」 「民間より働きやすそうだから」 「人の役に立ちたいから」 と答えようとしていませんか?
もちろん、その気持ち自体が悪いわけではありません。 しかし、面接でそのまま答えると、面接官には 「仕事への理解が浅い」 「公務員なら何でもよさそう」 と受け取られる可能性があります。
安定しているので、公務員を志望しました。
長期的な視点で地域や住民を支えられる仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。
この章では、まず なぜ面接官がこの質問をするのか を整理します。 質問の意図がわかると、例文を丸暗記しなくても、自分の言葉で答えやすくなります。
1-1 面接官は「公務員への本気度」を見ている
「なぜ民間ではなく公務員?」という質問で、面接官が最初に見ているのは 公務員への本気度 です。
公務員試験では、筆記試験を突破しても、面接で志望理由が浅いと評価されにくくなります。 なぜなら、採用する側は「この人は採用後も前向きに働いてくれるか」を確認したいからです。
公務員の仕事は、華やかな仕事ばかりではありません。 住民対応、制度の説明、書類確認、関係機関との調整など、地道な仕事も多くあります。
そのため、面接官は 「公務員の仕事をきちんと理解したうえで志望しているか」 を確認しているのです。
1-2 「民間が嫌だから公務員」では評価されにくい
この質問でよくある失敗が、 民間企業を避ける理由を中心に話してしまうことです。
民間はノルマが大変そうなので、公務員を志望しました。
この答え方だと、公務員を選んだ理由ではなく、民間を避けたい理由に聞こえてしまいます。
利益だけでなく、幅広い住民の生活を公平に支える仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。
公務員として実現したいことが伝わるため、前向きな志望理由になります。
民間企業を否定する必要はありません。 民間企業にも、地域貢献や社会課題の解決につながる仕事はたくさんあります。
だからこそ面接では、 「民間が嫌だから」ではなく「公務員として実現したいことがあるから」 という形で答えることが大切です。
1-3 面接官は「公務員ならではの役割」を理解しているか見ている
「人の役に立ちたい」 「地域に貢献したい」 という答えは、悪い回答ではありません。
ただし、それだけでは面接官から 「それは民間企業でもできますよね?」 と深掘りされやすくなります。
公共性
特定の顧客だけでなく、地域全体・住民全体に関わる仕事であること。
公平性
年齢・所得・立場にかかわらず、必要な人に行政サービスを届けること。
継続性
短期的な利益だけでなく、長期的に地域課題や住民生活を支えること。
制度を支える役割
福祉・防災・教育・税・まちづくりなど、社会の土台となる仕組みを運用すること。
つまり、面接で評価されやすいのは、 単に「人の役に立ちたい」と言うことではありません。
1-4 「安定しているから」は本音でも、そのまま言うと弱い
公務員を目指す理由として、「安定」は多くの人が感じるポイントです。 ただ、面接で 「安定しているからです」 とだけ答えるのはおすすめできません。
なぜなら、面接官からすると 「仕事内容にはあまり興味がないのかな」 「楽をしたいだけなのかな」 と受け取られる可能性があるからです。
安定しているので、公務員を志望しました。
自分にとってのメリットだけが目立ち、採用後に何をしたいのかが伝わりません。
長期的な視点で地域課題に関わり、住民の暮らしを継続的に支えたいと考えています。
「安定」を直接言わずに、公務員らしい働き方への理解を伝えられます。
本音として安定を重視していても、面接では 「安定した環境で何をしたいのか」 まで言語化しましょう。
1-5 この記事で目指す回答のゴール
この記事で目指すのは、きれいな模範解答を丸暗記することではありません。
目指すべきなのは、面接官に深掘りされても答えられる 自分の経験・価値観・受験先の仕事がつながった回答 を作ることです。
「なんとなく」ではなく、公共性・公平性・継続性などの軸で話せる。
民間を下げずに、公務員として働きたい理由を前向きに伝えられる。
過去の経験や価値観から、なぜ公務員を選ぶのか説明できる。
市役所・県庁・国家公務員など、志望先に合わせた具体性がある。
ここまで整理できれば、 「なぜ民間ではなく公務員?」 だけでなく、 「民間企業でも地域貢献はできますよね?」 「なぜこの自治体なのですか?」 「希望部署に行けなかったらどうしますか?」 といった深掘り質問にも対応しやすくなります。
第2章 「民間が嫌」ではなく「公務員で実現したいこと」を答える
「なぜ民間ではなく公務員?」と聞かれたときは、民間企業を否定する必要はありません。 大切なのは、公務員という立場で何を実現したいのかを前向きに伝えることです。
面接官は、民間企業を悪く言ってほしいわけではありません。公務員の役割を理解したうえで、自分の価値観や経験と結びつけて説明できるかを見ています。
2-1 正解は「民間ではできない」ではなく「公務員でより実現したい」
「なぜ民間ではなく公務員?」と聞かれると、 「民間ではできないことを言わなければいけない」と考えてしまう人がいます。
しかし、実際には 民間企業でも社会貢献や地域貢献はできます。 そのため、「公務員でなければ絶対にできません」と言い切ろうとすると、かえって不自然になることがあります。
地域貢献は公務員でなければできないと思ったからです。
民間企業でも地域貢献はできるため、面接官から深掘りされやすい回答です。
民間企業にも地域貢献の役割があると理解しています。その中でも私は、公平な立場で幅広い住民を支える公務員の仕事に魅力を感じています。
民間を否定せず、公務員を選ぶ理由を前向きに伝えられます。
面接では、無理に民間企業を否定するよりも、 「民間にも意義がある。そのうえで自分は公務員を選びたい」 という言い方のほうが自然です。
2-2 回答の軸は「公共性・公平性・長期的な貢献」
公務員らしい回答を作るときは、 次の3つを軸にすると考えやすくなります。
公共性
特定の人だけでなく、地域全体・社会全体に関わる仕事ができる。
公平性
年齢・所得・立場にかかわらず、必要な人に行政サービスを届けられる。
長期的な貢献
短期的な成果だけでなく、地域課題に継続して関われる。
たとえば、市役所を志望するなら 「住民に近い立場で生活を支えたい」、 県庁なら 「市町村をまたぐ広域的な課題に関わりたい」、 国家公務員なら 「制度や行政運営を通じて社会を支えたい」 という方向性が考えられます。
2-3 民間企業と公務員を上下で比較しない
面接で避けたいのは、 「民間企業より公務員のほうが良い」 「民間は利益重視だから合わない」 というように、民間企業を下げて話すことです。
民間企業にも、商品やサービスを通じて社会を支える重要な役割があります。 そのため、比較するときは どちらが上かではなく、自分がどの立場で働きたいか を伝えることが大切です。
「民間にも社会を支える役割がある」と理解を示す。
「自分は公平な立場で幅広い住民を支えたい」と伝える。
「長期的に人や地域を支えたい」など、自分の軸を入れる。
2-4 面接官に刺さる回答の方向性
面接官に伝わりやすい回答は、 きれいな言葉を並べた回答ではありません。 自分の経験や価値観から、公務員を選ぶ理由が自然につながっている回答 です。
たとえば、次のような方向性で考えると、回答が作りやすくなります。
私は、短期的な利益だけでなく、長期的な視点で地域や住民の暮らしを支える仕事に関わりたいと考えています。民間企業にも社会を支える役割はありますが、私は公平な立場で幅広い住民に関わることができる公務員の仕事に魅力を感じました。これまでの経験で、人の生活を支える仕組みの大切さを感じたため、行政の立場から地域に貢献したいと考えています。
この回答では、民間企業を否定していません。 そのうえで、 長期的な支援・公平な立場・行政としての貢献 という公務員らしい軸を入れています。
2-5 先に完成イメージを確認しよう
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、次のような順番で作ると失敗しにくいです。
私は、公平な立場で幅広い住民を支える仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。
大学生活・アルバイト・地域活動などで、支える側の仕事に関心を持った経験を入れる。
民間を否定せず、公務員の公共性・公平性・継続性に魅力を感じたと伝える。
市役所・県庁・国家公務員など、志望先の仕事に合わせて具体化する。
この流れで作れば、面接官から 「民間企業でも地域貢献はできますよね?」 と深掘りされても、落ち着いて答えやすくなります。
面接回答に不安がある人へ
「自分の経験をどう公務員の志望理由につなげればいいかわからない」という人は、面接カードや想定質問を早めに整理しておくことが大切です。 筆記対策から面接対策まで流れで進めたい人は、スタディング公務員講座のように、学習の順番が整理されている講座を活用するのも選択肢です。
- 「民間が嫌だから公務員」という答え方は避ける
- 民間企業を否定せず、公務員を選ぶ前向きな理由を伝える
- 回答の軸は「公共性・公平性・長期的な貢献」
- 自分の経験と受験先の仕事をつなげると説得力が出る
- 次章では、実際に使える回答の型を具体的に解説する
第3章 「なぜ民間ではなく公務員?」の回答の型
面接で評価されやすい回答は、思いつきで話すものではありません。 「結論 → きっかけ → 民間との違い → 受験先でやりたいこと」の順番で組み立てると、深掘りされても崩れにくい回答になります。
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、難しく考えすぎなくて大丈夫です。 大切なのは、公務員を選んだ理由を順番に整理して話すことです。
