何と答えればいい?
公務員面接で希望部署を聞かれて、 「まだ具体的に決まっていない」 「希望した部署に配属されなかったらどう答えればいい?」 と悩んでいませんか?
公務員面接の「希望部署」は、単に 行きたい課の名前を答えれば終わり という質問ではありません。
「なぜその部署なのか」「そこで何をしたいのか」 「なぜこの自治体なのか」まで深掘りされることを想定して、 自分の経験・自治体研究・やりたい仕事を一本につなげておく ことが大切です。
2026年8月15日〜8月31日に、公務員試験の面接受験経験者300人を対象として インターネットアンケートを実施しました。 今回の回答者では、268人が「希望部署・やりたい仕事について聞かれた」と回答しています。
この結果だけですべての公務員面接に一般化することはできませんが、 希望部署だけでなく「希望外の配属」まで準備しておく価値がある質問 だと考える材料にはなります。
回答を作るときは、次の4つを順番につなげると整理しやすくなります。
たとえば、 「子ども家庭課を希望します」だけで終えるのではなく、 なぜ子育て支援に関心を持ったのか、自治体がどのような課題・施策を抱えているのか、 自分の経験や強みをどう活かしたいのかまでつなげます。
自治体によって人事制度は異なり、希望した部署への配属が保証されるわけではありません。 そのため、希望を具体的に伝えながらも、 希望外の部署でも前向きに経験を積む姿勢まで準備しておくことが重要です。
「希望部署は?」を答える基本の4ステップ
自治体研究から希望部署を見つける方法
大学生・社会人それぞれの具体的な回答例
希望部署がない・決まっていない場合の答え方
「希望外に配属されたら?」への回答方法
300人調査で集まった実際の深掘り質問
それではまず、「希望部署は?」にどう答えるべきか、結論から見ていきましょう。
- 公務員面接「希望部署は?」はどう答える?【結論】
- 公務員面接で「希望部署」を聞かれた人は89.3%【300人調査】
- 面接官はなぜ希望部署・やりたい仕事を聞くのか
- 公務員面接「希望部署は?」の答え方|4ステップ
- 希望部署の見つけ方|自治体研究から探す3ステップ
- 【大学生向け】公務員面接「希望部署」の回答例5選
- 【社会人向け】公務員面接「希望部署」の回答例5選
- 希望部署がない・決まっていない場合の答え方
- 「希望部署に配属されなかったら?」の答え方|71.3%が質問された
- 希望部署で避けたいNG回答と改善例
- 希望部署の深掘り質問|実際に聞かれた質問と回答ポイント
- 公務員面接「希望部署は?」対策まとめ|本番前チェックリスト
- 公務員面接の希望部署に関するよくある質問
公務員面接「希望部署は?」はどう答える?【結論】
公務員面接で「希望部署はどこですか?」と聞かれたら、 希望する部署名だけを答えて終わらせないことがポイントです。
希望部署そのものよりも、 「なぜそこなのか」を自分の経験や自治体の仕事と結びつけて説明できる状態 にしておくことが重要です。
たとえば「子ども家庭課を希望しています」と答えるだけでは、 あなたがなぜ子育て支援に関心を持っているのかまでは伝わりません。
一方で、部署名に加えて 自分の原体験・自治体の取り組み・そこで実現したいこと まで説明できれば、回答に具体性を持たせやすくなります。
希望部署は4ステップで組み立てる
この4つを一本につなげれば、 「その部署が好きだから」「なんとなく興味があるから」という回答から一歩進んで、 自分自身の経験に基づいた回答を作りやすくなります。
そのまま使える回答テンプレート
「私は【希望部署・分野】を希望しています。 【経験・原体験】を通じて 【課題・行政分野】に関心を持つようになりました。 貴自治体が取り組んでいる【具体的な施策・事業】にも関心があり、 【具体的に取り組みたい仕事】に携わりたいと考えています。 これまで培った【自分の経験・強み】を活かし、 【住民・地域への貢献】につなげたいです。」
もちろん、この文章をそのまま暗記する必要はありません。 むしろ重要なのは、空欄部分を 自分の経験と受験先の情報で埋められるかです。
