公務員試験の専門科目は、すべてを同じ深さで勉強する必要はありません。
公務員試験の勉強を始めると、憲法・民法・行政法・経済学・政治学など、専門科目の多さに驚く人も少なくありません。
限られた期間ですべての科目を完璧にしようとすると、重要科目の過去問演習が不足し、かえって得点が伸びにくくなることがあります。
このように悩んでいませんか?
- 専門科目は何科目まで捨ててもよいのかわからない
- 苦手な民法や経済学を捨ててよいのか不安
- 国家一般職・県庁・市役所で優先科目が違うのか知りたい
- 試験まで時間がなく、どの科目から勉強すべきか迷っている
- 独学で学習計画を立てられるか自信がない
捨て科目は、苦手かどうかだけで決めてはいけません。
第一志望の出題数、併願先との共通性、試験までの残り期間を確認し、科目ごとの優先順位を決めることが重要です。
また、「捨てる」といっても、必ずしも一度も勉強しないという意味ではありません。
公務員試験では、科目を次の3段階に分けると学習計画を立てやすくなります。
この考え方なら、苦手科目を無計画に切り捨てるのではなく、合格に必要な得点を確保しながら勉強時間を配分できます。
この記事でわかること
- 専門科目を捨てる前に確認すべき判断基準
- 優先して勉強したい専門科目の特徴
- 国家一般職・県庁・市役所・特別区ごとの考え方
- 試験までの残り期間に応じた学習戦略
- 独学で優先順位を決められない場合の対処法
この記事では、専門科目を単純に「捨てる・捨てない」で分類するのではなく、受験先や勉強期間に合わせて優先順位を決める方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
まずは、自分の第一志望と併願先で何が出題されるのかを整理するところから始めましょう。
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公務員試験の専門科目は何を捨てる?結論は「優先順位」で決める
公務員試験の専門科目は数が多いため、すべてを同じ深さで勉強しようとすると、重要科目の演習時間が不足しやすくなります。
しかし、科目数が多いからといって、苦手な科目を無計画に捨てるのも危険です。
第一志望で出題数が多い科目を完全に捨ててしまうと、ほかの科目だけでは合格に必要な得点を確保できなくなる可能性があります。
専門科目は「勉強する・捨てる」の二択ではなく、重点対策・最低限対策・後回し候補の3段階に分けて考えましょう。
捨て科目を決める本来の目的は、単純に勉強量を減らすことではありません。
出題数や配点が高い科目へ学習時間を集中させ、合格に必要な得点を安定して確保することが目的です。
専門科目は3段階に分けて考える
専門科目の優先順位は、次の3段階に分類すると整理しやすくなります。
重点対策する科目
第一志望で出題数や配点が高く、併願先でも共通して使える科目です。過去問を繰り返し、安定した得点源にすることを目指します。
最低限対策する科目
出題数は多くないものの、基本問題なら得点できる可能性がある科目です。頻出分野と基本論点に範囲を絞って対策します。
後回し候補の科目
出題数が少ない、習得に時間がかかる、ほかの受験先で使わないなど、学習時間に対する効果が低い科目です。
| 分類 | 主な判断基準 | 学習方法 | 目標 |
|---|---|---|---|
| 重点対策 | 出題数・配点が高く、複数の受験先で使える | テキスト理解と過去問演習を繰り返す | 安定した得点源にする |
| 最低限対策 | 出題数は少なめだが、基本問題を狙える | 頻出分野と基本論点に絞る | 簡単な問題を取りこぼさない |
| 後回し候補 | 出題数が少なく、学習負担が大きい | 時間に余裕ができてから取り組む | 重要科目の時間を確保する |
この3段階に分けることで、「苦手だから完全に捨てる」「不安だから全科目を少しずつ勉強する」といった極端な判断を避けられます。
たとえば、苦手な科目でも第一志望で多く出題されるなら、頻出分野だけでも対策する必要があります。
一方、得意な科目でも出題数が少なく、ほかの併願先で使わない場合は、勉強時間をかけすぎない方が効率的です。
苦手という理由だけで捨て科目を決めない
捨て科目を決める際に多い失敗が、「苦手だから」という理由だけで判断することです。
苦手科目に多くの時間を使っても、すぐには得点が伸びない場合があります。しかし、次の条件に当てはまる科目は、苦手でも簡単に捨てるべきではありません。
- 第一志望で出題数が多い
- 配点が高く、合否への影響が大きい
- 複数の併願先で共通して出題される
- 基本問題や頻出分野だけでも得点しやすい
- ほかの専門科目を理解する土台になる
最初は難しく感じる科目でも、すべての範囲を完璧にする必要はありません。
頻出分野や基本問題に範囲を絞れば、少ない学習時間でも得点につなげられる可能性があります。
「完全に捨てる」は慎重に判断する
後回し候補にした科目でも、基本用語や頻出論点だけ確認しておけば、簡単な問題を拾える可能性があります。最初から一切勉強しないと決めず、「最低限対策できないか」を先に検討しましょう。
優先順位は3つの手順で決める
どの専門科目を重点的に勉強するか迷った場合は、次の順番で確認してください。
専門科目の優先順位を決める3ステップ
- 1 出題科目を確認する 第一志望と併願先の最新の試験案内を確認します。
- 2 共通科目を整理する 複数の受験先で出題される科目を優先します。
- 3 残り期間で調整する 試験日までの時間に合わせて学習範囲を絞ります。
最初に確認するのは、第一志望と併願先の出題科目・出題数・配点・選択方式です。
公務員試験は、同じ地方公務員試験でも自治体や年度によって試験方式が異なる場合があります。
そのため、インターネット上の「一般的に捨ててもよい科目」だけを見て、自分の学習科目を決めるのは危険です。
次に、複数の受験先で共通して使える科目を整理します。共通科目を優先すれば、1科目の勉強を複数の試験に活用できます。
最後に、試験日までの残り期間を考えて学習範囲を調整します。
試験まで1年以上ある人と、残り3か月の人では、取り組める科目数や優先順位が異なります。残り期間が短いほど、出題数の多い科目と頻出分野への集中が必要です。
捨て科目は「一般的に捨てやすい科目」から決めるのではなく、自分の受験先から逆算して決めることが基本です。他の受験生の学習計画をそのまま真似せず、必ず自分の試験科目と照らし合わせましょう。
捨て科目を作る目的は重要科目の時間を増やすこと
捨て科目を作ることは、単に楽をすることではありません。
本来の目的は、重要科目のインプットと過去問演習に使える時間を増やし、合格に必要な得点を安定させることです。
10科目を一度ずつ勉強して理解が曖昧な状態になるより、出題数の多い主要科目を繰り返し演習し、残りの科目を基本問題に絞った方が得点が安定することがあります。
ただし、必要以上に科目を削ると、本番で解答できる問題が少なくなります。
完全に捨てる科目を増やすのではなく、まずは重点対策・最低限対策・後回し候補に分類し、学習の進み具合を見ながら調整しましょう。
第1章のまとめ
- 専門科目はすべてを同じ深さで勉強する必要はない
- 重点対策・最低限対策・後回し候補の3段階に分ける
- 苦手という理由だけで捨て科目を決めない
- 第一志望・併願先・残り期間から優先順位を決める
- 後回し候補でも基本問題を拾える余地を残しておく
※試験科目・出題数・配点・選択方式は、自治体・試験区分・年度によって異なります。受験年度の採用試験案内や各実施機関の公式情報を必ず確認してください。
専門科目を捨てる前に確認したい5つのポイント
専門科目の優先順位を決めるときは、インターネット上の「捨ててもよい科目一覧」をそのまま信用するのではなく、自分が受験する試験に合わせて判断することが重要です。
同じ公務員試験でも、国家一般職・都道府県庁・市役所・特別区などで、出題科目や選択方法は異なります。
また、同じ試験区分でも年度によって方式が変更される場合があるため、一般論だけで捨て科目を決めるのは危険です。
専門科目を捨てる前に、受験先・出題数と配点・併願先との共通性・残り期間・得点可能性の5つを確認しましょう。
1 第一志望と併願先の出題科目を確認する
最初に確認すべきなのは、第一志望と併願先でどの専門科目が出題されるのかです。
自分の受験先で出題されない科目を長時間勉強しても、合格点には直接つながりません。
反対に、第一志望で多く出題される科目を「苦手だから」という理由だけで外すと、ほかの科目で大きく補う必要が生じます。
- 第一志望の試験区分を確認する
- 併願予定の自治体・官庁を一覧にする
- 各試験の専門科目と選択方式を確認する
- 専門試験そのものが実施されるか確認する
- 最新年度の採用試験案内を保存する
受験先を先に決める理由
たとえば、専門試験を課す都道府県庁を第一志望にする人と、教養試験やSPI型試験を中心に受ける人では、必要な専門科目対策が大きく異なります。
受験先が決まっていない状態では、どの科目を優先するべきか正確に判断できません。
過去年度の情報だけで判断しない
試験方式、専門科目の有無、配点、出題形式は変更される場合があります。必ず受験する年度の採用試験案内や実施機関の公式情報を確認してください。
2 出題数と配点が高い科目を優先する
次に、各科目の出題数と配点を確認します。
出題数が多い科目ほど、その科目を捨てたときに失う得点も大きくなります。