どれだけ良い内容でも、話す順番がバラバラだと面接官に伝わりにくくなります。 逆に、型に沿って整理すれば、短い時間でも説得力のある回答にできます。
例文をそのまま暗記すると、深掘りされた瞬間に答えに詰まりやすくなります。 面接では「きれいな文章」よりも、「自分の経験とつながっていること」が大切です。
3-1 型①:結論「公務員として〇〇に関わりたい」
最初に伝えるべきなのは、結論です。 面接では、最初に 「私は公務員として何を実現したいのか」 を伝えると、回答全体がわかりやすくなります。
結論は「公務員で実現したいこと」から話す
最初に軸を示すと、面接官が聞き取りやすくなります。たとえば、次のように答え始めると自然です。
私は、幅広い住民の生活を公平な立場から支えられる仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。
自分のメリットではなく、仕事で実現したいことを先に伝えます。
「人の役に立ちたい」だけでなく、「誰を・どの立場で支えたいか」まで入れます。
人の役に立ちたいので、公務員を志望しました。
悪くはありませんが、民間企業でも言えるため、やや浅く見えます。
公平な立場で、幅広い住民の生活を支える仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。
公務員らしい公共性・公平性が伝わりやすい回答です。
3-2 型②:きっかけ「そう考えた経験」を入れる
結論の次に必要なのが、そう考えるようになったきっかけです。 きっかけがない回答は、どこか借り物の言葉に聞こえやすくなります。
逆に、自分の経験が入ると、 「この人は自分で考えて公務員を選んでいる」 という印象につながります。
経験は大きな実績でなくてもよい
アルバイト・大学生活・ボランティア・地域活動・家族の経験などでも使えます。困っている人を支える中で、生活に近い支援に関心を持った。
地域課題・福祉・防災・教育などを学び、行政の役割に関心を持った。
地域活動やボランティアを通じて、住民生活を支える仕組みに興味を持った。
たとえば、アルバイトで幅広い年齢層の方と接する中で、相手の状況に合わせて支えることの大切さを感じました。その経験から、より生活に近い立場で住民を支える仕事に関心を持ちました。
きっかけは、立派なエピソードである必要はありません。 大切なのは、経験から何を感じ、公務員の仕事にどうつながったのかを説明することです。
3-3 型③:比較「民間ではなく公務員を選ぶ理由」
次に、民間企業との違いを伝えます。 ただし、ここで民間企業を否定してはいけません。
面接では、 「民間企業にも社会を支える役割があると理解しています」 と前置きしたうえで、 その中でも公務員を選ぶ理由を伝えると自然です。
比較は「どちらが上か」ではなく「自分がどの立場で働きたいか」
民間を下げると、逃げの印象になりやすいです。民間企業にも、商品やサービスを通じて社会を支える役割があると理解しています。その中でも私は、特定の顧客だけでなく、幅広い住民に対して公平な立場で関われる公務員の仕事に魅力を感じました。
民間は利益重視なので、自分には合わないと思いました。
民間企業を否定しているように聞こえ、消極的な理由に見えやすいです。
民間企業にも社会貢献の役割はありますが、私は公平な立場で幅広い住民を支える公務員の仕事に魅力を感じました。
民間を認めたうえで、公務員を選ぶ理由を前向きに伝えています。
3-4 型④:受験先で実現したいことを入れる
最後に、受験先で実現したいことを入れます。 ここが入っていないと、面接官から 「それなら他の自治体でもよいのでは?」 と深掘りされやすくなります。
受験先に合わせて具体化する
市役所・県庁・国家公務員で、話す方向性は少し変わります。住民に近い距離で、生活に直結する支援に関わりたい。
市町村をまたぐ広域的な課題解決に関わりたい。
制度の運用や行政サービスを通じて、社会の基盤を支えたい。
都市部ならではの課題に対して、区民に近い立場で支援したい。
受験先の特徴を入れるだけで、回答の説得力は大きく変わります。 反対に、どの自治体にも使える回答だと、志望度が低く見えることがあります。
3-5 そのまま使える回答テンプレート
ここまでの型を使うと、次のような回答になります。 そのまま暗記するのではなく、自分の経験や受験先に合わせて調整してください。
基本テンプレート
私は、幅広い住民の生活を公平な立場から支えられる仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。これまでの経験を通じて、困っている人を一時的に支えるだけでなく、安心して暮らせる仕組みを継続的に支える仕事に関心を持つようになりました。民間企業にも商品やサービスを通じて社会に貢献する役割があると理解していますが、その中でも私は、特定の顧客だけでなく、地域全体や幅広い住民に関われる公務員の仕事に魅力を感じています。採用後は、住民の方の立場に寄り添いながら、地域の暮らしを支える職員として貢献したいです。
幅広い住民の生活を公平な立場から支えたい。
困っている人を支える経験から、継続的な支援に関心を持った。
民間を否定せず、公務員の公共性・公平性に魅力を感じたと伝える。
住民に寄り添い、地域の暮らしを支える職員を目指す。
このテンプレートは、文章としては少し長めです。 面接本番では、まず30秒から1分程度で答えられる長さに調整しましょう。
そして、面接官から深掘りされたら、 「きっかけの経験」 「民間企業との違い」 「受験先でやりたいこと」 を詳しく話すイメージです。
- 回答は「結論 → きっかけ → 比較 → 志望先」の順で作る
- 最初に「公務員として実現したいこと」を伝える
- 自分の経験を入れると、借り物の回答に見えにくい
- 民間企業を否定せず、公務員を選ぶ理由を前向きに話す
- 受験先で実現したいことまで入れると、志望度が伝わりやすい
第4章 例文集|「なぜ民間ではなく公務員?」の答え方
ここでは、「なぜ民間ではなく公務員?」と聞かれた時の例文を、受験先や状況別に紹介します。 ただし、例文をそのまま暗記するのではなく、自分の経験・受験先の特徴・やりたい仕事に合わせて調整することが大切です。
面接官が聞きたいのは、きれいな模範解答ではありません。 「なぜあなたが公務員を選んだのか」「なぜその受験先なのか」が、自分の言葉で説明できているかです。
例文はあくまで型です。自分の経験を必ず入れましょう。
市役所・県庁・国家公務員では、話すべき方向性が変わります。
「なぜそう思ったの?」と聞かれても説明できる状態にしましょう。
4-1 市役所を志望する場合の例文
市役所向けの回答例
住民に近い距離で、生活を支えたい人向け私は、住民の方に近い立場で、日々の暮らしを支える仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも商品やサービスを通じて人々の生活を支える役割があると理解していますが、市役所は福祉、子育て、防災、住民相談など、生活に直結する幅広い分野で住民を支えることができます。私は、困っている方の状況を丁寧に聞き、必要な制度や支援につなげるような仕事に魅力を感じています。採用後は、住民の方にとって相談しやすい職員を目指し、地域の暮らしを支えていきたいです。
市役所らしい「住民に近い距離感」が入っている。
福祉・子育て・防災など、関心分野を1つ準備しておく。
「なぜその市なのか」を追加すると、さらに強くなります。例:地元での経験、まちづくりへの関心、子育て支援や防災など受験先の政策。
4-2 県庁を志望する場合の例文
県庁向けの回答例
広域的な課題解決に関わりたい人向け私は、特定の地域だけでなく、県全体を見ながら広域的な課題解決に関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも地域を支える役割はありますが、県庁は市町村をまたぐ防災、産業振興、福祉、交通、観光など、広い視点で地域全体を支える役割があります。私は、地域ごとの課題を把握しながら、行政として関係機関と連携し、県民の暮らしを支える仕事に魅力を感じています。採用後は、広い視野を持って地域課題に向き合える職員になりたいです。
県庁らしい「広域性」「市町村との連携」が伝わる。
県全体の課題を1つ調べておくと、回答に具体性が出る。
「人口減少」「防災」「観光」「産業振興」「医療・福祉」など、志望県の課題とつなげると説得力が上がります。
4-3 国家一般職を志望する場合の例文
国家一般職向けの回答例
制度運用・行政サービスを支えたい人向け私は、国の制度や行政サービスの運用を通じて、多くの人の生活を支える仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも社会を支える役割はありますが、国家公務員は法律や制度に基づき、全国の国民生活や社会の基盤を支える役割があります。私は、制度が正しく運用されることで、人々が安心して生活できる環境が支えられている点に魅力を感じています。採用後は、正確性と責任感を大切にしながら、国民生活を支える行政運営に貢献したいです。
国家公務員らしい「制度」「全国」「行政運営」の視点が入っている。
志望官庁の業務内容を具体的に言えるようにしておく。
官庁訪問や志望官庁の業務とつなげて、「なぜその機関なのか」まで説明できるようにしましょう。
4-4 特別区を志望する場合の例文
特別区向けの回答例
都市課題と住民サービスに関わりたい人向け私は、多様な住民が暮らす都市部において、生活に近い行政サービスを通じて人々を支えたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも地域を支える役割はありますが、特別区は子育て、高齢者支援、防災、地域コミュニティ、まちづくりなど、都市部ならではの課題に住民に近い立場で関わることができます。私は、多様な価値観や生活背景を持つ方々に対して、公平で丁寧な支援を行う仕事に魅力を感じています。採用後は、区民の声を大切にしながら、安心して暮らせる地域づくりに貢献したいです。