回答例|子育て支援分野を希望する場合
私は、子育て支援に関わる部署を希望しています。 大学時代に子どもと関わるボランティア活動を経験し、 子育て家庭を地域全体で支えることの重要性を感じたことがきっかけです。 貴市が取り組んでいる子育て支援施策についても調べ、 将来は保護者が必要な支援につながりやすい環境づくりに携わりたいと考えています。 ボランティア活動で培った相手の話を丁寧に聞く姿勢を活かし、 一人ひとりの状況に応じた住民対応ができる職員を目指したいです。
このように分解すると、 「子育て支援に興味があります」という抽象的な回答ではなく、 なぜ興味があるのか、入庁後に何をしたいのかまで伝えられます。
「希望部署は○○課です」だけではもったいない
「私は観光課を希望しています。 地域の魅力を多くの人に伝える仕事がしたいからです。」
「大学時代に地域イベントの運営に携わった経験から地域振興に関心を持ちました。 貴市の観光施策について調べる中で、地域資源を活用した情報発信に携わりたいと考えています。」
左の回答が直ちにNGというわけではありません。 ただし、「なぜ観光なのか」「なぜこの自治体なのか」と聞かれたときに、 右のように自分の経験や自治体研究までつながっている方が深掘りに対応しやすくなります。
「立派な部署名を言わなければ」と考える必要はありません。 希望する分野を具体的に示しつつ、 なぜ興味を持ったのかを自分の言葉で説明できることを優先しましょう。 また、実際の配属が必ず希望どおりになるとは限らないため、 「その部署以外では働きたくない」と受け取られるような言い方は避けた方が安全です。
なお、希望部署がまだ決まっていない人も心配する必要はありません。 後ほど、 自分の経験と自治体研究から希望部署を見つける方法 を具体的に解説します。
えびうるゼミが面接受験経験者300人に実施した独自調査では、 268人(89.3%)が「聞かれた」と回答しました。
公務員面接で「希望部署」を聞かれた人は89.3%【300人調査】
「希望部署って、本当に面接で準備しておく必要があるの?」 と疑問に思う人もいるでしょう。
そこで、えびうるゼミでは 公務員試験の面接受験経験者300人を対象に、 希望部署・やりたい仕事について独自アンケートを実施しました。
300人中268人が「聞かれた」と回答
「聞かれた」268人/300人
今回の回答者では、 300人中268人(89.3%)が「希望部署・やりたい仕事について聞かれた」 と回答しました。
少なくとも今回の回答者では、希望部署・やりたい仕事について質問された人が多くいました。 そのため、面接前に回答を準備しておく価値の高いテーマだと考えられます。
逆に、面接本番で初めて 「どの部署で働きたいですか?」 と聞かれてから考え始めると、 志望動機や自治体研究との整合性までその場で整理するのは簡単ではありません。
部署名を1つ決めるだけでなく、「なぜそこなのか」まで準備しておく のがおすすめです。
調査回答者の52.0%は市町村受験者
調査結果を見るときは、 どのような受験者が回答した調査なのかも確認しておく必要があります。
今回の300人の受験区分は次のとおりです。
市町村受験者が52.0%と過半数ですが、 都道府県・政令市、国家公務員の受験経験者も含まれています。
この調査は回答者の自己申告に基づくものであり、 すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 自治体・職種・年度・面接形式によって質問内容は異なります。
本番までに最低限この3つは準備しておこう
どの部署・分野を希望するのかを説明できる
なぜその仕事をしたいのかを自分の経験と結びつけられる
希望部署以外に配属された場合についても答えを用意している
特に3つ目は見落としやすいポイントです。
今回の調査では、 300人中214人(71.3%)が 「希望部署に配属されなかったらどうするか?」と聞かれた と回答しています。
この質問への具体的な答え方は第9章で詳しく解説します。