そのため、難しく感じる科目でも、第一志望で出題数が多ければ、完全に捨てるのではなく頻出分野だけでも対策する必要があります。
出題数・配点による基本的な判断
ただし、出題数だけで優先順位を決めるのも十分ではありません。
出題数が少なくても、少ない学習時間で基本問題を取れる科目なら、最低限対策をする価値があります。
反対に、出題数が一定数あっても、理解に非常に時間がかかり、残り期間では習得が難しい場合は、対策範囲を絞る必要があります。
3 併願先でも使える共通科目を優先する
公務員試験では、複数の試験区分や自治体を併願するケースが一般的です。
そのため、1つの受験先だけを見るのではなく、複数の併願先で共通して出題される科目を優先すると学習効率が上がります。
共通科目を優先すれば、1科目を勉強することで複数の試験に対応できます。
- 第一志望と併願先の両方で出題される
- 複数の地方上級試験で活用できる
- 国家系試験と地方公務員試験の両方で使える
- ほかの専門科目を理解する土台になる
- 面接や論文の行政知識にも応用しやすい
共通科目を優先する考え方
第一志望だけで出題される科目より、第一志望と複数の併願先で共通する科目を先に仕上げた方が、受験全体の得点力を効率よく高められます。
ただし、第一志望で特に重要な科目は、併願先で使わなくても優先する必要があります。
4 試験までの残り期間から対策可能か判断する
同じ科目でも、試験まで1年ある人と3か月しかない人では、優先順位が変わります。
残り期間が長ければ、理解に時間がかかる科目でも基礎から取り組めます。
一方、残り期間が短い場合は、すべての科目を網羅するよりも、出題数の多い科目と基本問題を取りやすい科目へ集中した方が現実的です。
残り期間別の判断イメージ
ここで重要なのは、教材を一周することを目標にしないことです。
公務員試験では、教材を一度読んだ科目よりも、過去問を繰り返して正答できる科目の方が得点源になります。
残り期間が短いほど、勉強する科目数を増やすより、重要科目の完成度を上げる意識が必要です。
5 苦手でも基本問題を得点できないか確認する
専門科目を捨てるか迷ったときは、その科目を完全に理解できるかではなく、基本問題だけでも得点できるかを確認してください。
苦手科目でも、頻出論点や基本用語を押さえるだけで解ける問題が含まれている場合があります。
このような科目は、完全に捨てるよりも「最低限対策」に分類する方が安全です。
- 過去問の基本レベルなら正解できるか
- 頻出分野が明確になっているか
- 短期間で基礎知識を覚えられるか
- 選択肢を絞れる程度の知識を身につけられるか
- 少ない学習時間でも得点が伸びそうか
判断するときは、最初から分厚い参考書を読み込む必要はありません。
まず過去問を数問確認し、問題の難易度や頻出範囲を見てから、重点対策・最低限対策・後回し候補のどこに分類するか決めましょう。
「一度解けなかった」だけで捨てない
初めて解いた問題が難しかったからといって、その科目全体を捨てる必要はありません。基礎知識を学んだ後でも得点が伸びないのか、頻出問題だけなら対応できるのかを確認して判断しましょう。
捨て科目を決めるときは、「難しそう」「苦手」という感覚ではなく、実際の試験案内と過去問を使って判断してください。数字と問題内容を確認すれば、必要以上に科目を捨てる失敗を防げます。
5つの条件を使った最終判断の方法
ここまでの5項目を確認したら、次の質問に答えて各科目を分類します。
科目ごとの最終チェックリスト
- 第一志望で出題される科目か
- 出題数または配点が高いか
- 複数の併願先で共通して使えるか
- 試験までに過去問演習まで進められるか
- 基本問題や頻出分野なら得点できそうか
当てはまる項目が多い科目は、重点対策する科目として残します。
一部だけ当てはまる科目は、頻出分野や基本問題に絞る最低限対策が向いています。
ほとんど当てはまらず、学習負担も大きい科目は、後回し候補として検討できます。
ただし、最終的な判断は科目ごとに独立して行うのではなく、合計で何点を取る計画なのかを考えながら調整してください。
第2章のまとめ
- 第一志望と併願先の最新の出題科目を確認する
- 出題数と配点が高い科目を簡単に捨てない
- 複数の受験先で共通する科目を優先する
- 試験までの残り期間に応じて学習範囲を調整する
- 苦手科目でも基本問題を得点できないか確認する
- 感覚ではなく試験案内と過去問を使って判断する
※試験科目・出題数・配点・選択方式は、受験先・試験区分・年度によって異なります。受験年度の採用試験案内や各実施機関の公式情報を必ず確認してください。
捨ててはいけない専門科目とは?優先して残す科目の特徴
公務員試験では、すべての専門科目を同じ深さで勉強する必要はありません。
しかし、効率を重視するあまり、合否への影響が大きい主要科目まで捨ててしまうと、必要な得点を確保できなくなる可能性があります。
特に、出題数が多い科目、配点が高い科目、複数の併願先で共通して使える科目は、苦手であっても簡単に捨てるべきではありません。
捨ててはいけないのは、特定の科目名ではなく、自分の第一志望で出題数が多く、併願先でも使える科目です。
一般的には、法律系や経済系の主要科目が重要になりやすい傾向があります。
ただし、試験区分や受験先によって出題科目・出題数・選択方式は異なるため、「この科目は必ず必要」と一律に判断することはできません。
まずは、捨ててはいけない科目に共通する特徴から確認しましょう。
捨ててはいけない科目に共通する5つの特徴
- 第一志望で出題数や配点が高い
- 複数の併願先で共通して出題される
- ほかの科目を理解する土台になる
- 基本問題や頻出論点で得点しやすい
- 選択科目ではなく必須科目として扱われる
これらに多く当てはまる科目は、苦手であっても完全に捨てず、最低限の対策を残す必要があります。
反対に、出題数が少なく、ほかの受験先でも使わず、習得に長い時間がかかる科目は後回し候補として検討できます。
法律系科目は主要科目になりやすい
公務員試験の専門科目では、法律系科目が主要科目として扱われるケースがあります。
代表的な科目には、憲法・民法・行政法があります。
憲法
人権、統治機構、国会、内閣、裁判所などを扱います。比較的範囲を整理しやすく、法律系の導入科目として学びやすい科目です。
民法
総則、物権、債権、親族、相続など範囲が広い科目です。習得に時間はかかりますが、出題数が多い場合は完全に捨てると不利になります。
行政法
行政行為、行政手続、行政救済などを扱います。地方公務員を目指す場合にも、行政の仕組みを理解するうえで役立ちます。
法律系は相互につながる
憲法で統治の基本を学び、行政法で行政活動を学ぶなど、科目同士の関連性があります。順番を意識すると理解しやすくなります。
憲法は、法律系科目の中では比較的取り組みやすいと感じる人もいます。
一方、民法は範囲が広く、初学者が苦手意識を持ちやすい科目です。
しかし、第一志望で民法の出題数が多い場合は、苦手だからといって一切勉強しないのは危険です。
民法は「全部やる・全部捨てる」の二択にしない
民法が苦手な場合は、全範囲を完璧にしようとせず、頻出分野や基本論点に絞って最低限対策を残しましょう。出題数が多い試験では、完全に捨てたときの失点が大きくなります。
経済系科目も出題数を確認して判断する
経済系では、ミクロ経済学・マクロ経済学が主要科目になりやすい傾向があります。
数式やグラフが出てくるため、数学に苦手意識がある人は避けたくなるかもしれません。
しかし、受験先で出題数が多い場合、ミクロ・マクロの両方を完全に捨てると大きな失点につながる可能性があります。
ミクロ経済学
需要と供給、消費者行動、生産者行動、市場構造などを扱います。グラフの意味を理解し、典型問題を繰り返すことが重要です。
マクロ経済学
国民所得、景気、金融政策、財政政策、経済成長などを扱います。用語と式のつながりを整理すると理解しやすくなります。
経済学は、最初からすべてを理解しようとすると時間がかかります。
まずは頻出のグラフ、公式、典型問題に絞り、過去問で同じ解法を繰り返すことが重要です。
数学が苦手な場合でも、出題パターンを覚えることで解ける問題があります。
経済学を最低限対策する3ステップ
- 頻出用語とグラフの意味を覚える
- 基本公式と典型的な解法を整理する
- 過去問で同じパターンを繰り返す
政治学・行政学は基本問題を拾えるか確認する
政治学や行政学は、法律系・経済系と比べて出題数が少ない場合があります。
そのため、受験先によっては後回し候補になることもあります。
しかし、用語や学説を覚えることで対応できる基本問題が含まれる場合は、完全に捨てるより最低限対策をした方が効率的です。
政治学
政治制度、政党、選挙、政治思想、各国の政治体制などを扱います。頻出人物・学説・制度を整理することが基本です。
行政学
官僚制、行政組織、政策過程、地方自治などを扱います。公務員として働くうえでの基礎知識にもつながります。
政治学・行政学は、細かな学説や人物名まで網羅しようとすると負担が大きくなります。
最低限対策にする場合は、過去問で繰り返し問われる用語や制度を優先してください。
主要科目の優先順位は受験先によって変わる
一般的には法律系・経済系が重要になりやすいものの、すべての試験で同じ優先順位になるわけではありません。
| 科目群 | 主な科目 | 優先しやすい条件 | 優先度を下げる条件 |
|---|---|---|---|