特別区らしい「多様性」「都市課題」「区民に近い支援」が入っている。
志望区の特徴や政策を1つ調べておくと、回答が強くなる。
「なぜ特別区なのか」「なぜその区なのか」を分けて考えると、深掘り質問にも対応しやすくなります。
特別区・市役所の違いを整理したい方へ
公務員試験の特別区と市役所の違いは?仕事内容・試験内容・向いている人を解説4-5 警察官・消防士を志望する場合の例文
警察官・消防士向けの回答例
安全・安心を守る仕事に関わりたい人向け私は、人々が安心して生活できる地域を支える仕事に直接関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも社会を支える役割はありますが、警察官や消防士は、事件・事故・災害などの場面で住民の安全や命を守る責任の大きい仕事です。私は、地域の安全があってこそ日常生活が成り立つと考えており、その基盤を支える仕事に強い魅力を感じています。採用後は、責任感と冷静な判断力を大切にし、住民から信頼される職員を目指したいです。
安全・安心という職種特性が明確に伝わる。
体力面だけでなく、責任感・冷静さ・信頼性も話せるようにする。
警察官なら「地域の治安・相談対応」、消防士なら「防災・救急・災害対応」など、職種ごとの役割に合わせて調整しましょう。
4-6 学校事務・国立大学法人を志望する場合の例文
教育機関の事務職向けの回答例
教育現場を支えたい人向け私は、教育の現場を事務の立場から支え、学生や教職員が安心して学び、働ける環境づくりに関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも教育を支える仕事はありますが、学校事務や国立大学法人の職員は、教育機関の運営を継続的に支え、学生や教職員に近い立場で幅広い業務に関わることができます。私は、表に立つ仕事だけでなく、組織全体を支える事務の役割にも大きな意義があると感じています。採用後は、正確で丁寧な対応を心がけ、教育現場を支える職員として貢献したいです。
教育を直接教える側ではなく、支える側としての役割が明確。
「なぜ教員ではなく事務職なのか」も準備しておく。
学生対応、教職員支援、会計、施設管理、入試、研究支援など、関心のある業務を1つ入れると具体性が出ます。
4-7 既卒・社会人経験者向けの例文
既卒・社会人経験者向けの回答例
これまでの経験を公務員志望につなげたい人向け私は、これまでの経験を通じて、目の前のお客様だけでなく、より幅広い人々の生活を支える仕事に関わりたいと考えるようになり、公務員を志望しました。民間企業では、商品やサービスを通じて価値を提供するやりがいを感じました。一方で、公務員は特定の顧客だけでなく、年齢や立場を問わず幅広い住民に対して、公平な立場で支援できる仕事だと考えています。これまでに身につけた対応力や調整力を活かし、住民の方に信頼される職員として地域に貢献したいです。
民間経験を否定せず、公務員志望への変化を前向きに説明している。
「なぜ転職してまで公務員なのか」を具体的に準備する。
営業、接客、事務、福祉、教育など、前職で得た経験を「公務員としてどう活かすか」まで入れると説得力が増します。
4-8 民間併願している人向けの例文
民間併願者向けの回答例
民間企業も受けている人向け民間企業も一部受けていますが、私の第一志望は公務員です。就職活動を進める中で、民間企業にも商品やサービスを通じて社会に貢献する役割があると感じました。そのうえで、私は特定の顧客だけでなく、幅広い住民に対して公平な立場で関わり、地域の暮らしを継続的に支える公務員の仕事により魅力を感じています。特に、行政は福祉、防災、子育て、まちづくりなど、住民生活の基盤に関わる仕事ができる点に惹かれました。採用後は、住民の方に寄り添いながら、安心して暮らせる地域づくりに貢献したいです。
民間併願を隠さず、第一志望が公務員である理由を説明している。
「民間に内定したらどうしますか?」への回答も用意する。
民間併願をしている場合は、「公務員が第一志望である理由」を一貫して説明できるようにしておきましょう。
民間併願している方はこちらも確認
公務員試験と民間併願のやり方|失敗しない進め方を解説- 例文は丸暗記せず、自分の経験に合わせて調整する
- 市役所は「住民に近い支援」、県庁は「広域的な課題解決」を意識する
- 国家一般職は「制度運用」、特別区は「都市課題と区民サービス」を入れる
- 既卒・社会人は、前職経験を公務員としてどう活かすかを伝える
- 民間併願者は、公務員が第一志望である理由を一貫して説明する
第5章 NG回答|面接で評価を下げる答え方
「なぜ民間ではなく公務員?」は、答え方を間違えると一気に印象が悪くなる質問です。 この章では、面接で避けたいNG回答と、評価されやすい言い換え方をセットで解説します。
面接で大切なのは、完璧な答えを言うことではありません。 それよりも、面接官に不安を持たれやすい答え方を避けることが重要です。
特に「なぜ民間ではなく公務員?」という質問では、次の3つに見える回答は危険です。
営業・ノルマ・競争を避けたいだけに聞こえる。
安定・福利厚生だけが目的に見える。
公務員ならどこでもよい印象になる。
5-1 NG回答①「安定しているからです」
安定だけを理由にすると、仕事内容への関心が弱く見える
本音としては自然でも、面接でそのまま言うのは危険です。自分にとってのメリットだけが目立ち、採用後に何をしたいのかが伝わりません。
「安定」を直接言わずに、公務員らしい継続的な貢献に言い換えています。
「安定しているから」だけでは、面接官に「仕事そのものへの興味はあるのかな?」と思われやすくなります。 安定を本音として持っていても、面接では「安定した行政サービスを通じて何をしたいのか」まで伝えましょう。
5-2 NG回答②「民間は大変そうだからです」
民間を避ける理由だけだと、逃げの印象になる
公務員を選んだ理由ではなく、民間を避けたい理由に聞こえます。「大変な仕事を避けたい人」という印象につながる可能性があります。
民間を否定せず、公務員を選ぶ前向きな理由を伝えています。
公務員の仕事にも、住民対応・調整業務・責任の重い判断など大変な場面はあります。 「民間が大変そうだから」という理由では、公務員の仕事理解が浅いと見られやすくなります。
5-3 NG回答③「ノルマや営業をしたくないからです」
苦手なことを避ける回答は、主体性が弱く見える
面接では「避けたいこと」より「やりたいこと」を伝えましょう。消極的な理由に見えやすく、公務員として何をしたいのかが伝わりません。
苦手なことではなく、公務員として活かしたい姿勢に言い換えています。
公務員にも、住民への説明力・調整力・粘り強い対応力が求められます。 「営業をしたくない」だけではなく、「人と関わる中で何を大切にしたいのか」まで言い換えることが大切です。
5-4 NG回答④「利益を追求したくないからです」
民間企業を下げる言い方は、印象が悪くなりやすい
民間企業にも社会を支える重要な役割があります。民間企業を否定しているように聞こえ、視野が狭い印象になることがあります。
民間の役割を認めたうえで、公務員を選ぶ理由を伝えています。
「利益を追求したくない」という表現は、民間企業への理解が浅く聞こえることがあります。 比較するときは、利益の有無ではなく「自分はどの立場で社会に関わりたいのか」を軸にしましょう。
5-5 NG回答⑤「人の役に立ちたいからです」だけで終わる
良い言葉でも、抽象的すぎると深掘りされやすい
「人の役に立ちたい」は、民間企業でも言える内容です。悪い回答ではありませんが、なぜ公務員なのかが伝わりにくいです。
「誰に・どの立場で・どう役に立ちたいのか」まで具体化しています。
「人の役に立ちたい」は大切な思いですが、それだけでは公務員を選ぶ理由として弱くなります。 面接では「幅広い住民」「公平な立場」「継続的な支援」など、公務員らしい要素を加えましょう。
5-6 NG回答をOK回答に変える言い換え例
そのまま言わずに、面接向けの表現へ変える
本音をすべて隠す必要はありません。 ただし、面接では 自分中心の理由を、仕事への意欲が伝わる表現に変える ことが大切です。
自分のメリットだけが目立つ。
継続的な貢献として伝えられる。
逃げの印象になりやすい。
公務員を選ぶ前向きな理由になる。
苦手なことを避けているように見える。
住民対応への意欲として伝えられる。
抽象的で、民間でも言える。
公務員らしい公共性が伝わる。
- 「安定しているから」だけでは、仕事内容への関心が弱く見える
- 民間企業を否定すると、逃げの印象につながりやすい
- 「ノルマが嫌」「営業したくない」は、前向きな理由に言い換える
- 「人の役に立ちたい」は、公務員らしい公共性・公平性まで具体化する
- 本音をそのまま言うのではなく、仕事への意欲が伝わる表現に変える
第6章 深掘り質問対策|ここまで準備すれば詰まりにくい
「なぜ民間ではなく公務員?」は、最初の回答だけで終わるとは限りません。 面接官はそこからさらに、「本当に公務員でなければいけないのか」「第一志望なのか」「仕事を理解しているのか」を深掘りしてきます。
深掘り質問は、怖がるものではありません。 「民間を否定しない」「公務員の役割を具体化する」「受験先でやりたいことにつなげる」の3つを意識すれば、落ち着いて答えやすくなります。
公務員ならではの公共性・公平性を説明できるか。
民間併願や他自治体との一貫性を見られる。
希望部署以外でも前向きに働けるかを確認される。
6-1 「民間企業でも地域貢献はできますよね?」への答え方
民間企業でも地域貢献はできますよね?