※本調査は回答者の自己申告に基づくものであり、すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、回答内容と面接結果との因果関係を示すものではありません。
次章では、回答を作る前に理解しておきたい「質問の意図」を整理します。
面接官はなぜ希望部署・やりたい仕事を聞くのか
希望部署の回答を作る前に、 この質問から何を説明できるようにしておくべきか を整理しておきましょう。
公務員面接は自治体・職種・年度などによって評価方法が異なるため、 「希望部署の質問では必ず○○を評価している」と一律に断定することはできません。
希望部署を起点に質問を掘り下げられても、 回答全体に一貫性を持たせやすくなります。
①「その部署で何をしたいのか」まで説明できるようにする
まず準備しておきたいのが、 希望する部署・分野の仕事内容をどこまで具体的に理解しているか です。
たとえば「観光課に行きたいです」と言っても、 観光分野には情報発信、イベント、地域資源の活用、 観光事業者との連携など、さまざまな仕事があります。
そのため、 「観光に興味があります」から「○○という課題に対して△△の仕事に携わりたい」まで具体化 しておくと、その後の質問にも答えやすくなります。
なぜその部署を希望しているのですか?
その部署では、具体的にどんな仕事をしたいですか?
その仕事にはどのような課題があると思いますか?
このように質問を一段ずつ掘り下げても、 自分の言葉で説明できるところまで準備しておくのが理想です。
②「なぜこの自治体なのか」につなげる
希望部署の回答では、 受験先の自治体について調べた内容も重要な材料になります。
たとえば「防災に携わりたい」という希望は、 多くの自治体で成立する可能性があります。
そこで、 「この自治体ではどのような地域課題があるのか」 「どのような計画・施策を進めているのか」 まで確認すると、 なぜその受験先でその仕事をしたいのかを具体化しやすくなります。
後ほど第5章で、 総合計画・担当課の公式ページなどを使って希望部署を見つける方法 を具体的に解説します。
③自分の経験・強みとつなげる
もう一つ重要なのが、 「自分はなぜその仕事に関心を持ったのか」です。
大学生なら、ゼミ・アルバイト・ボランティア・部活動・専攻など。 社会人なら、これまでの職務経験・顧客対応・企画・営業・マネジメントなどが材料になります。
「福祉に興味があるので、 福祉関係の部署で働きたいです。」
「高齢者施設でのボランティア経験から、 必要な支援につながるための行政の役割に関心を持ち、 福祉分野に携わりたいと考えています。」
特別な経験である必要はありません。 大切なのは、 自分の経験から関心を持った理由を説明できることです。
志望動機と希望部署の回答は一本につなげる
ここがバラバラだと、 一つひとつの回答は悪くなくても、 深掘りされたときに説明しにくくなります。
逆に、 「公務員志望理由 → 自治体志望理由 → 希望部署 → やりたい仕事」 が一本につながっていれば、 質問の角度が変わっても回答の軸を保ちやすくなります。
希望部署だけを暗記するのではなく、 「なぜその仕事なのか?」を何度か自分に問いかけてみてください。 さらに「なぜこの自治体なのか?」まで説明できるようにすると、 志望動機とのズレにも気づきやすくなります。
第4章では「希望部署 → 理由・原体験 → やりたい仕事 → 自分の貢献」の 4ステップを使い、回答をゼロから組み立てる方法を具体例つきで解説します。
公務員面接「希望部署は?」の答え方|4ステップ
ここからは、実際に 「希望部署は?」への回答をゼロから作っていきましょう。
難しく考える必要はありません。 基本は次の4ステップです。
この順番で材料を整理してから文章にすると、 志望動機との一貫性も確認しやすくなります。
STEP1|希望する部署・分野を決める
最初に、受験先で興味のある部署や行政分野を一つ決めます。
たとえば、 子育て支援、防災、観光・地域振興、まちづくり、福祉 などです。