| 法律系 | 憲法・民法・行政法 | 出題数が多く、複数の併願先で使える | 受験先で出題されない、または選択対象外 |
| 経済系 | ミクロ・マクロ | 出題数や配点が高く、主要科目として扱われる | 残り期間が短く、習得に多くの時間が必要 |
| 行政系 | 政治学・行政学 | 基本用語や頻出論点で得点しやすい | 出題数が少なく、ほかの重要科目が未完成 |
| その他 | 社会学・国際関係など | 選択科目として活用でき、過去問との相性がよい | 第一志望・併願先のどちらでも使わない |
科目名だけを見て「法律系は全部必要」「行政系は全部捨てる」と決めるのは避けましょう。
同じ科目でも、第一志望での出題数、配点、選択方式、併願先での利用可能性によって優先度は変わります。
苦手な主要科目を捨てるか迷ったときの判断基準
苦手な主要科目を捨てるか迷った場合は、次の項目を確認してください。
- 第一志望で何問出題されるか
- その科目を捨てても目標点に届くか
- 併願先でも同じ科目を使うか
- 頻出分野だけなら短期間で対策できるか
- 基本問題だけでも正答できる可能性があるか
- ほかの得意科目で確実に補えるか
この中で「出題数が多い」「併願先でも使う」「基本問題を拾える」の3つに当てはまる場合は、完全に捨てるより最低限対策を残す方が安全です。
「民法は難しいから捨てる」「経済学は数学が苦手だから捨てる」と科目名だけで判断しないでください。第一志望の出題数が多ければ、頻出分野に絞ってでも対策を残す必要があります。
完全に捨てず「最低限対策」にする方法
主要科目が苦手な場合でも、全範囲を完璧にする必要はありません。
次のように学習範囲を絞ることで、少ない時間でも基本問題を拾える可能性があります。
主要科目を最低限対策する基本方針
- 過去問で頻出分野を特定する
- 基本用語・公式・典型問題に絞る
- 新しい問題より復習を優先する
最低限対策では、教材を最初から最後まで読むことを目標にしません。
本番で正答できる問題を増やすために、過去問で頻出の範囲から優先して学びます。
特に残り期間が短い場合は、難問を解けるようにするより、基本問題を確実に正答できる状態を目指してください。
主要科目を複数まとめて捨てるのは危険
法律系と経済系の主要科目を複数まとめて捨てると、本番で選べる問題が大きく減る可能性があります。得意科目だけで本当に目標点へ届くのか、過去問を使って必ず確認しましょう。
第3章のまとめ
- 捨ててはいけない科目は、科目名ではなく受験先から判断する
- 出題数・配点が高い科目は苦手でも簡単に捨てない
- 複数の併願先で使える科目を優先する
- 法律系・経済系は主要科目になりやすい
- 政治学・行政学も基本問題を拾えるなら最低限対策する
- 苦手科目は全範囲ではなく頻出分野に絞る
- 主要科目を複数まとめて捨てない
※専門科目の有無・出題数・配点・選択方式は、試験区分・自治体・年度によって異なります。必ず受験年度の採用試験案内や各実施機関の公式情報を確認してください。
試験区分別|専門科目のおすすめ戦略
専門科目の捨て方は、すべての受験生に共通するものではありません。
国家一般職を中心に受験する人と、SPI方式の市役所を中心に受験する人では、専門科目に使うべき時間が大きく異なります。
そのため、科目名だけを見て「これは捨ててもよい」と判断するのではなく、受験する試験区分から逆算して戦略を決めることが重要です。
国家一般職や専門試験型の自治体を受けるなら主要科目を優先し、SPI・適性検査型を中心に受けるなら専門科目へ使う時間を減らしましょう。
国家一般職
専門科目が合否に影響する場合は、法律系・経済系などの主要科目を軸に、選択できる問題数を確保する戦略が基本です。
都道府県庁・政令市
従来型の専門試験に加えて、基礎能力型やSPI型など複数方式があるため、申込区分を先に確認します。
市役所
教養型・SPI型・専門試験型など自治体差が大きいため、「市役所」という名称だけでは判断できません。
特別区
実施時期や採用枠によって試験方式が異なる場合があるため、自分が申し込む試験案内を基準に対策します。
国家一般職は選択できる問題数を増やす
国家一般職を中心に受験する場合は、専門科目を少数に絞りすぎないことが重要です。
本番では、学習した科目のすべてから解きやすい問題が出るとは限りません。
重点科目を仕上げることは大切ですが、対策科目が少なすぎると、難しい問題が出たときに代わりの問題を選びにくくなります。
国家一般職を受ける場合の基本戦略
- 出題数が多い法律系・経済系の主要科目を優先する
- 得意科目を作りつつ、複数の科目で基本問題を拾えるようにする
- 過去問を使い、科目ごとの頻出分野と難易度を把握する
- 一つの苦手科目を完全に捨てる前に、ほかの科目で補えるか計算する
- 専門試験だけでなく、基礎能力試験や人物試験との時間配分も考える
特に注意したいのが、民法や経済学など、習得に時間がかかりやすい科目をまとめて捨てることです。
主要科目を複数外すと、本番で選択できる問題の幅が狭くなる可能性があります。
国家一般職の優先順位イメージ
科目数を減らしすぎない
重点科目を絞ることと、対応できる科目を極端に減らすことは異なります。本番で難問が出た場合に備え、基本問題を拾える科目を複数残しておきましょう。
都道府県庁・政令市は申込区分を先に確認する
都道府県庁や政令指定都市では、従来型の教養・専門試験だけでなく、基礎能力型や適性検査型など、異なる方式が設けられる場合があります。
同じ自治体の行政職でも、申込区分によって専門試験の有無が異なるケースがあります。
そのため、自治体名だけを見るのではなく、職種・採用枠・実施時期・試験方式まで確認してください。
試験方式による専門科目戦略の分岐
出題数・配点・選択方式を確認し、法律系や経済系を中心に重点科目と最低限科目を決めます。
専門試験がない区分なら、SPI、数的処理、文章理解、論文、面接などへ学習時間を移します。
専門試験がある区分では、第一志望の出題科目を軸に、ほかの都道府県庁や国家一般職との共通科目を優先すると効率的です。
一方、専門試験がない区分だけを受ける場合は、専門科目を勉強し続けるより、実際に課される試験へ時間を集中させた方が合理的です。
市役所は専門試験の有無を最初に確認する
市役所試験は、自治体による試験方式の違いが大きいため、一般的な「市役所対策」だけでは学習方針を決められません。
教養試験中心の自治体、SPIなどの適性検査を使う自治体、専門試験を課す自治体などがあります。
また、同じ自治体でも、春・夏・秋などの実施時期や採用枠によって試験内容が異なる場合があります。
市役所を受ける前の確認事項
- 行政事務に専門試験があるか
- 教養試験・SPI・SCOAなど、どの形式が使われるか
- 複数の採用枠や試験日程が設けられているか
- 論文・作文・面接の配点や実施時期はどうなっているか
- 併願先と試験科目を共通化できるか
専門試験を課さない市役所だけを受けるのであれば、専門科目をゼロから広く勉強する必要性は低くなります。
その代わり、数的処理や文章理解、適性検査、論文、面接など、実際に課される試験の完成度を高める必要があります。
ただし、都道府県庁や国家一般職も併願するなら、専門科目対策を完全に止めることはできません。
「市役所は専門試験がない」と決めつけない
市役所ごとに試験方式は異なります。自治体名、職種、実施時期、採用枠まで確認し、自分が申し込む区分の試験案内を基準にしてください。
特別区は受験する試験枠に合わせる
特別区を受験する場合も、試験名だけで専門科目の必要性を判断しないことが重要です。
採用試験には複数の実施時期や試験枠が設けられることがあるため、自分が申し込む区分の試験案内を確認します。
専門試験を使う区分では、出題範囲を広く確認し、得意科目だけでなく基本問題を拾える科目を複数残す戦略が必要です。
特別区対策で意識したいこと
- 受験する年度・実施時期・試験枠を特定する
- 専門試験の有無と選択方式を確認する
- 出題範囲が広い場合は、対応科目を減らしすぎない
- 過去問から得点しやすい科目と頻出分野を見つける
- 論文や面接を含めた全体の学習時間を調整する
専門科目を広く浅く勉強するだけでは、安定して得点できません。
まず得点源にする科目を決め、そのうえで基本問題を拾うための科目を追加する順番がおすすめです。
専門試験を使わない枠を受ける場合は、専門科目ではなく、その枠で課される適性検査や人物試験へ時間を移します。
試験区分別の専門科目戦略を比較
| 試験区分 | 最初に確認すること | 専門科目の基本戦略 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 国家一般職 | 専門試験の出題・選択方式 | 主要科目を軸に対応可能な科目数を確保する | 重点科目を少数に絞りすぎない |
| 都道府県庁・政令市 | 職種・採用枠・試験方式 | 専門試験型なら併願共通科目を優先する | 同じ自治体内でも区分ごとの差を確認する |
| 市役所 | 専門・教養・SPI等のどれか | 実際に課される形式へ学習時間を集中する | 市役所という名称だけで方式を判断しない |
| 特別区 | 年度・実施時期・試験枠 | 専門試験型なら得点源と最低限科目を作る | 申込区分ごとの最新案内を確認する |
併願する場合は共通科目から勉強する
国家一般職・都道府県庁・市役所・特別区を併願する場合は、すべての試験を別々に対策すると時間が足りなくなります。