かなり聞かれやすい深掘り質問です。「地域貢献したい」という理由だけで公務員を選んでいないかを確認しています。 民間企業にも社会貢献性はあるため、ここで民間を否定すると印象が悪くなりやすいです。
はい、民間企業でも地域貢献はできると考えています。商品やサービスを通じて地域を支える役割も大きいと思います。そのうえで私は、特定の顧客だけでなく、年齢や立場にかかわらず幅広い住民に対して、公平な立場で関われる公務員の仕事に魅力を感じています。地域全体の暮らしを長期的に支える立場で働きたいと考え、公務員を志望しました。
まず民間企業の役割を認める。
公平性・幅広い住民・長期的な支援を入れる。
6-2 「公務員でなければできないことは何ですか?」への答え方
公務員でなければできないことは何ですか?
回答が抽象的だと、ここで詰まりやすいです。公務員の役割を具体的に理解しているかを見ています。 「人の役に立ちたい」だけでは弱いため、公務員の立場や制度運用の役割を説明しましょう。
公務員でなければ絶対にできない、というよりも、公務員だからこそ担いやすい役割があると考えています。たとえば、福祉、防災、子育て、税、まちづくりなど、住民生活の基盤に関わる分野で、必要な人に公平に行政サービスを届ける役割です。私は、短期的な成果だけでなく、地域全体の暮らしを継続的に支える仕事に関わりたいと考えています。
「絶対にできない」と言い切らず、自然に説明する。
制度・公平性・生活基盤・継続性を入れる。
6-3 「民間企業は受けていますか?」への答え方
民間企業は受けていますか?
民間併願者が特に注意したい質問です。民間併願そのものが悪いわけではありません。 面接官は「本当に公務員が第一志望なのか」「内定を出したら来てくれるのか」を確認しています。
民間企業も一部受けていますが、第一志望は公務員です。就職活動を進める中で、民間企業にも社会を支える役割があると感じました。一方で、私は幅広い住民に対して公平な立場で関わり、地域の暮らしを継続的に支えられる公務員の仕事により魅力を感じています。そのため、公務員として働きたいという思いが最も強いです。
嘘をつかず、第一志望が公務員である理由を伝える。
併願先との一貫性・公務員志望の強さを示す。
6-4 「第一志望は本当に公務員ですか?」への答え方
第一志望は本当に公務員ですか?
民間併願・複数自治体併願の人は準備必須です。採用側は、内定辞退やミスマッチを避けたいと考えています。 そのため、志望順位や入庁意思を確認されることがあります。
はい、第一志望は公務員です。私は、特定の顧客に限らず、幅広い住民の暮らしを公平な立場で支える仕事に関わりたいと考えています。民間企業の仕事にも魅力はありますが、私が大切にしたい「地域全体を継続的に支える」という働き方に最も近いのは公務員だと考えています。
「はい」と結論から答え、理由を短く補足する。
自分の価値観と公務員の仕事をつなげる。
6-5 「希望部署に行けなかったらどうしますか?」への答え方
希望部署に行けなかったらどうしますか?
仕事理解と柔軟性を見られる質問です。公務員は希望部署だけで働けるとは限りません。 採用側は、配属先にかかわらず前向きに働けるかを確認しています。
希望する分野はありますが、希望部署に限らず、どの部署にも住民生活を支える大切な役割があると考えています。まずは配属された部署の業務を正確に理解し、目の前の仕事に誠実に取り組みたいです。その中で経験を積みながら、将来的に自分の関心分野にも貢献できる職員を目指したいと考えています。
希望は伝えつつ、配属先への前向きさも示す。
柔軟性・組織理解・誠実さを伝える。
6-6 「公務員の仕事は地味ですが大丈夫ですか?」への答え方
公務員の仕事は地味ですが大丈夫ですか?
イメージだけで志望していないか確認されます。公務員の仕事には、書類確認、制度説明、調整業務など地道な仕事も多くあります。 面接官は、そうした現実を理解しているかを見ています。
はい、大丈夫です。公務員の仕事は、目立つ成果ばかりではなく、正確な事務処理や丁寧な説明、関係者との調整など、地道な業務の積み重ねで住民生活を支えていると理解しています。私は、そうした一つひとつの業務を正確に行うことが、住民の安心につながると考えています。
「大丈夫です」だけで終わらず、仕事理解を示す。
地道な仕事への理解・正確性・責任感を伝える。
6-7 深掘り質問に答える時の共通ルール
深掘りで詰まらないための3つのルール
深掘り質問は、完璧な答えを求められているわけではありません。 面接官との会話の中で、考え方に一貫性があるかを見られています。
最初に「はい」「私はこう考えています」と答えると、話が伝わりやすくなります。
比較する時は、民間を下げずに、公務員を選ぶ理由を前向きに伝えます。
経験や価値観とつながっている回答は、深掘りされても崩れにくいです。
深掘り質問が不安な人へ
面接で一番怖いのは、最初の回答ではなく「その理由は?」「具体的には?」と深掘りされた時に詰まることです。 自分の回答に一貫性があるか不安な人は、面接カード・想定問答・模擬面接を早めに整えておきましょう。
筆記から面接までまとめて対策したい人は、スタディング公務員講座のように学習の流れが整理された講座を活用するのも選択肢です。
- 「民間でも地域貢献できるよね?」には、民間を認めたうえで公務員の公平性を伝える
- 「公務員でなければできないこと」は、制度・生活基盤・継続性を軸に説明する
- 民間併願していても、第一志望が公務員である理由を一貫して話せばよい
- 希望部署に行けない場合でも、配属先で前向きに働く姿勢を示す
- 深掘り質問では、結論・比較・経験の3つを意識すると詰まりにくい
第7章 民間企業と公務員の違いを面接でどう説明するか
「なぜ民間ではなく公務員?」に答えるには、民間企業と公務員の違いを整理しておく必要があります。 ただし、面接で大切なのは、民間企業を下げることではなく、自分が公務員を選ぶ理由を前向きに説明することです。
民間企業と公務員の違いを説明しようとすると、 「民間は利益、公務員は人のため」 のように単純に分けてしまう人がいます。
しかし、この説明は少し危険です。 民間企業も商品やサービスを通じて社会に貢献していますし、公務員にも効率性や成果意識は求められます。
そのため、面接では 「民間企業にも社会的な役割がある。そのうえで自分は公務員の〇〇に魅力を感じている」 という形で説明するのが安全です。
民間企業を否定しているように聞こえ、視野が狭い印象になりやすいです。
民間の役割を認めたうえで、公務員を選ぶ理由を前向きに伝えています。
7-1 民間企業は「商品・サービスを通じた価値提供」が中心
民間企業の役割を正しく理解する
民間企業を否定しないことが、面接では重要です。民間企業は、商品やサービスを提供することで、顧客の困りごとを解決したり、生活を便利にしたりする役割があります。
たとえば、食品、交通、IT、金融、教育、医療、住宅など、私たちの生活は多くの民間企業に支えられています。 つまり、民間企業も社会にとって欠かせない存在です。
面接では、「民間企業にも社会を支える役割があると理解しています」と前置きすると、バランスのよい回答になります。
商品・サービスを通じて、顧客に価値を届ける。
「利益追求=悪いこと」のように言わない。
7-2 公務員は「公共性・公平性・継続的な支援」が中心
公務員らしさは「誰を・どの立場で支えるか」に出る
公務員を選ぶ理由は、公共性・公平性・継続性で説明しやすいです。公務員の特徴は、特定の顧客だけでなく、地域全体や住民全体に関わることです。 福祉、子育て、防災、税、教育、まちづくりなど、住民生活の土台を支える仕事が多くあります。
また、公務員は一部の人だけでなく、年齢・所得・立場にかかわらず、必要な人に行政サービスを届ける役割があります。 ここに、民間企業との違いを説明するヒントがあります。
私は、特定の顧客だけでなく、幅広い住民に対して公平な立場で関われる点に、公務員の仕事の魅力を感じています。
公共性・公平性・継続性を持って、住民生活を支える。
「幅広い住民」「公平な立場」「長期的な支援」を入れる。
7-3 利益の有無だけで説明すると浅くなる
「民間=利益」「公務員=人のため」だけでは危険
単純な比較は、深掘り質問で崩れやすくなります。面接でよくある失敗が、民間企業と公務員を「利益があるか・ないか」だけで説明してしまうことです。