課名は自治体によって異なるため、 「○○課」という名称だけでなく 「○○分野に携わりたい」 と説明できるようにしておくと整理しやすくなります。
「この自治体で、どんな住民・地域課題に関わりたい?」
STEP2|なぜ希望するのか「原体験」を探す
次に考えるのが、 なぜその分野に関心を持ったのかです。
大学生なら、大学での専攻、ゼミ、アルバイト、 ボランティア、部活動、地域活動など。
社会人なら、前職での業務、顧客対応、 自分が感じた社会課題なども材料になります。
「その仕事に興味を持つようになった出来事は何だった?」
今回の調査では、 「過去の経験や大学での専攻を活かしたい」が42.5% でした。
ただし、これは 「経験を理由にすれば評価される」という意味ではありません。
あくまで今回の回答者が希望部署を選んだ理由の分布です。 自分に当てはまる理由を無理なく探してください。
STEP3|その部署で「何をしたいか」まで具体化する
「防災課に行きたい」 「観光に携わりたい」 だけでは、まだ回答は完成していません。
受験先の公式サイトなどを確認し、 その分野で実際にどのような事業・施策を行っているのか を調べます。
そのうえで、 「自分ならどの仕事に携わりたいのか」を考えます。
「その部署に配属されたら、具体的に何に取り組みたい?」
STEP4|自分の経験・強みをどう活かすか考える
最後は、 これまでの経験や強みを仕事にどう活かしたいのか を考えます。
ここでも、大きな実績は必要ありません。
たとえば、 傾聴力、調整力、継続力、接客経験、 データ分析、企画経験など、 実際の経験から説明できる強みを選びましょう。
「これまで身につけた力を、その仕事でどう活かせそう?」
4ステップをつなげると回答はこうなる
希望:防災・危機管理分野
原体験: 大学で地域防災について学んだ
やりたい仕事: 住民が平時から防災情報に触れられる仕組みづくり
貢献: 学生団体で培った企画・調整経験を活かす
私は、防災・危機管理分野の業務に携わりたいと考えています。 大学で地域防災について学んだことをきっかけに、 災害発生時だけでなく平時からの備えの重要性に関心を持つようになりました。 貴市の防災に関する取り組みについても調べ、 将来は住民が日頃から防災情報に触れ、 行動につなげられるような啓発・情報発信に携わりたいです。 学生団体の活動で培った企画・調整経験を活かし、 地域の方と協力しながら防災意識の向上に貢献したいと考えています。
面接では「なぜ?」「具体的には?」と話を掘り下げられる可能性があります。 他人の回答例を暗記するのではなく、 4つの材料を自分自身の経験で埋めることを優先してください。
※調査結果は回答者の自己申告に基づくものです。 すべての公務員試験受験者を代表するものではなく、 回答内容と面接結果との因果関係を示すものではありません。
次章では、自治体の総合計画や担当課の公式ページなどを使って、 自分に合った希望部署を見つける方法を具体的に解説します。
希望部署の見つけ方|自治体研究から探す3ステップ
「希望部署の答え方は分かったけれど、そもそも行きたい部署が思いつかない」 という人もいるでしょう。
この場合、自治体の組織図を上から眺めて 「なんとなく面白そうな課」を選ぶ必要はありません。
部署名から探すのではなく、自分が関わりたい課題から担当部署へたどると、 面接で「なぜその部署?」と聞かれても理由を説明しやすくなります。
STEP1|自分の経験・関心から行政分野を3つ出す
最初から「○○課」と決める必要はありません。 まずは、これまでの経験から 自分が関心を持てる行政分野を2〜3個出してみましょう。
ここで重要なのは、 「公務員面接でウケそうな分野」を選ばないことです。
自分に接点がないテーマを無理に選ぶと、 「なぜ興味を持ったのですか?」 「具体的に何をしたいですか?」 と聞かれたときに回答が浅くなりやすくなります。
STEP2|総合計画・担当課HPから自治体の課題と施策を調べる
興味のある分野が見えてきたら、 次は「受験先では、その問題にどう取り組んでいるのか」を調べます。