まず、複数の受験先で共通して使える専門科目を整理してください。
共通科目を重点的に仕上げた後、第一志望だけで必要になる科目を追加すると、学習の重複を減らせます。
併願時の学習順序
ただし、共通科目であっても出題数が少ない場合や、第一志望での重要度が低い場合は、優先順位を調整します。
「何試験で使えるか」だけでなく、「合否に何点分影響するか」まで考えることが大切です。
試験方式は自治体名だけで判断できません。同じ自治体でも複数の採用枠が設けられる場合があります。必ず自分が申し込む職種・枠・実施時期の試験案内を確認してから、専門科目の学習量を決めましょう。
第4章のまとめ
- 専門科目の捨て方は試験区分によって異なる
- 国家一般職では対応できる科目を減らしすぎない
- 都道府県庁・政令市は採用枠と試験方式を確認する
- 市役所は専門試験・教養試験・SPI等の形式を確認する
- 特別区は受験年度・実施時期・試験枠に合わせる
- 併願時は複数の受験先で使える共通科目を優先する
- 専門試験がない場合は、実際に課される試験へ時間を移す
※試験科目、出題数、配点、選択方式、採用枠は、実施機関・職種・年度によって変更される場合があります。必ず受験年度の公式な採用試験案内を確認してください。
残り期間別|専門科目のおすすめ勉強法
専門科目の優先順位は、受験先だけでなく、試験までの残り期間によっても変わります。
試験まで1年近くある人なら、法律系・経済系の主要科目を基礎から広く学べます。
一方、残り2〜3か月の人が同じ計画を立てると、どの科目も過去問演習まで進まず、中途半端になる可能性があります。
残り期間が長い人は主要科目を広く学び、短い人は新しい科目を増やさず、得点源と基本問題へ集中しましょう。
試験まで6か月以上ある場合
試験まで6か月以上ある場合は、主要科目を基礎から学び、複数の科目を得点源にできる可能性があります。
この時期に重要なのは、最初から捨て科目を増やしすぎないことです。
憲法・民法・行政法・ミクロ経済学・マクロ経済学など、第一志望や併願先で出題数の多い科目を中心に、基礎理解と過去問演習を進めましょう。
6か月以上ある人の基本方針
- 第一志望と併願先の共通科目を洗い出す
- 出題数の多い主要科目から基礎を学ぶ
- インプット後すぐに過去問を解く
- 苦手科目でも頻出分野までは対策する
- 月に一度、科目ごとの正答率を見直す
学習初期は、一つの科目を完璧にしてから次へ進むより、主要科目を並行して少しずつ進める方法が向いています。
ただし、毎日すべての科目に触れる必要はありません。曜日ごとに科目を分け、週単位ですべての主要科目に触れる形にすると管理しやすくなります。
6か月以上ある場合の学習イメージ
- 1 基礎期 テキストや講義で基本用語・制度・公式を理解し、簡単な過去問を解きます。
- 2 演習期 科目別過去問を繰り返し、頻出分野と苦手分野を把握します。
- 3 完成期 正答率の低い分野を補強し、本番形式の問題で時間配分を確認します。
早い時期から過去問へ触れることで、どこまで深く勉強する必要があるかが見えやすくなります。
テキストをすべて理解してから過去問へ進もうとすると、演習開始が遅れやすいため注意してください。
試験まで3〜6か月の場合
試験まで3〜6か月の場合は、すべての専門科目へ手を広げるより、出題数の多い科目を優先して完成度を上げます。
この時期から新しい科目を始める場合は、第一志望での重要度と、短期間で得点できる可能性を確認してください。
複数の併願先で使える科目や、基本問題の出題割合が高い科目は、新たに対策する価値があります。
3〜6か月の人が優先したいこと
- 重点対策する科目を明確に決める
- 主要科目は過去問演習まで必ず進める
- 最低限科目は頻出分野だけに絞る
- 出題数が少ない難科目は後回しにする
- 一週間ごとに正答率と進捗を確認する
| 曜日 | 重点科目 | 最低限科目 | 復習内容 |
|---|---|---|---|
| 月曜日 | 憲法・行政法 | 政治学の頻出用語 | 前週に間違えた法律問題 |
| 火曜日 | 民法 | 行政学の基本論点 | 民法の間違いノート |
| 水曜日 | ミクロ経済学 | 社会学の頻出分野 | 公式・グラフの確認 |
| 木曜日 | マクロ経済学 | 国際関係の基本用語 | 経済学の典型問題 |
| 金曜日 | 重点科目の弱点補強 | 最低限科目の暗記 | 一週間分の解き直し |
| 土・日曜日 | 過去問セット演習 | 未消化部分の補完 | 正答率と翌週計画の確認 |
上記は一例です。実際には、自分の受験先と得意不得意に応じて科目を入れ替えてください。
社会人や大学の授業が忙しい人は、平日に短いインプットと復習を行い、休日にまとまった過去問演習を入れると継続しやすくなります。
試験まで1〜3か月の場合
残り1〜3か月では、新しい難科目を増やすより、すでに勉強している科目の正答率を上げることが優先です。
教材を広げすぎると復習が追いつかず、覚えた知識も本番までに抜けやすくなります。
重点科目は過去問の解き直しを中心にし、最低限科目は頻出論点・基本用語・典型問題に限定してください。
優先すること
- 間違えた過去問の解き直し
- 頻出分野の反復
- 基本問題の正答率向上
- 得点源となる科目の安定化
- 本番形式の時間配分確認
避けたいこと
- 新しい参考書を何冊も増やす
- 出題数の少ない難科目を一から始める
- 難問ばかりに時間を使う
- 復習せず問題数だけを増やす
- 学習計画を毎日大きく変更する
新しい科目へ取り組む場合は、短期間で基本問題を拾えるかを過去問で確認します。
数問見ても出題内容が理解できず、基礎から長時間の学習が必要であれば、その科目は後回しにする方が現実的です。
残り期間が短いほど「完成度」を優先する
10科目を一度ずつ勉強するより、重要な5〜6科目を繰り返し、基本問題を安定して正解できる状態にする方が得点につながりやすくなります。
試験まで1か月未満の場合
試験まで1か月を切ったら、専門科目の範囲を広げる時期ではありません。
これまで解いた問題の復習と、覚えれば得点につながる基本用語・公式・頻出論点へ集中します。
特に、過去問で何度も間違えている問題は、本番でも失点しやすい部分です。
直前期の学習優先順位
- 過去問で繰り返し間違えた問題を解き直す
- 法律系の条文・制度・判例の基本事項を確認する
- 経済学の公式・グラフ・典型問題を復習する
- 政治学・行政学などの頻出用語を暗記する
- 本番で解く科目と問題の選び方を決める
直前期に難問が解けないと不安になりますが、難問を解ける受験生は多くありません。
合格するためには、誰もが取れる基本問題を落とさず、自分の得点源で確実に点を取ることが重要です。
睡眠時間を削って科目を増やさない
直前期に睡眠不足になると、暗記効率や判断力が下がります。新しい科目を無理に増やすより、生活リズムを整えながら復習の質を高めましょう。
新しい科目を追加するか迷ったときの基準
試験まで時間がないと、「あと1科目増やした方がよいのでは」と不安になることがあります。
新しい科目を追加する前に、次の条件を確認してください。
新規科目を追加してもよい条件
- 第一志望で一定数以上出題される
- 複数の併願先でも使える
- 基本問題や頻出分野が明確である
- 既存の重点科目の復習時間を奪わない
- 過去問を見て短期間で得点できそうだと判断できる
これらに当てはまらない場合は、新しい科目を追加するより、既存科目の正答率を上げる方が安全です。
特に、得点源としている科目の正答率が安定していない状態で、新しい科目へ手を広げるのはおすすめできません。
独学で進捗管理が難しい場合の対処法
独学では、どの科目をどこまで進めるべきか、自分だけで判断しなければなりません。
特に残り期間が短い場合、教材選びや学習順序に迷っている時間が長くなると、実際の演習時間が減ってしまいます。
まずは、毎週の学習時間、重点科目、最低限科目、後回し科目を一枚の表に整理してください。
それでも計画を立てにくい場合は、通信講座のカリキュラムや無料体験を参考にし、標準的な学習順序を確認する方法もあります。
スタディングの無料体験で、講義と学習カリキュラムを確認
スタディング公務員講座は、スマートフォンで講義や問題演習を確認できます。残り期間に合わせた学習順序を考える際は、実際の教材や講義の進み方を見たうえで利用するか判断しましょう。
無料体験で学習カリキュラムを確認する※講座内容・料金・対象試験・キャンペーンは変更される場合があります。最新情報は公式ページで確認してください。
残り期間が短いと、勉強量を増やせば安心できるように感じます。しかし、合格に必要なのは教材を広げることではなく、本番で正解できる問題を増やすことです。新しい科目より、まず現在の重点科目を得点源にしましょう。
第5章のまとめ
- 6か月以上ある場合は主要科目を基礎から広く対策する
- 3〜6か月なら重点科目と併願共通科目を優先する
- 1〜3か月なら新規科目より過去問と復習を重視する
- 1か月未満は基本問題・暗記・解き直しへ集中する
- 残り期間が短いほど科目数より完成度を優先する
- 新規科目は短期間で得点できる場合だけ追加する
- 独学で迷う場合は標準カリキュラムを参考にする
※必要な学習期間や科目数は、受験先、試験方式、現在の学力、確保できる勉強時間によって異なります。必ず受験年度の試験案内と過去問を確認し、自分の状況に合わせて調整してください。