確かに、民間企業は利益を出して事業を継続します。 しかし、利益を出すこと自体が悪いわけではありません。 利益があるからこそ、雇用を生み、商品やサービスを改善し、社会に価値を提供できます。
民間企業への理解が浅く見え、面接官から深掘りされやすくなります。
民間の価値を認めたうえで、公務員を選ぶ理由を伝えられています。
7-4 「誰に・どの範囲で・どれくらい長く関わるか」で比較する
面接では、比較する軸を変えると答えやすい
利益の有無ではなく、関わり方の違いで説明しましょう。民間企業と公務員の違いを説明するときは、 「利益があるかどうか」ではなく、 誰に・どの範囲で・どれくらい長く関わるか で考えると答えやすくなります。
顧客・利用者だけでなく、住民全体に関わる。
個人の困りごとだけでなく、地域全体の課題にも関わる。
短期的な成果だけでなく、継続的に生活基盤を支える。
公平・中立な立場で、必要な行政サービスを届ける。
私は、特定の顧客に対する価値提供だけでなく、地域全体や幅広い住民に対して、公平な立場で継続的に関われる点に公務員の魅力を感じています。
7-5 面接で使いやすい比較表
民間企業と公務員の違いを整理しよう
面接では、この表を丸暗記する必要はありません。 自分の志望先に合う部分を選んで、回答に入れましょう。
| 比較項目 | 民間企業 | 公務員 | 面接での使い方 |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 商品・サービスを通じて顧客に価値を届ける | 行政サービスを通じて住民生活を支える | 「行政として生活基盤を支えたい」と伝える |
| 関わる相手 | 顧客・利用者・取引先 | 住民・地域全体・国民 | 「幅広い住民に関わりたい」と伝える |
| 重視される視点 | 顧客満足・事業成長・収益性 | 公共性・公平性・継続性 | 「公平な立場で支えたい」と伝える |
| 関わる期間 | 商品・サービスの提供を通じた関わり | 制度や行政サービスを通じた継続的な関わり | 「長期的に地域を支えたい」と伝える |
| 仕事の広がり | 企業の事業領域に沿って広がる | 福祉・防災・教育・税・まちづくりなど幅広い | 志望先の業務に合わせて具体化する |
面接で使いやすい表現例
民間企業と公務員の違いを説明するときは、次のような表現が使いやすいです。
民間を否定しない前置きとして使えます。
公務員を選ぶ理由として使いやすい表現です。
継続性を伝えたい時に使えます。
市役所・県庁・特別区などで使いやすい表現です。
- 民間企業を否定して公務員を持ち上げる答え方は避ける
- 民間企業は商品・サービスを通じて社会に価値を届ける役割がある
- 公務員は公共性・公平性・継続性を持って住民生活を支える
- 利益の有無だけで比較すると、民間理解が浅く見えやすい
- 面接では「誰に・どの範囲で・どれくらい長く関わるか」で説明すると答えやすい
第8章 自分だけの回答を作る自己分析ワーク
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、例文を暗記するだけでは弱くなります。 面接で深掘りされても答えられるように、自分の経験・価値観・受験先の仕事をつなげて、自分だけの回答を作りましょう。
この章のゴールは、「それっぽい模範解答」を作ることではありません。 面接官に「この人は自分の経験から公務員を選んでいる」と伝わる回答を作ることです。
8-1 まず「なぜ公務員に興味を持ったか」を書き出す
最初のきっかけを正直に整理する
きれいな言葉にする前に、まずは本音を書き出しましょう。いきなり面接用の回答を作ろうとすると、どうしてもありきたりな文章になりがちです。 まずは、なぜ公務員に興味を持ったのかを正直に書き出してみましょう。
家族、大学の説明会、地元の職員、ニュース、地域活動など。
安定、地域貢献、住民対応、制度に関わる仕事など。
公平性、公共性、長期的な支援、生活に近い仕事など。
最初は「安定して働けそう」という理由で興味を持ったが、調べるうちに、福祉や防災など住民生活の基盤を支える仕事に関心を持った。
8-2 過去の経験から「公共性」につながるエピソードを探す
特別な経験でなくても、面接で使える材料はある
アルバイト・大学生活・ゼミ・部活動・地域活動でも十分です。「公務員らしい経験がない」と悩む人は多いです。 しかし、面接で使える経験は、ボランティアや大きな実績だけではありません。
大切なのは、その経験から 人や地域を支える仕事にどう関心を持ったのか を説明できることです。
幅広い年齢層のお客様と関わり、相手に合わせた対応の大切さを学んだ。
地域課題・福祉・防災・教育などを学び、行政の役割に関心を持った。
周囲を支える役割や調整役を経験し、裏方として支える仕事にやりがいを感じた。
地元イベント、防災訓練、地域活動などを通じて、行政の支えに気づいた。
接客のアルバイトで高齢者や子育て中の方と接する中で、生活上の不便や不安に気づき、より生活に近い立場で支える仕事に関心を持った。
8-3 民間企業ではなく公務員を選ぶ理由を言語化する
「民間が嫌」ではなく「公務員で実現したいこと」に変える
本音を面接向けの表現に整える作業です。自己分析で出てきた本音を、そのまま面接で話す必要はありません。 面接では、公務員として働く意欲が伝わる表現に変えることが大切です。
長期的に地域や住民の暮らしを支えたい。
相手の状況を丁寧に聞き取り、必要な支援につなげる仕事がしたい。
幅広い住民に対して、公平な立場で生活を支えたい。
「安定して働きたい」→「長期的な視点で地域課題に関わり、住民の暮らしを継続的に支えたい」
8-4 受験先の政策・仕事内容とつなげる
最後は「なぜその自治体・官庁なのか」まで具体化する
どこでも使える回答だと、志望度が弱く見えます。「公務員になりたい理由」が言えても、 「なぜこの自治体なのか」 「なぜこの官庁なのか」 が弱いと、面接官から深掘りされやすくなります。
そのため、自己分析の最後には、必ず 受験先の仕事内容や政策 とつなげましょう。
住民に近い距離で、福祉・子育て・防災・窓口対応など生活に直結する支援に関わりたい。
市町村をまたぐ広域的な課題に関わり、地域全体を支えたい。
制度運用や行政サービスを通じて、国民生活の基盤を支えたい。
子育て支援に関心がある場合は、志望自治体の子育て政策や相談支援の取り組みを調べ、自分の経験とつなげると説得力が上がります。
8-5 回答作成ワークシート
空欄を埋めるだけで回答の材料が整理できます
次のワークシートに沿って整理すると、「なぜ民間ではなく公務員?」への回答を作りやすくなります。
地域や住民の暮らしを支える仕事に関心を持った。
アルバイトで幅広い年齢層の方と接し、相手の状況に合わせた支援の大切さを感じた。
特定の顧客だけでなく、幅広い住民に公平な立場で関われる点に魅力を感じた。
住民に近い立場で、福祉や子育て支援など生活に直結する業務に関わりたい。
幅広い住民の暮らしを公平な立場で支えたいと考え、公務員を志望しました。
8-6 面接カードに書く内容とのズレをなくす
面接カードと面接回答はセットで考える
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、面接カードに書いた志望動機や自己PRとズレてはいけません。 面接官は、面接カードを見ながら深掘り質問をすることが多いからです。
面接カードでは「地域の子育て支援に関心がある」と書いているのに、面接では「防災に関わりたい」と急に話すと、一貫性が弱く見えることがあります。
もちろん、複数の分野に関心があること自体は問題ありません。 ただし、面接では 志望動機・自己PR・なぜ公務員か が同じ方向を向いていることが大切です。
- 「なぜ民間ではなく公務員?」は、例文暗記より自己分析が大切
- 最初のきっかけが「安定」でも、面接では仕事への意欲に言い換える
- アルバイト・大学生活・地域活動なども、回答の材料になる
- 民間ではなく公務員を選ぶ理由は、公共性・公平性・継続性で整理する
- 面接カード・志望動機・自己PRとズレないように回答を作る
第9章 受験先別に回答を変えるポイント