自治体研究では、次のような受験先自身が公開している一次情報を優先してください。
自治体全体が今後どの分野を重視し、どの方向を目指しているのか確認する。
子育て、防災、観光、福祉、環境など、興味のある分野をさらに深く調べる。
現在実施している制度・事業・イベントなど、具体的な仕事内容を確認する。
職員インタビューや業務紹介から、入庁後の仕事内容をイメージする。
国の採用情報でも、業務内容やキャリアパス、職員メッセージなどをまとめた 採用パンフレット・業務ガイドが公開されています。たとえば厚生労働省の2026年一般職採用案内も、 業務紹介や先輩職員のメッセージなどを掲載しています。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
つまり自治体研究でも、検索結果の記事だけを見るのではなく、 受験先の公式資料から「実際にどんな仕事があるか」を確認する のが基本です。
今回の回答者では、 「ざっくりとしたイメージ程度」は8.0%でした。
一方、残る92.0%は、総合計画・個別計画、担当課の公式情報、 現地訪問など、いずれかのより具体的な調べ方を選択しています。
この結果は回答者が行った自治体研究の内容を示したものです。 調査の深さと面接結果の因果関係を示すデータではありません。 必要な範囲を絞って、回答に使える情報を集めましょう。
STEP3|課題・施策から担当部署を特定する
最後に、気になった課題や施策を 「どの部署が担当しているのか」までたどります。
たとえば、あなたが「空き家問題」に関心を持ったとします。
ここまで調べれば、 単に「まちづくりに興味があります」ではなく、 「なぜその課題に関心があり、受験先で何に携わりたいのか」 まで話せるようになります。
希望部署は第2・第3候補まで考えておく
第一希望が決まったら、 できれば第2・第3候補も理由とセットで考えておきましょう。
完全に別の分野を無理に3つ作る必要はありません。 たとえば、
というように、 「住民が地域で安心して暮らせる環境をつくりたい」 という一つの軸から複数の部署へ広げる方法もあります。
こうしておけば、 「ほかに興味のある部署はありますか?」 と聞かれた場合にも対応しやすくなります。
※独自調査は公務員試験の面接受験経験者300人へのインターネット調査 (2026年8月15日〜8月31日)です。 回答者の自己申告に基づくもので、すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、自治体研究の方法と面接結果との因果関係を示すものではありません。
第6章では、大学生が自分の経験を希望部署につなげる回答例を、 子育て・観光・防災・まちづくりなどのケース別に紹介します。
【大学生向け】公務員面接「希望部署」の回答例5選
ここからは、大学生向けに 「希望部署は?」の回答例を5パターン紹介します。
「行政に関係する特別な経験がない」と心配する必要はありません。 大学生なら、ゼミ、授業、アルバイト、ボランティア、部活動など、 身近な経験から十分に材料を探せます。
第4章で解説した 「希望部署 → 理由・原体験 → やりたい仕事 → 自分の貢献」 の4ステップに沿って確認していきます。
支援
地域振興
危機管理
づくり
回答例①|子育て支援を希望する場合
私は、子育て支援に関わる部署で働きたいと考えています。 大学時代に学習塾でアルバイトをし、子どもだけでなく、 子育てに悩む保護者の方と接する機会もありました。 その経験から、家庭だけで悩みを抱え込まず、 必要な支援につながれる環境づくりに関心を持つようになりました。 将来は子育て家庭への情報提供や相談支援に携わり、 相手の話を丁寧に聞く力を活かして、 安心して子育てできる地域づくりに貢献したいです。
回答例②|観光・地域振興を希望する場合
私は、観光・地域振興に関わる仕事に携わりたいです。 大学のゼミで地域経済について学び、 地域資源を活かしたまちづくりに関心を持ちました。 貴市には○○などの地域資源があるため、 その魅力を市内外へ分かりやすく発信し、 地域の事業者とも連携しながら交流人口の拡大につながる取り組みに携わりたいです。 ゼミで培った調査・プレゼンテーションの経験を活かして貢献したいと考えています。