専門科目を最低限対策する方法|完全に捨てず得点を残す
優先度の低い専門科目は、必ずしも完全に捨てる必要はありません。
出題数が少ない科目や苦手科目でも、頻出分野と基本問題だけに絞れば、少ない勉強時間で得点できる可能性があります。
特に選択式の専門試験では、難問を解けなくても、基本知識で判断できる問題を拾えるだけで選択肢が広がります。
最低限対策では、過去問で頻出分野を特定し、基本知識を覚え、同じ問題を繰り返すことが重要です。
最低限対策は「全範囲を浅く勉強すること」ではない
最低限対策というと、参考書を最初から最後まで一度だけ読む方法を想像する人もいます。
しかし、全範囲を浅く触れるだけでは、問題を解ける状態になりにくく、勉強時間も多く必要です。
最低限対策では、学習範囲を先に絞り、その範囲だけを繰り返します。
頻出の基本分野
過去問で繰り返し出題される用語・制度・公式・典型問題です。最初にここを固めます。
標準レベルの分野
基本分野を習得した後、過去問で正答率を上げやすい範囲だけ追加します。
難問・細かい論点
出題頻度が低く、理解に時間がかかる論点は、重点科目の学習を優先するため後回しにします。
最低限対策の目的は、その科目を得意科目にすることではありません。
本番で出題された基本問題を見分け、正答できる状態を作ることが目的です。
最初に過去問を見て出題範囲を確認する
最低限対策を始めるときは、参考書を読む前に過去問を確認してください。
過去問を見ることで、どのような形式で問われるのか、どの分野が繰り返し出ているのかを把握できます。
- 同じ用語や制度が繰り返し問われているか
- 基本知識だけで正誤を判断できる問題があるか
- 計算問題と暗記問題のどちらが多いか
- 細かな知識まで必要な問題が多いか
- 短期間で得点できそうな分野があるか
この段階では、問題をすべて解けなくても問題ありません。
まずは問題の種類と頻出分野を確認し、どこまで勉強するかを決めます。
参考書の目次だけで範囲を決めない
参考書には試験でほとんど問われない細かな論点まで掲載されていることがあります。最低限対策では、過去問を基準に学習範囲を決めましょう。
頻出分野と基本問題に範囲を絞る
過去問を確認したら、出題頻度の高い分野と基本問題を選びます。
すべての分野を少しずつ勉強するのではなく、出題されやすい範囲を優先してください。
最低限対策に向いているのは、次のような分野です。
- 毎年または数年おきに繰り返し出題される
- 基本用語を覚えるだけで選択肢を絞れる
- 典型的な解法や公式で対応できる
- ほかの分野の理解にもつながる
- 短い復習時間でも知識を維持しやすい
頻出分野を絞る際は、「よく出る」と書かれた参考書の説明だけでなく、自分が受ける試験の過去問を基準にしてください。
基本用語・制度・公式だけを先に覚える
学習範囲を決めたら、問題演習に必要な基本知識を覚えます。
法律系なら用語・制度・重要判例の結論、経済系なら基本公式・グラフ・典型的な計算手順を優先します。
最初から例外や細かい学説まで覚えようとすると、最低限対策の範囲を超えてしまいます。
| 科目 | 最初に押さえる内容 | 後回しにしやすい内容 | おすすめの学習方法 |
|---|---|---|---|
| 憲法 | 人権・統治機構・主要判例の結論 | 細かな学説対立や判例の詳細 | 過去問の選択肢ごとに正誤理由を確認 |
| 民法 | 総則・物権・債権の頻出論点 | 出題頻度の低い細かな例外 | 典型事例と結論をセットで覚える |
| 行政法 | 行政行為・行政手続・行政救済 | 細かな判例事情や周辺論点 | 制度の目的と要件を整理する |
| ミクロ経済学 | 需要供給・弾力性・市場均衡 | 複雑な計算や応用問題 | グラフと公式を典型問題で反復 |
| マクロ経済学 | 国民所得・IS-LM・金融財政政策 | 複雑なモデルや細かな理論 | 公式と変化の方向をセットで覚える |
| 政治学・行政学 | 頻出人物・学説・制度・用語 | 細かな人物名や低頻度論点 | 一問一答と過去問で暗記を確認 |
この表は一般的な対策例です。実際に残す範囲は、自分の受験先の過去問に合わせて調整してください。
基本問題を3回以上繰り返す
最低限対策では、問題数を増やすより、同じ基本問題を繰り返すことが重要です。
一度正解しただけでは、本番で安定して解けるとは限りません。
少なくとも、答えを覚えただけではなく、正誤の理由を説明できる状態を目指してください。
基本問題を定着させる3回転
- 1 1回目:理解する 解説を読み、基本用語・公式・正解の理由を確認します。
- 2 2回目:自力で解く 解説を見ずに答え、間違えた原因を確認します。
- 3 3回目:素早く判断する 本番を意識し、短い時間で正誤を判断できるか確認します。
3回解いても間違える問題は、知識不足なのか、問題文の読み違いなのか、原因を分けて考えます。
知識不足なら該当部分だけテキストへ戻り、読み違いなら選択肢のどこを見落としたか確認してください。
短時間の復習を定期的に入れる
最低限対策する科目は、重点科目より勉強時間が少ないため、知識が抜けやすくなります。
そのため、1回に長時間勉強するより、短時間でも定期的に触れる方が効果的です。
- 翌日に間違えた問題だけ解き直す
- 一週間後に頻出問題をまとめて復習する
- 重要用語や公式をスキマ時間に確認する
- 月に一度、正答率を確認して範囲を調整する
- 直前期は新しい問題より過去の間違いを優先する
復習対象は、すべての問題ではなく、間違えた問題と迷った問題を中心にしてください。
確実に解ける問題を何度も解くより、不安定な問題へ時間を使う方が効率的です。
最低限対策では教材を増やしすぎない
最低限対策する科目に、複数の参考書や問題集を使う必要はありません。
教材を増やすと、どの問題を復習するべきか分からなくなり、重要科目の勉強時間も減ってしまいます。
おすすめの進め方
- 基本テキストまたは講義を1つに絞る
- 過去問集も原則1冊を繰り返す
- 間違えた問題に印をつける
- 覚える内容を1か所にまとめる
- 頻出分野だけ繰り返す
避けたい進め方
- 参考書を何冊も読み比べる
- 難問集へ手を広げる
- 一度解いた問題を復習しない
- 全範囲を均等に勉強する
- 重点科目より時間を使う
教材選びに迷った場合は、説明の分かりやすさだけでなく、自分の受験先の過去問に対応しているかを確認しましょう。
最低限対策を続けるか途中で見直す
最低限対策を始めた科目でも、学習状況によっては重点科目へ変更したり、後回し候補へ下げたりする必要があります。
一度決めた分類を固定せず、正答率と残り期間を見ながら調整してください。
- 短時間でも正答率が上がっているなら継続する
- 基本問題を安定して解けるなら範囲を少し広げる
- 時間を使っても正答率が上がらないなら範囲をさらに絞る
- 重点科目の復習時間を圧迫するなら優先度を下げる
- 受験先の変更があれば出題科目を再確認する
最低限対策に時間を使いすぎない
最低限対策の目的は、少ない時間で基本問題を拾うことです。一つの苦手科目に多くの時間を使い、重点科目の完成度が下がるなら、対策範囲をさらに絞りましょう。
最低限対策は、手を抜くことではありません。得点につながりにくい範囲を削り、頻出問題へ時間を集中する戦略です。「何をやらないか」まで決めると、重点科目の勉強時間を守れます。
第6章のまとめ
- 最低限対策は全範囲を浅く勉強する方法ではない
- 最初に過去問を見て頻出分野を特定する
- 基本用語・制度・公式・典型問題へ範囲を絞る
- 同じ基本問題を少なくとも3回繰り返す
- 短時間の復習を定期的に入れる
- 教材は原則としてテキストと過去問を1つずつに絞る
- 正答率と残り期間に応じて対策範囲を見直す
- 最低限科目が重点科目の時間を奪わないようにする
※最低限対策に適した範囲は、試験区分・受験先・年度・出題数によって異なります。必ず受験年度の公式試験案内と過去問を確認し、自分の受験先に合わせて調整してください。
専門科目の捨て方で失敗する人の特徴
専門科目を絞ること自体は、限られた時間で合格点を取るための有効な戦略です。
しかし、科目の選び方を間違えると、重要科目の失点をほかの科目で補えず、本番で解答できる問題が足りなくなることがあります。
捨て科目で失敗する人は、単に科目を減らしたことではなく、受験先・出題数・目標点・残り期間を確認せずに減らしている点が共通しています。
捨て科目で失敗しないためには、感覚ではなく、試験案内・過去問・目標点を使って判断することが重要です。
苦手という理由だけで主要科目を捨てる
最も多い失敗は、「難しい」「解けない」「自分には向いていない」という感覚だけで科目を捨てることです。
民法や経済学などは、初学者が難しく感じやすく、学習初期には正答率が上がらないことがあります。
しかし、第一志望で出題数が多い場合、その科目を完全に捨てると失う得点も大きくなります。
失敗する判断
- 最初の過去問で解けなかった
- 参考書が難しく感じた
- SNSで捨ててもよいと見た
- 数学や暗記が苦手だと思っている
正しい判断
- 第一志望での出題数を確認する
- 基本問題だけでも取れないか調べる
- 併願先でも使用するか確認する
- 頻出分野に絞った場合の負担を考える
苦手科目は、得意科目と同じ完成度を目指す必要はありません。
完全に捨てる前に、頻出分野や基本問題だけを残す「最低限対策」ができないか検討してください。
受験先を決めずに捨て科目を作る