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、どの受験先でも同じにしてはいけません。 市役所・県庁・国家公務員・特別区など、それぞれの仕事の特徴に合わせて答えることで、志望度が伝わりやすくなります。
面接官に評価されやすい回答は、 「公務員になりたい理由」 と 「その受験先で働きたい理由」 がつながっている回答です。
たとえば、市役所を受けるのに「国全体の制度づくりに関わりたい」と話すと、少しズレて聞こえます。 反対に、国家一般職を受けるのに「住民に一番近い窓口で支えたい」と話すと、志望先との相性が弱く見えることがあります。
つまり、同じ「公務員」でも、受験先ごとに強調するポイントを変えることが大切です。
住民に近い距離で、生活を支える。
市町村をまたぐ広域課題に関わる。
制度や行政運営を通じて社会を支える。
9-1 市役所:住民に近い距離で生活を支える
市役所では「住民に近い距離感」を入れる
窓口・福祉・子育て・防災・まちづくりなど、生活に近い業務が多いです。市役所を志望する場合は、 住民に近い立場で、日々の暮らしを支えたい という方向性が使いやすいです。
市役所は、住民票や税、福祉、子育て、防災、地域活動、まちづくりなど、住民生活に直結する仕事が多い受験先です。 そのため、「地域に貢献したい」だけでなく、住民に近い距離でどう支えたいのかまで伝えましょう。
私は、住民の方に近い立場で、日々の暮らしを支える仕事に関わりたいと考えています。民間企業にも地域を支える役割はありますが、市役所は福祉・子育て・防災など生活に直結する分野で、幅広い住民を公平に支えられる点に魅力を感じました。
住民に近い、生活に直結、相談対応、地域の暮らし
志望市の政策や地域課題を1つ調べておく。
9-2 県庁:市町村をまたぐ広域課題に関わる
県庁では「広域性」と「市町村支援」を入れる
県全体を見ながら、広い視点で課題に関わる仕事です。県庁を志望する場合は、 市町村をまたぐ広域的な課題に関わりたい という視点を入れると、県庁らしい回答になります。
県庁は、防災、交通、産業振興、観光、医療、福祉、環境など、ひとつの市町村だけでは対応しにくい課題に関わることがあります。 そのため、市役所との違いを意識して回答を作ることが大切です。
私は、地域全体を広い視点で支える仕事に関わりたいと考えています。民間企業にも地域を支える役割はありますが、県庁は市町村をまたぐ防災や産業振興、福祉などの課題に対して、広域的な視点で関われる点に魅力を感じました。
広域的な課題、市町村支援、県全体、関係機関との連携
志望県の人口減少・防災・産業などの課題を確認する。
9-3 国家一般職:制度や行政運営を通じて社会を支える
国家一般職では「制度運用」と「国民生活の基盤」を入れる
官庁ごとの業務理解まで入ると、説得力が上がります。国家一般職を志望する場合は、 制度や行政サービスの運用を通じて、社会の基盤を支えたい という方向性が使いやすいです。
国家公務員は、国の制度や法律に基づいて、行政サービスを正確に運用する役割があります。 そのため、「住民に近い距離」よりも、「制度」「公平な運用」「国民生活の基盤」といった言葉を入れると自然です。
私は、国の制度や行政サービスの運用を通じて、多くの人の生活を支える仕事に関わりたいと考えています。民間企業にも社会を支える役割はありますが、国家公務員は制度に基づき、公平で安定した行政サービスを届ける役割がある点に魅力を感じました。
制度運用、行政サービス、国民生活、正確性、責任感
志望官庁の業務内容を1つ具体的に説明できるようにする。
9-4 特別区:都市課題と区民サービスに関わる
特別区では「都市部ならではの課題」と「区民に近い支援」を入れる
市役所に近い部分と、都市部特有の課題の両方を意識しましょう。特別区を志望する場合は、 多様な住民が暮らす都市部で、区民に近い行政サービスに関わりたい という方向性が使いやすいです。
特別区は、子育て、高齢者支援、防災、地域コミュニティ、まちづくり、多文化共生など、都市部ならではの課題に関わる機会があります。 そのため、「なぜ市役所ではなく特別区なのか」まで考えておくと深掘りに強くなります。
私は、多様な住民が暮らす都市部において、区民に近い立場で生活を支える仕事に関わりたいと考えています。特別区は、子育てや高齢者支援、防災、地域コミュニティなど、都市部ならではの課題に対して身近な行政サービスを提供できる点に魅力を感じました。
都市課題、多様な住民、区民サービス、地域コミュニティ
志望区の特徴・人口構成・重点施策を確認する。
特別区と市役所の違いを整理したい方へ
公務員試験の特別区と市役所の違いは?仕事内容・試験内容・向いている人を解説9-5 警察・消防:安全・安心を守る
警察・消防では「安全・安心」と「責任感」を入れる
体力面だけでなく、住民の命や暮らしを守る責任を理解していることが重要です。警察官や消防士を志望する場合は、 地域の安全・安心を守る仕事に直接関わりたい という方向性が自然です。
ただし、「かっこいいから」「体力に自信があるから」だけでは弱くなります。 事件・事故・災害などの場面で、住民の命や暮らしを守る責任を理解していることを伝えましょう。
私は、地域の安全・安心を守る仕事に直接関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも社会を支える役割はありますが、警察・消防は、事件や事故、災害などの場面で住民の命や生活を守る責任の大きい仕事です。責任感と冷静な判断力を大切にし、地域から信頼される職員を目指したいです。
安全・安心、命を守る、責任感、冷静な判断、信頼
警察なら地域安全、消防なら防災・救急・災害対応を整理する。
9-6 学校事務:教育現場を支える
学校事務では「教育を支える裏方の役割」を入れる
教員ではなく事務職を選ぶ理由まで準備しましょう。学校事務を志望する場合は、 教育現場を事務の立場から支えたい という方向性が使いやすいです。
学校事務は、児童・生徒に直接授業をする仕事ではありません。 しかし、会計、施設管理、備品管理、教職員支援、保護者対応などを通じて、学校運営を支える重要な役割があります。
私は、教育現場を事務の立場から支え、児童生徒や教職員が安心して過ごせる環境づくりに関わりたいと考えています。民間企業にも教育を支える仕事はありますが、学校事務は学校運営に継続的に関わり、現場を支える役割がある点に魅力を感じました。
教育現場、学校運営、事務の立場、教職員支援、安心できる環境
「なぜ教員ではなく学校事務なのか」を答えられるようにする。
9-7 回答を使い回すと志望度が低く見える理由
どの受験先にも使える回答は、逆に弱く見える
「地域に貢献したい」 「人の役に立ちたい」 「住民を支えたい」 という言葉は、どの受験先でも使えます。
しかし、どこでも使える言葉だけで答えると、 面接官からは 「なぜうちなのかが見えない」 と思われる可能性があります。
市役所・県庁・国家一般職・特別区で同じ回答を使うと、仕事理解が浅く見えやすくなります。 受験先ごとの役割を1つでも入れることで、志望度が伝わりやすくなります。
生活に直結する行政サービスに関わりたいと伝える。
市町村をまたぐ課題に広い視点で関わりたいと伝える。
国民生活の基盤を支える行政運営に関わりたいと伝える。
多様な区民が暮らす都市部の課題に関わりたいと伝える。
- 「なぜ民間ではなく公務員?」の回答は、受験先ごとに変える
- 市役所は「住民に近い距離」、県庁は「広域的な課題」を意識する
- 国家一般職は「制度運用」、特別区は「都市課題と区民サービス」を入れる
- 警察・消防は「安全・安心」、学校事務は「教育現場を支える役割」を伝える
- どこでも使える回答だけでは志望度が弱く見えるため、受験先の特徴を必ず入れる
第10章 「なぜ民間ではなく公務員?」でよくある悩み
「答え方の型はわかったけれど、自分の場合はどう話せばいいの?」と悩む人は多いです。 この章では、受験生がつまずきやすい悩みをQ&A形式で整理します。
面接で大切なのは、完璧な答えを作ることではありません。 「民間を否定しない」「公務員を選ぶ理由を前向きに話す」「自分の経験とつなげる」の3つができれば、回答は十分に整います。
そのまま言うと弱いが、言い換えれば使える。
不利とは限らない。第一志望の理由を整理する。
回答の根拠を1つ準備すれば崩れにくい。
10-1 本音は「安定」なのですが、どう言えばいいですか?