回答例③|防災・危機管理を希望する場合
私は、防災・危機管理分野の仕事に携わりたいと考えています。 大学で地域防災について学んだことをきっかけに、 災害が起きてからの対応だけでなく、 平時から備えることの重要性に関心を持ちました。 貴市の防災施策についてさらに理解を深め、 将来は住民が防災情報を自分事として受け取り、 実際の備えにつなげられるような情報発信や啓発に携わりたいです。 学生団体で培った企画・調整経験も活かしたいと考えています。
回答例④|まちづくりを希望する場合
私は、まちづくりに関わる部署を希望しています。 大学への通学を通して市内を歩く機会が増え、 駅周辺のにぎわいと住宅地域の課題の違いに興味を持ったことがきっかけです。 貴市の総合計画やまちづくりに関する計画について調べ、 将来は地域ごとの特徴や住民の声を踏まえたまちづくりに携わりたいと考えています。 ゼミのグループ研究で培った、 異なる意見を整理してまとめる力を活かして貢献したいです。
回答例⑤|福祉分野を希望する場合
私は、福祉分野の仕事に携わりたいと考えています。 大学時代に高齢者施設でボランティアを経験し、 一人ひとりが抱える困りごとは異なり、 必要な支援もそれぞれ違うことを学びました。 将来は、住民の話を丁寧に聞きながら、 必要な制度や支援機関につなぐ仕事に携わりたいです。 ボランティア活動で培った傾聴力を活かし、 住民が安心して相談できる職員を目指したいと考えています。
今回の300人調査では、希望した分野は 福祉・子育て支援系が28.4%、観光・地域振興・産業広報系が24.6% となりました。
ただし、この数字から 「福祉を選べば有利」「人気の部署を答えれば評価される」 と判断することはできません。
大学生の場合、「社会人経験がないから話せることがない」と考える必要はありません。 大学生活の中で経験したことを振り返り、 なぜ関心を持ったのか → 行政で何をしたいのか まで自分の言葉で説明できるようにしてください。
自治体名だけを差し替えるのでは不十分です。 総合計画、個別計画、担当課の公式ページなどを確認し、 実際にその自治体が取り組んでいる課題・施策へ置き換えてください。
※独自調査は、公務員試験の面接受験経験者300人を対象にしたインターネット調査 (2026年8月15日〜8月31日)です。Q2は単一回答です。 回答者の自己申告に基づくものであり、すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、希望した部署・分野と面接結果との因果関係を示すものではありません。
次章では、営業・接客・民間企業での企画・管理業務などを材料にした 「社会人向け希望部署の回答例」を5パターン紹介します。
【社会人向け】公務員面接「希望部署」の回答例5選
社会人経験者の場合は、大学生とは少し考え方を変えます。
ポイントは、 前職で培った経験・スキルを、行政でどう活かせるか まで説明することです。
「前職で○○をしていました」だけで終わらず、 その経験を受験先の仕事へ接続しましょう。
回答例①|営業経験 → 産業振興・中小企業支援
私は、産業振興や中小企業支援に関わる部署で働きたいと考えています。 前職では法人営業を担当し、多くの中小企業の経営者から、 人材確保や販路拡大などの悩みを伺ってきました。 その経験から、個々の企業への支援だけでなく、 地域全体の産業を支える仕事に関心を持つようになりました。 将来は事業者の声を丁寧に聞きながら、 支援制度や関係機関につなぐ仕事に携わりたいです。 営業で培った傾聴力と提案力を活かして貢献したいと考えています。
回答例②|接客経験 → 市民窓口・福祉