受験先が決まっていない状態では、どの専門科目が必要か判断できません。
国家一般職、都道府県庁、市役所、特別区では、試験方式や専門科目の扱いが異なります。
さらに、同じ自治体でも職種・採用枠・試験時期によって、専門試験の有無が異なる場合があります。
一般的な「捨て科目一覧」を先に見ない
自分の受験先で重要な科目が、ほかの人にとっては不要な場合があります。最初に受験先と試験方式を決め、その後に科目の優先順位を整理しましょう。
対策する科目数を減らしすぎる
重点科目を絞ることは重要ですが、対策する科目を極端に減らすのは危険です。
本番では、得意科目から必ず解きやすい問題が出るとは限りません。
対応できる科目が少ないと、難問が出たときにほかの問題へ切り替えられず、失点が増える可能性があります。
- 得点源となる重点科目を複数作る
- 基本問題を拾える最低限科目を残す
- 本番で選択可能な問題数を確認する
- 主要科目を複数まとめて捨てない
- 過去問で解答できる問題数を数える
科目数を減らす際は、勉強時間だけでなく、本番で解答できる問題数がどれだけ残るかを確認してください。
捨てた後の目標点を計算していない
科目を捨てる前に、残した科目だけで目標点へ届くか計算する必要があります。
たとえば、苦手科目を複数捨てても、得意科目で高得点を取れば補えると考える人がいます。
しかし、本番では得意科目でもミスが発生し、想定どおりの得点を取れないことがあります。
捨て科目を決める前の得点確認
- 1 必要点を確認 専門試験全体で狙う得点を決める
- 2 科目別に予測 過去問の正答率から得点を見積もる
- 3 失点余地を残す 本番のミスを考えて余裕を持たせる
- 4 不足分を補う 最低限科目で取れる問題を増やす
計画では合格点へ届いていても、数問のミスで不足するような設計は危険です。
基本問題を拾える科目を残し、得意科目が崩れたときにも補える余地を作りましょう。
頻出分野や基本問題まで完全に捨てる
苦手科目を完全に捨てると、その科目から出る簡単な問題も解けなくなります。
専門科目には、細かな知識が必要な難問だけでなく、基本用語や制度を知っていれば判断できる問題もあります。
全範囲を勉強する余裕がなくても、頻出分野と基本問題だけを残せば得点機会を確保できます。
完全に捨てる状態
- 過去問を一度も確認しない
- 基本用語も覚えない
- 簡単な問題かどうか判断できない
- 本番で問題を見ずに飛ばす
最低限対策する状態
- 頻出分野だけ過去問を解く
- 基本用語・制度・公式を覚える
- 典型問題を繰り返す
- 本番で解ける問題だけ選ぶ
一度決めた優先順位を見直さない
勉強を始めた時点の得意不得意と、数か月後の正答率は異なります。
最初は苦手だった科目でも、頻出パターンを理解すると短期間で得点源になることがあります。
反対に、重点科目として多くの時間を使っても正答率が上がらない場合は、学習方法や範囲を見直す必要があります。
- 一週間または一か月ごとに正答率を確認する
- 受験先を追加・変更したら科目を再分類する
- 短時間で伸びた科目は優先度を上げる
- 時間を使っても伸びない科目は範囲を絞る
- 試験直前は新規科目より完成度を優先する
捨て科目は、一度決めたら変更できないものではありません。
残り期間と学習状況に応じて、重点対策・最低限対策・後回し候補を入れ替えましょう。
自分に合わない勉強順序を続ける
専門科目の優先順位が正しくても、勉強順序が合っていなければ学習効率は上がりません。
参考書をすべて読んでから過去問を始める、難問に長時間使う、復習せず新しい問題だけを解くといった進め方は、得点につながりにくくなります。
基本的には、全体像を確認した後、主要科目の基礎と過去問を並行し、正答率に応じて範囲を調整する流れがおすすめです。
専門試験がない受験先を確認していない
専門科目を一生懸命勉強していても、受験する自治体がSPI型や教養のみの方式であれば、その勉強が直接使われない場合があります。
特に市役所は、専門試験型、教養型、SPI型、SCOA型など方式の違いが大きいため注意が必要です。
専門試験がない受験先を中心にするなら、専門科目の優先度を下げ、数的処理・文章理解・SPI・論文・面接へ時間を移す判断も必要です。
忙しい人ほど科目数ではなく週の学習時間から決める
社会人や大学の授業が忙しい人は、理想的な科目数ではなく、実際に確保できる勉強時間から逆算する必要があります。
平日に1時間しか確保できないのに、多数の専門科目を同時に進めると、復習間隔が空き、知識が定着しにくくなります。
一週間で確保できる時間を先に計算し、その中で重点科目・最低限科目・教養試験へ時間を配分してください。
捨て科目を決める前の最終チェック
科目を後回しにする前に、次の項目をすべて確認してください。
- 受験する年度の最新試験案内を確認したか
- 第一志望と併願先の出題科目を一覧にしたか
- 科目ごとの出題数・配点・選択方式を確認したか
- 残した科目だけで目標点へ届く計算になっているか
- 本番のミスを含めても得点に余裕があるか
- 基本問題だけを拾う最低限対策を検討したか
- 重点科目の過去問演習時間を確保できているか
- 一か月ごとに優先順位を見直す予定があるか
一つでも確認できていない項目があれば、完全に捨てる判断は保留にしましょう。
まずは後回し候補または最低限対策へ分類し、過去問の正答率を見てから最終判断する方が安全です。
捨て科目で失敗する人は、科目を減らしたこと自体が原因ではありません。根拠を確認せず、失う得点を計算しないまま減らしていることが原因です。科目を捨てる前に「何点失い、どの科目で補うのか」を説明できる状態にしましょう。
第7章のまとめ
- 苦手という感覚だけで主要科目を捨てない
- 受験先と試験方式を決めてから優先順位を作る
- 対策科目を減らしすぎて本番の選択肢を失わない
- 捨てた後も目標点へ届くか必ず計算する
- 基本問題を拾う最低限対策を残す
- 正答率と残り期間に応じて優先順位を見直す
- 専門試験がない受験先では対象試験へ時間を移す
- 実際に確保できる勉強時間から科目数を決める
※試験科目、出題数、配点、試験方式は、実施機関・職種・採用枠・年度によって異なります。必ず受験年度の公式な採用試験案内を確認してください。
独学で専門科目を勉強するなら通信講座は必要?
公務員試験の専門科目は、独学でも対策できます。
市販の参考書や過去問集が充実しているため、受験先の試験科目を調べ、自分で学習計画を立てられる人なら、通信講座を使わずに合格を目指すことも可能です。
一方で、専門科目は科目数が多く、法律や経済学など初学者には理解しにくい分野もあります。
独学で迷っている時間が長くなり、過去問演習まで進めない場合は、通信講座を利用した方が学習効率を上げられる可能性があります。
通信講座は全員に必要ではありません。学習順序を決められない、理解に時間がかかる、試験まで時間がない人は利用を検討しましょう。
独学
自分で教材・学習範囲・スケジュールを選びます。計画管理ができる人なら、必要な教材だけを使って効率よく進められます。
通信講座
講義・教材・問題演習がカリキュラム化されています。初学者や勉強時間が限られる人は、迷う時間を減らしやすくなります。
独学と通信講座の違いを比較
独学と通信講座には、それぞれメリットと注意点があります。
「通信講座なら必ず合格できる」「独学では合格できない」ということではありません。
自分が苦手とする部分を補える方法を選ぶことが重要です。
| 比較項目 | 独学 | 通信講座 | 判断のポイント |
|---|---|---|---|
| 費用 | ○ 必要な教材だけ購入しやすい | △ 講座受講料が必要 | 予算だけでなく学習効率も含めて判断する |
| 学習計画 | △ 自分で作成・修正する | ○ カリキュラムに沿って進めやすい | 自分で優先順位を決められるか確認する |
| 教材選び | △ 試験区分に合う教材を選ぶ必要がある | ○ 必要教材がまとまっている場合が多い | 教材選びで迷う時間が長いかを見る |
| 理解のしやすさ | △ 本や解説だけで理解する | ○ 講義で考え方を確認できる | 法律・経済学を一人で理解できるか確認する |
| 自由度 | ○ 科目・教材・順序を自由に選べる | △ カリキュラムが決められている | 自己流で進めたいか、型が欲しいかで判断する |
| 継続管理 | △ 自己管理が必要 | ○ 進捗を確認しやすい場合がある | 一人でも毎週計画を実行できるか考える |
独学の最大のメリットは、費用を抑えながら、自分に必要な科目だけを選べることです。
すでに得意科目があり、第一志望の試験科目や出題数も把握できている人は、独学でも進めやすいでしょう。
通信講座のメリットは、講義・教材・問題演習の順序が整理されていることです。
初学者が「どの科目から始めるか」「どの範囲まで学ぶか」と迷う時間を減らしやすくなります。
独学が向いている人の特徴
次の条件に多く当てはまる人は、まず独学で進めてもよいでしょう。
独学が向いている人
- 第一志望と併願先が決まっている
- 必要な専門科目を把握している
- 自分で週間計画を立てられる
- 参考書の説明だけでも理解できる
- 過去問の解説を読んで疑問を解決できる
- 学習の遅れを自分で修正できる
- 試験まで一定の期間が残っている
通信講座が向いている人
- 何から勉強するべきか分からない
- 法律や経済学を一人で理解しにくい
- 教材選びで何週間も迷っている