安定を理由にしてはいけませんか?
多くの受験生が悩むポイントです。安定を重視すること自体は悪くありません。 ただし、面接で「安定しているからです」とだけ答えると、仕事への関心が弱く見えやすくなります。
「安定しているから」ではなく、「長期的な視点で地域や住民の暮らしを支えたい」と言い換えるのがおすすめです。
公務員は安定しているので志望しました。
地域や住民の暮らしを継続的に支える仕事に関わりたいです。
「安定」は自分にとってのメリットです。 面接では、採用後にどのように貢献したいのかまで伝えましょう。
10-2 民間企業を受けていない場合はどう答える?
民間を受けていないと、比較できなくて弱いですか?
民間未受験でも問題ありません。民間企業を受けていないからといって、それだけで不利になるわけではありません。 大切なのは、民間企業との違いを理解したうえで、公務員を選んだ理由を説明できることです。
民間企業は受けていません。就職先を考える中で、商品やサービスを通じた価値提供よりも、行政サービスを通じて幅広い住民の暮らしを支える仕事に関心が強いと感じたため、公務員を中心に受験しています。
民間未受験を隠さず、なぜ公務員に絞ったのかを説明する。
公共性・公平性・行政サービス・住民生活への関心。
10-3 民間企業も受けている場合は不利になる?
民間併願は面接でマイナスになりますか?
伝え方を間違えなければ、必ずしも不利ではありません。民間企業も受けていること自体は、必ずしもマイナスではありません。 ただし、「公務員がダメなら民間」という印象になると、志望度が弱く見える可能性があります。
民間企業も一部受けていますが、第一志望は公務員です。民間企業にも社会を支える役割があると理解していますが、私は幅広い住民に対して公平な立場で関わり、地域の暮らしを継続的に支える公務員の仕事により魅力を感じています。
民間併願を隠さず、第一志望が公務員である理由を伝える。
「どちらでもいい」「受かったところに行く」という印象の回答。
「民間に内定したらどうしますか?」と聞かれる可能性があります。 第一志望が公務員である理由を一貫して話せるようにしておきましょう。
10-4 「公務員でなければならない理由」が思いつかない
公務員でしかできないことが思いつきません。
無理に「公務員でなければ絶対にできない」と言い切らなくて大丈夫です。実は、「公務員でなければ絶対にできないこと」を無理に探す必要はありません。 民間企業にも社会貢献できる仕事はあります。
そのため、面接では 「公務員だからこそ担いやすい役割に魅力を感じた」 という形で説明すると自然です。
公務員でなければ絶対にできない、というよりも、公務員だからこそ担いやすい役割があると考えています。たとえば、年齢や立場にかかわらず幅広い住民に対して、公平に行政サービスを届ける役割です。私はそのような立場で、住民生活の基盤を支えたいと考えています。
「絶対に公務員だけ」と言い切らず、自然な比較にする。
公平性・公共性・継続性・生活基盤。
10-5 志望動機と同じ内容になってもいい?
志望動機と「なぜ公務員?」の回答がかぶります。
かぶっても問題ありませんが、役割を分けると話しやすくなります。志望動機と「なぜ民間ではなく公務員?」の回答は、ある程度かぶっても問題ありません。 むしろ、内容がまったく違う方が一貫性がなく見えることがあります。
「なぜ公務員?」では、公務員という働き方を選んだ理由を話します。志望動機では、その中でもなぜその自治体・官庁なのかを具体的に話すと整理しやすいです。
公共性・公平性・継続的な支援に魅力を感じた理由。
その自治体・官庁で実現したいこと。
面接カードに書いた内容と面接で話す内容がズレると、深掘りされた時に苦しくなります。 志望動機・自己PR・なぜ公務員かは、同じ方向を向くように整えましょう。
10-6 例文をそのまま使っても大丈夫?
この記事の例文をそのまま使ってもいいですか?
そのまま暗記するのはおすすめしません。例文は、答え方の方向性を理解するためには役立ちます。 しかし、そのまま暗記すると、面接官から深掘りされた時に自分の言葉で答えにくくなります。
例文は「型」として使い、自分の経験・受験先の特徴・やりたい仕事に合わせて必ず調整しましょう。
深掘りされた時に、借り物の回答だと見抜かれやすい。
例文の構成だけ使い、中身は自分の経験に置き換える。
10-7 面接で詰まった時はどうすればいい?
深掘りされた時に、答えに詰まりそうで不安です。
少し考える時間を取っても大丈夫です。面接で少し詰まったからといって、すぐに不合格になるわけではありません。 大切なのは、焦って適当なことを言うのではなく、落ち着いて自分の考えを伝えることです。
すぐに答えが出ない場合は、「少し考えるお時間をいただいてもよろしいでしょうか」と一言置いてから、結論を短く答えましょう。
「少し考えるお時間をいただいてもよろしいでしょうか」
焦って話し続ける、質問とズレた回答をする、黙り込む。
「なぜ?」を3回深掘りしておくだけでも、本番で詰まりにくくなります。 例:なぜ公務員? → なぜそう思った? → なぜその自治体?
面接回答に不安が残る人へ
「自分の回答が浅くないか不安」「深掘りされたら答えられる自信がない」という人は、独学だけで抱え込まないことも大切です。 特に面接は、文章を作るだけでなく、実際に話してみて初めて弱点が見えることがあります。
学習の順番で迷いやすい人は、スタディング公務員講座のように筆記対策から面接対策まで流れで学べる講座を確認しておくと安心です。
スタディング公務員講座を確認する講座の特徴や向いている人を先に確認したい方は、えびうるブログ内の紹介記事も参考にしてください。
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- 民間企業を受けていなくても、公務員を選ぶ理由が説明できれば問題ない
- 民間併願している場合は、公務員が第一志望である理由を一貫して話す
- 「公務員でなければ絶対にできない」と無理に言い切る必要はない
- 例文は丸暗記せず、自分の経験と受験先の特徴に合わせて調整する
第11章 面接本番までにやるべき練習方法
「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、文章を作って終わりではありません。 面接本番では、自然に話せること・深掘りに答えられること・面接カードとズレないことが重要です。
面接対策でよくある失敗は、回答文をきれいに作っただけで満足してしまうことです。
しかし、面接官は文章の上手さだけを見ているわけではありません。 実際には、話し方、表情、深掘りへの対応、志望動機との一貫性まで見られます。
そのため、面接本番までに 「作る練習」から「話す練習」へ進むこと が大切です。
11-1 回答を丸暗記しない
丸暗記は、深掘りされた時に崩れやすい
面接では、覚えた文章より「自分の言葉」が大切です。「なぜ民間ではなく公務員?」への回答を、文章のまま丸暗記するのはおすすめしません。 丸暗記すると、一言でも忘れた時に焦りやすくなります。
また、面接官から 「なぜそう思ったのですか?」 「具体的な経験はありますか?」 と深掘りされた時に、暗記した文章以外で答えにくくなります。
言葉が飛んだ時に止まりやすく、深掘りにも対応しにくいです。
結論・経験・比較・受験先の4つを押さえると自然に話せます。
覚えるべきなのは「文章」ではなく、「結論 → きっかけ → 民間との違い → 受験先でやりたいこと」という流れです。
11-2 30秒・1分で答える練習をする
長すぎる回答は、面接官に伝わりにくい
最初の回答は、短くわかりやすくまとめましょう。面接では、最初から長く話しすぎると、結論がぼやけてしまいます。 「なぜ民間ではなく公務員?」への最初の回答は、まず30秒から1分程度で話せるようにしておくと安心です。
時間別の練習イメージ
公務員を選ぶ理由を短く伝える。面接の序盤向け。
結論に加えて、そう考えたきっかけまで話す。
面接官に聞かれたら、経験や志望先の仕事を詳しく話す。
最初は短く答え、面接官から深掘りされたら詳しく話す。これが面接では自然な流れです。
11-3 「なぜ?」を3回深掘りしておく
深掘りに強い回答は、自分で先に質問して作る
本番で詰まらないために、事前に「なぜ?」を重ねます。面接官は、あなたの回答に対してさらに質問してきます。 そのため、本番前に自分で 「なぜ?」を3回 繰り返しておくと、回答がかなり強くなります。