- 試験までの残り期間が短い
- 仕事や大学で勉強時間が限られている
- スマートフォンで学習したい
- 学習進捗を可視化したい
独学が向いている人でも、すべての科目を一人で勉強する必要はありません。
苦手な経済学だけ講義を利用するなど、一部の科目だけ外部教材で補う方法もあります。
通信講座を使っても科目の優先順位は必要
通信講座を利用すれば、すべて自動的に解決するわけではありません。
講座に多くの科目が含まれていても、自分の受験先で出題されない科目や、優先度の低い科目まで同じ時間をかける必要はありません。
- 自分の受験区分に必要な科目を確認する
- 重点対策・最低限対策・後回し候補に分類する
- 講義を視聴するだけで終わらず過去問を解く
- 理解済みの分野は倍速や問題演習中心で進める
- 試験までの残り期間に合わせて範囲を調整する
- 講座外の教材を増やしすぎない
講義をすべて見ることを目標にしない
公務員試験の目的は講義を完走することではなく、本番で正解できる問題を増やすことです。理解済みの分野は問題演習を優先し、苦手科目や頻出分野に講義時間を使いましょう。
独学で伸びないときに見直したいこと
独学で勉強していて得点が伸びない場合、すぐに通信講座へ切り替える必要はありません。
まずは、伸びない原因が教材不足なのか、復習不足なのか、学習計画の問題なのかを確認します。
独学を続けるか判断する4ステップ
- 1 正答率を確認 過去問で得点が伸びているか確認する
- 2 原因を分類 理解不足・暗記不足・復習不足を分ける
- 3 方法を修正 教材を増やさず学習順序を見直す
- 4 講座を検討 自力で改善できない部分だけ補う
たとえば、解説を読めば理解できるのに翌週また間違える場合、原因は講義不足ではなく復習不足かもしれません。
一方、解説を何度読んでも法律関係や経済学のグラフを理解できない場合は、講義形式の教材が役立つ可能性があります。
試験まで時間がない人ほど迷う時間を減らす
試験まで半年以上ある場合は、市販教材を試しながら自分に合う勉強法を探す時間があります。
しかし、残り3か月前後しかない状態で、参考書選びや勉強順序に何週間も使うのは避けたいところです。
残り期間が短い場合は、必要な科目と頻出範囲を早く決め、過去問演習へ進む必要があります。
- 試験まで6か月以上なら、独学教材を試して判断する
- 3〜6か月なら、重点科目の進み具合を見て判断する
- 1〜3か月なら、得点源の完成を最優先にする
- 直前期は新しい講座より復習を優先する
- 講座を使う場合も受講科目を必要範囲に絞る
通信講座へ申し込んだだけで安心し、新しい講義を大量に見始めると、過去問の復習時間が不足します。
直前期は、すでに使っている教材と過去問を中心に仕上げる方が安全です。
料金だけでなく「迷う時間」も比較する
通信講座を検討するときは、受講料だけを見るのではなく、独学で教材を選ぶ時間や学習方法に迷う時間も考慮します。
独学で順調に進んでいる人が、無理に講座へ申し込む必要はありません。
一方、教材を何冊も買い直したり、計画を何度も作り直したりしている場合は、結果的に費用と時間が増えることもあります。
正答率が伸びているなら変えない
過去問の正答率が上がり、計画どおり学習できているなら、現在の教材を繰り返す方が効率的です。
迷いが演習時間を奪っているなら補う
学習順序や難しい論点の理解に時間を取られ、過去問へ進めない場合は、講座で不足部分を補う方法があります。
申し込む前に無料体験で確認する
通信講座は、講義の話し方、画面の見やすさ、問題演習の操作性など、実際に使わないと分からない部分があります。
いきなり有料講座へ申し込むのではなく、無料体験やサンプル講義がある場合は、次の項目を確認してください。
- 講義の説明が自分にとって分かりやすいか
- スマートフォンでも教材を読みやすいか
- 通勤・通学時間に問題演習できるか
- 自分が受験する試験区分に対応しているか
- 必要な専門科目が含まれているか
- 講義と過去問演習を無理なく往復できるか
- 残り期間でカリキュラムを消化できるか
無料体験を利用したからといって、必ず申し込む必要はありません。
現在の独学教材より理解しやすいか、学習時間を短縮できそうかを確認してから判断しましょう。
無料体験で講義・教材・学習カリキュラムを確認
スタディング公務員講座では、スマートフォンを使って講義や問題演習を進められます。専門科目の学習順序や講義との相性を確認し、現在の独学より効率的に進められそうかを判断してください。
スタディングを無料体験して相性を確認する 先に評判・料金・デメリットを詳しく見る※講座内容・料金・対象試験・キャンペーンは変更される場合があります。最新情報は公式ページで確認してください。
独学か通信講座か迷ったときの最終チェック
最後に、次の項目を確認してください。
- 受験先と必要な試験科目を自分で整理できている
- 重点科目と最低限科目を決められている
- 毎週の学習計画を実行できている
- 法律・経済学の基本論点を理解できている
- 過去問演習まで進み、正答率が上がっている
- 教材を増やさず同じ問題を復習できている
- 試験日までに必要範囲を終えられる見込みがある
多く当てはまる人は、独学を継続しても問題ありません。
当てはまらない項目が多く、計画修正をしても改善しない場合は、通信講座の無料体験で学習方法を比較してみましょう。
通信講座を利用する目的は、安心感を買うことではなく、合格に必要な問題演習時間を増やすことです。独学で順調なら継続し、理解や計画で止まっている部分があるなら、その部分だけ講座で補いましょう。
第8章のまとめ
- 専門科目は独学でも合格を目指せる
- 自分で受験科目・教材・計画を決められる人は独学向き
- 学習順序や法律・経済学の理解に迷う人は通信講座を検討する
- 通信講座を使っても科目の優先順位は自分で調整する
- 講義の完走ではなく過去問の正答率向上を目標にする
- 独学で伸びない原因が理解不足か復習不足かを確認する
- 料金だけでなく迷っている時間も含めて比較する
- 申し込む前に無料体験で教材や講義との相性を確認する
※必要な講座や学習方法は、受験区分、現在の学力、残り期間、確保できる勉強時間によって異なります。講座を検討する場合は、対象試験・科目・教材内容・料金を公式ページで確認してください。
公務員試験の専門科目・捨て科目に関するFAQ
最後に、公務員試験の専門科目や捨て科目について、受験生が迷いやすい疑問をまとめます。
捨て科目に唯一の正解はありません。第一志望、併願先、試験方式、現在の正答率によって判断が変わります。
「一般的に捨てられる科目」ではなく、自分の受験先で失う得点と、ほかの科目で補える得点を基準に判断してください。
専門科目は何科目まで捨ててもよいですか?
一律に「何科目まで」と決めることはできません。
判断すべきなのは科目数ではなく、捨てた後に本番で解答できる問題数と、目標点へ届くかどうかです。
残した科目だけで目標点を超え、さらに本番のミスを吸収できる余裕があるかを確認してください。
- 第一志望で出題数の多い科目は残す
- 複数の併願先で使える科目を優先する
- 基本問題を拾える最低限科目を残す
- 主要科目を複数まとめて捨てない
対策科目を減らしすぎると、本番で得意科目が難化した際に、ほかの問題へ切り替えられなくなります。
民法や経済学が苦手です。完全に捨ててもよいですか?
第一志望で出題数が多い場合は、完全に捨てるのは慎重に判断してください。
民法や経済学は習得に時間がかかりやすい一方、試験によっては合否への影響が大きい主要科目になります。
全範囲を完璧にするのではなく、頻出分野・基本公式・典型問題に絞る最低限対策を検討しましょう。
たとえば経済学なら、頻出グラフや基本公式を使う典型問題に限定し、複雑な応用問題を後回しにする方法があります。
民法も、出題頻度の高い基本論点を先に学び、細かな例外や難問まで広げないようにします。
国家一般職では専門科目を捨てられますか?
一部の科目の優先度を下げることはできますが、対応できる科目数を極端に減らすのは危険です。
本番では、得点源にしていた科目から難しい問題が出る可能性があります。
重点科目を作りつつ、基本問題を拾える科目を複数残し、選択できる問題の幅を確保しましょう。
- 出題数の多い主要科目を優先する
- 得意科目だけに依存しすぎない
- 過去問で解答可能な問題数を確認する
- 専門試験全体の目標点から逆算する
市役所を受けるなら専門科目は勉強しなくてよいですか?
市役所によって試験方式が異なるため、一律には判断できません。
専門試験を課す自治体もあれば、教養試験、SPI、SCOAなどを採用する自治体もあります。
同じ自治体でも、採用枠や実施時期によって試験内容が異なる場合があります。
自治体名だけで判断せず、受験年度・職種・採用枠・試験方式まで募集要項で確認してください。
試験まで3か月でも専門科目は間に合いますか?
現在の学力、確保できる勉強時間、受験先によって異なります。
残り3か月で全科目を基礎から網羅するのは難しいため、出題数の多い科目と、短期間で得点しやすい基本分野へ集中する必要があります。
- 重点科目を少数に絞る
- 過去問演習を最優先する
- 最低限科目は頻出分野だけに限定する
- 新しい参考書を増やさない
- 教養試験や面接との時間配分も考える
教材を一周することではなく、本番で正答できる基本問題を増やすことを目標にしてください。
捨て科目は一切勉強しなくてもよいですか?
「捨て科目」を、必ずしも一切勉強しない科目と考える必要はありません。
本記事では、完全放置ではなく、重点対策・最低限対策・後回し候補の3段階に分ける方法をおすすめしています。
基本用語や頻出分野だけで取れる問題があるなら、短時間の最低限対策を残した方が安全です。
後回し候補の科目は、重点科目の学習が進んだ後に、余裕があれば追加する位置づけにしましょう。
独学でも専門科目を攻略できますか?
独学でも合格を目指せます。
市販の参考書や過去問集が充実しているため、必要科目を調べ、自分で学習計画を立てられる人は独学で進められます。
ただし、法律や経済学を理解できずに長期間止まっている場合や、教材選びだけで時間を使っている場合は、学習方法を見直してください。
- 一つの基本教材に絞る
- インプット後すぐ過去問へ進む
- 間違えた問題を繰り返す
- 一週間ごとに正答率を確認する
- 理解できない部分だけ外部教材で補う
専門科目対策に通信講座は利用した方がよいですか?
全員に必要ではありません。
自分で学習計画を立てられ、過去問の正答率が上がっているなら、独学を継続して問題ありません。
一方で、次の条件に当てはまる人は通信講座を検討する価値があります。
- 学習する科目や順番を決められない
- 法律・経済学の解説を読んでも理解できない
- 仕事や大学で勉強時間が限られている
- 試験までの残り期間が短い
- スマートフォンでスキマ時間に学びたい
申し込む前に無料体験を使い、講義の分かりやすさや教材との相性を確認してください。
捨て科目はいつ決めるべきですか?
受験先と試験科目を確認した後、過去問を一度見てから仮決定するのがおすすめです。
勉強開始前に科目名だけで完全に捨てると、本来なら短期間で得点できた科目まで外してしまう可能性があります。
試験案内を確認する→過去問を見る→重点・最低限・後回しに仮分類する→正答率を見て再調整する、という順番です。
最初の分類は仮決定と考え、一週間から一か月ごとに学習状況を見直してください。
一度決めた科目の優先順位は変更してもよいですか?
変更して問題ありません。むしろ、学習状況に応じて見直すことが重要です。
最初は苦手だった科目でも、頻出パターンを理解すると短期間で正答率が上がることがあります。
反対に、多くの時間を使っても得点が伸びない科目は、対策範囲を絞る必要があります。
- 正答率が上がった科目は優先度を上げる
- 重点科目の時間を奪う科目は範囲を絞る
- 受験先を変更したら出題科目を再確認する
- 直前期は新規科目より完成度を優先する
優先順位は固定ルールではなく、合格点へ近づくための学習管理表として使いましょう。
FAQだけで捨て科目を決めない
試験科目・出題数・配点・選択方式は、受験先や年度によって異なります。一般的な回答を参考にしつつ、必ず自分が受験する年度の公式試験案内と過去問を確認してください。
無料体験で講義・問題演習・カリキュラムを確認
スタディング公務員講座では、スマートフォンで講義や問題演習を確認できます。独学で科目の優先順位を決めにくい人は、実際の教材を見て、現在の勉強方法より進めやすいかを判断してください。
スタディングを無料体験して相性を確認する 先に評判・料金・注意点を確認する※講座内容・料金・対象試験・キャンペーンは変更される場合があります。最新情報は公式ページで確認してください。
捨て科目に迷ったときは、「この科目が嫌いか」ではなく、「この科目を外しても何点取れるか」を考えてください。数字で説明できない場合は、完全に捨てず最低限対策として残す方が安全です。
第9章のまとめ
- 捨てられる科目数は受験先と目標点によって異なる
- 民法・経済学も出題数が多ければ最低限対策を残す
- 国家一般職では対応できる科目を減らしすぎない
- 市役所は専門・教養・SPIなど試験方式を確認する
- 残り期間が短いほど科目数より完成度を優先する
- 捨て科目でも頻出分野と基本問題を残す
- 独学で伸びているなら無理に通信講座を使わなくてよい
- 優先順位は正答率や受験先に応じて変更してよい
※試験科目・出題数・配点・選択方式は、実施機関・職種・採用枠・年度によって異なります。受験年度の公式な採用試験案内を必ず確認してください。
まとめ|専門科目は捨てるのではなく優先順位を決めよう
公務員試験の専門科目は数が多いため、すべてを同じ深さで勉強しようとすると、重要科目の過去問演習が不足しやすくなります。
だからといって、苦手な科目を無計画に捨てると、第一志望で必要な得点を確保できなくなる可能性があります。
大切なのは、科目を単純に「勉強する・捨てる」の二択にするのではなく、合格点から逆算して学習時間の優先順位を決めることです。
専門科目は、重点対策・最低限対策・後回し候補の3段階に分け、第一志望・併願先・出題数・残り期間・過去問の正答率に応じて調整しましょう。
重点対策
第一志望で出題数や配点が高く、複数の併願先でも使える科目です。過去問を繰り返し、安定した得点源にします。
最低限対策
基本用語・頻出分野・典型問題に範囲を絞り、少ない学習時間で簡単な問題を拾える状態を目指します。
後回し候補
出題数が少なく、ほかの受験先でも使わず、習得に時間がかかる科目です。重要科目の完成後に再検討します。
専門科目を決めるときの重要ポイント
- 最初に第一志望と併願先の最新の採用試験案内を確認する
- 科目名ではなく、出題数・配点・選択方式から重要度を判断する
- 複数の受験先で共通して使える科目を優先する
- 苦手な主要科目は完全に捨てず、頻出分野だけでも残す
- 試験までの残り期間が短いほど、科目数より完成度を優先する
- 過去問の正答率を確認し、感覚だけで得意・不得意を決めない
- 捨てた科目を除いても目標点へ届くか、得点計画を立てる
- 一度決めた優先順位も、学習状況に応じて定期的に見直す
特に注意したいのは、「一般的に捨ててもよいといわれる科目」をそのまま自分の計画へ当てはめることです。
ほかの受験生には不要な科目でも、自分の第一志望では多く出題される可能性があります。
反対に、一般的には主要科目とされていても、自分が受験する区分では専門試験そのものが実施されないこともあります。
この記事を読んだ後にやること
専門科目の優先順位を決める5ステップ
- 1 受験先を整理 第一志望と併願先を一覧にする
- 2 試験科目を確認 最新の募集要項を保存する
- 3 過去問を見る 出題数と難易度を確認する
- 4 3段階に分類 重点・最低限・後回しに分ける
- 5 学習を開始 重点科目から過去問を進める
まず、受験予定の自治体や試験区分を一覧にしてください。
次に、各受験先の試験科目を表にまとめ、共通して出題される科目へ印をつけます。
その後、過去問を確認し、科目ごとの出題数・頻出分野・現在の正答率から、重点対策・最低限対策・後回し候補へ分類しましょう。
最初から完璧な分類を作る必要はありません。仮の優先順位を決めて学習を始め、正答率を見ながら修正する方法で問題ありません。
状況別|今から優先したい行動
受験先と主要科目を先に決める
教材を大量に購入する前に、受験先の試験方式を確認してください。主要科目の基礎と過去問を並行して始めましょう。
新しい科目より得点源を完成させる
重要科目の過去問と復習を優先し、最低限科目は頻出分野だけに絞ります。難しい新規科目へ手を広げすぎないことが重要です。
実際に確保できる時間から逆算する
理想的な科目数ではなく、週の勉強時間を基準にします。平日は短時間の復習、休日は過去問演習へ配分すると継続しやすくなります。
自治体・職種・試験方式を比較する
専門試験型だけでなく、教養型・SPI型・SCOA型も確認し、自分の得意分野や確保できる勉強時間に合う受験先を探しましょう。
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専門試験の有無、出題科目、配点、選択方式は、自治体・職種・採用枠・年度によって変更される場合があります。ブログや参考書の情報だけで判断せず、受験年度の公式な採用試験案内を確認してください。
独学で学習順序を決められない場合
独学で順調に過去問演習まで進められている人は、無理に通信講座を利用する必要はありません。
一方で、必要科目や学習順序を決められず、教材選びや計画作成だけで時間が過ぎている場合は、通信講座の標準カリキュラムを参考にする方法があります。
特に、法律系や経済系の解説を読んでも理解できない人、仕事や大学でまとまった勉強時間を取りにくい人は、動画講義やスマートフォン学習との相性を確認してみましょう。
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スタディング公務員講座では、スマートフォンで講義や問題演習を進められます。現在の独学より学習順序を整理しやすいか、講義が理解しやすいかを無料体験で確認したうえで、利用するか判断してください。
スタディングを無料体験して相性を確認する 先に評判・料金・デメリットを詳しく確認する※講座内容・料金・対象試験・キャンペーンは変更される場合があります。最新情報は公式ページで確認してください。
※本記事の内容は一般的な学習戦略です。必要な科目・勉強時間・目標点は、受験先、試験方式、現在の学力によって異なります。必ず最新の公式試験案内と過去問を確認し、自分の状況に合わせて調整してください。



一番避けたいのは、受験先の出題科目を確認しないまま「難しそうだから捨てる」と決めることです。最初に最新の採用試験案内を確認してから、学習の優先順位を決めましょう。