公平な立場で幅広い住民を支えたいから。
アルバイトや地域活動で、人の生活を支える仕事に関心を持ったから。
その受験先の政策・業務・地域課題に関心があるから。
「なぜ?」を3回掘っても答えられる状態なら、面接本番でも落ち着いて話しやすくなります。
11-4 面接カード・志望動機・自己PRとの一貫性を確認する
回答がバラバラだと、志望度が弱く見える
面接カードに書いた内容と、面接で話す内容をそろえましょう。「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、面接カードや志望動機、自己PRとつながっている必要があります。
たとえば、面接カードでは「子育て支援に関心がある」と書いているのに、面接では急に「防災に関わりたい」と話すと、方向性がズレて見えることがあります。
公務員を選ぶ理由と、受験先を選ぶ理由がつながっているか確認する。
自分の強みが、公務員としてどう活かせるか整理する。
書いた内容から深掘りされても説明できるようにする。
11-5 第三者に聞いてもらう
自分では気づけない弱点を見つける
回答の内容だけでなく、話し方の印象も確認できます。面接回答は、自分だけで確認していると弱点に気づきにくいです。 できれば、家族、友人、大学のキャリアセンター、予備校の講師など、第三者に聞いてもらいましょう。
特に「なぜ民間ではなく公務員?」は、聞く人によって 「少し抽象的かも」 「民間を否定しているように聞こえる」 「受験先らしさが弱い」 といった改善点が見つかりやすい質問です。
最初の一文で、公務員を選ぶ理由が伝わるか確認する。
最初の回答は30秒から1分で収まるか確認する。
借り物の言葉ではなく、自分の考えとして伝わるか確認する。
11-6 不安が強い人は模擬面接を活用する
面接は「作った回答を話す練習」で伸びる
一人で不安を抱え込まず、実践形式で確認しましょう。「回答は作ったけれど、本番でうまく話せるか不安」 「深掘りされたら止まりそう」 という人は、模擬面接を活用するのがおすすめです。
模擬面接では、回答内容だけでなく、話すスピード、表情、声の大きさ、質問への反応まで確認できます。 特に公務員試験の面接では、一問一答ではなく会話として答える力が重要です。
本番で緊張すると、文章が飛んだり、深掘りに対応できなかったりします。
自分の言葉で話せるため、面接官との会話にも対応しやすくなります。
面接対策まで一人で進めるのが不安な人へ
「筆記対策で手一杯で、面接対策まで手が回らない」 「面接カードや想定問答をどう作ればいいかわからない」 という人は、早めに対策の流れを確認しておくことが大切です。
スタディング公務員講座は、筆記対策だけでなく、学習の進め方を整理しながら面接対策にもつなげやすいので、独学で迷いやすい人は一度確認しておくと安心です。
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- 最初の回答は30秒から1分で話せるように練習する
- 「なぜ?」を3回深掘りして、質問に耐えられる回答にする
- 面接カード・志望動機・自己PRとの一貫性を確認する
- 不安が強い人は、第三者チェックや模擬面接を活用する
第12章 まとめ|「なぜ民間ではなく公務員?」は差がつく質問
「なぜ民間ではなく公務員?」は、公務員試験の面接でかなり重要な質問です。 答え方によって、志望度・仕事理解・深掘りへの強さが大きく伝わります。
民間企業を下げず、公務員を選ぶ理由を前向きに話す。
公共性・公平性・継続的な支援を意識する。
「なぜ?」を3回繰り返して、回答の根拠を作る。
12-1 民間を否定せず、公務員を選ぶ理由を伝える
「民間が嫌だから公務員」は避ける
面接では、逃げではなく前向きな志望理由を伝えましょう。面接で最も避けたいのは、 「民間企業は大変そうだから」 「営業やノルマをしたくないから」 「利益を追求したくないから」 という答え方です。
このような答え方は、公務員を選んだ理由ではなく、 民間企業を避けたい理由 に聞こえてしまいます。
民間企業にも社会を支える役割があると理解しています。そのうえで、私は公平な立場で幅広い住民を支える公務員の仕事に魅力を感じました。
12-2 公共性・公平性・長期的な貢献を軸にする
公務員らしい答え方には、3つの軸がある
抽象的な回答を、公務員面接向けの回答に変えるポイントです。「人の役に立ちたい」 「地域に貢献したい」 という気持ちは大切です。
ただし、それだけでは民間企業でも言えるため、 公務員としてどう役に立ちたいのか まで具体化しましょう。
特定の顧客だけでなく、地域全体・住民全体に関わる。
年齢・所得・立場にかかわらず、必要な人に行政サービスを届ける。
短期的な成果だけでなく、地域や住民の暮らしを継続的に支える。
12-3 自分の経験と受験先の仕事をつなげる
例文よりも「自分の言葉」が大切
面接官は、借り物の回答かどうかを深掘りで確認します。例文を読むだけでは、面接本番で強い回答にはなりません。 なぜなら、面接では必ずといってよいほど 「なぜそう思ったのですか?」 「具体的な経験はありますか?」 と深掘りされるからです。
そのため、 自分の経験・価値観・受験先の仕事 をつなげて回答を作ることが大切です。
アルバイト、大学生活、地域活動、学びなどから材料を探す。
市役所なら住民に近い支援、県庁なら広域的な課題など。
志望動機・自己PR・面接カードの内容と方向性をそろえる。
12-4 深掘り質問まで準備すれば本番で詰まりにくい
最初の回答だけでなく、次の質問まで準備する
面接では、回答のあとに深掘りされる前提で考えましょう。「なぜ民間ではなく公務員?」に答えた後は、 次のような質問が続くことがあります。
民間を認めたうえで、公務員の公平性・公共性を伝える。
「絶対に公務員だけ」と言い切らず、担いやすい役割として説明する。
嘘をつかず、公務員が第一志望である理由を一貫して伝える。
本番前に「なぜ?」を3回深掘りしておくと、面接官から追加質問をされても落ち着いて答えやすくなります。
12-5 面接対策は早めに始めるほど有利
面接は、直前に暗記するだけでは間に合いにくい
回答作成・面接カード・深掘り対策をセットで進めましょう。公務員試験の面接は、筆記試験の後に慌てて対策する人も多いです。 しかし、志望動機や「なぜ民間ではなく公務員?」は、短期間で急に深い回答を作るのが難しい質問です。
だからこそ、早い段階から 自己分析・受験先研究・面接カード・想定問答 を少しずつ進めておくことが大切です。
面接は「うまく話す力」だけでなく、「自分の考えを整理して、受験先の仕事とつなげる力」が問われます。
最後に使える回答テンプレート
ここまでの内容をまとめると、「なぜ民間ではなく公務員?」への回答は、次のように組み立てると自然です。
私は、幅広い住民の生活を公平な立場から支えられる仕事に関わりたいと考え、公務員を志望しました。民間企業にも商品やサービスを通じて社会を支える役割があると理解しています。そのうえで、私は特定の顧客だけでなく、地域全体や幅広い住民に対して、継続的に関われる公務員の仕事に魅力を感じました。これまでの経験で人の生活を支える仕事に関心を持ったため、採用後は住民の方に寄り添いながら、安心して暮らせる地域づくりに貢献したいです。
このテンプレートをそのまま暗記するのではなく、 自分の経験・受験先の政策・やりたい仕事 に合わせて調整しましょう。
面接回答に不安がある人へ
「自分の回答が浅くないか不安」 「面接カードと志望動機がズレていないか心配」 「深掘り質問に答えられる自信がない」 という人は、早めに面接対策まで含めて準備しておくことが大切です。
学習の順番で迷いやすい人は、スタディング公務員講座で筆記対策から面接対策までの流れを確認しておくと安心です。
スタディング公務員講座を確認するスタディングが自分に合うか不安な方は、えびうるブログ内の紹介記事で特徴や向いている人を確認してみてください。
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- 民間企業を否定せず、公務員を選ぶ理由を前向きに伝える
- 公共性・公平性・長期的な貢献を軸にすると答えやすい
- 例文は丸暗記せず、自分の経験や受験先の特徴に合わせて調整する
- 深掘り質問まで準備すれば、本番で詰まりにくくなる