私は、市民生活や福祉に関わる部署で、 住民と直接接する仕事に携わりたいと考えています。 前職では接客業に従事し、年齢や状況の異なる多くのお客様に対応してきました。 相手の話を正確に聞き、状況に応じて分かりやすく説明することの大切さを学びました。 行政でも、制度が分からず不安を抱えて窓口を訪れる方がいると思います。 前職で培った傾聴力と説明力を活かし、 一人ひとりに丁寧に対応できる職員を目指したいです。
回答例③|企画・マーケティング → 観光・地域振興
私は、観光・地域振興に関わる部署を希望しています。 前職では商品の企画や情報発信を担当し、 相手が求めている情報を分析して届ける仕事を経験しました。 この経験を通して、情報の伝え方によって人の行動が変わることを学びました。 貴市の地域資源や現在の取り組みについてさらに理解を深め、 将来は地域の事業者や住民とも連携しながら、 地域の魅力を効果的に発信する仕事に携わりたいです。
回答例④|建設・不動産経験 → 都市計画・まちづくり
私は、都市計画やまちづくりに関わる仕事に携わりたいと考えています。 前職では不動産関係の仕事を担当し、 住宅を選ぶ際には建物だけでなく、 交通、子育て環境、周辺施設など地域全体の暮らしやすさが重要であると実感しました。 この経験を活かし、住民や事業者などさまざまな立場の意見を聞きながら、 長期的な視点で暮らしやすい地域づくりに携わりたいと考えています。
回答例⑤|IT・事務経験 → DX・行政サービス改善
私は、行政サービスのデジタル化や業務改善に関わる仕事に携わりたいです。 前職では社内システムを活用した業務改善を担当し、 手続きや情報共有の方法を見直すことで、 利用者と職員双方の負担を減らせることを経験しました。 行政でも、デジタルを目的にするのではなく、 住民にとって分かりやすく利用しやすいサービスを実現することが重要だと考えています。 前職で培った課題整理と関係者調整の経験を活かして貢献したいです。
社会人は「前職と同じ仕事」にこだわる必要はない
ここで注意したいのが、 前職と希望部署を完全に一致させる必要はないことです。
たとえば営業職だからといって、 産業振興しか選べないわけではありません。
営業経験を、 「相手のニーズを聞き出す力」 「関係者との調整力」 「目標から逆算して行動する力」 と分解すれば、福祉、観光、企画など別の行政分野にもつなげられます。
「営業→産業振興」のように職種だけで考えるのではなく、 前職で身につけた傾聴力・調整力・企画力・分析力・説明力などを取り出すと、 希望部署の選択肢を広げられます。
民間と行政では目的・制度・仕事の進め方が異なります。 前職経験をアピールするときも、 「自分のやり方をそのまま持ち込む」のではなく、 行政の仕事を学びながら経験を活かす姿勢まで示しましょう。
次章では、「希望部署がありません」「まだ決まっていません」と感じている場合に、 面接でどう答えればよいのかを具体的に解説します。
希望部署がない・決まっていない場合の答え方
「いろいろな仕事に興味があって、希望部署を一つに決められない」 「まだ自治体の仕事を完全には理解できていない」 という人もいるでしょう。
その場合でも、無理に第一希望の部署を作る必要はありません。
「どこでもいいです」で終わるのではなく、 現時点で関心のある課題・分野と、その理由を説明しましょう。
「特にありません。配属されたところで頑張ります。」
「現時点では○○分野に特に関心があります。ただ、幅広い行政分野を経験しながら適性を広げたいと考えています。」
後者なら、 「関心がない」のではなく、「特定の部署だけに限定していない」 ことを伝えられます。
希望部署が決まらない人は3ステップで整理する
ケース①|部署名までは決まっていない場合
たとえば「子育て」「防災」「地域振興」など、 自分が関心を持っている分野までは具体化します。
現時点では、子育て支援に関わる分野に特に関心があります。 大学時代に子どもと関わるボランティアを経験し、 子どもだけでなく家庭全体を支えることの重要性を感じたためです。 貴市の子育て支援についてさらに理解を深め、 将来は子育て家庭が必要な支援につながれるような仕事に携わりたいと考えています。
この答え方なら、担当する課の名称を正確に覚えていなくても、 「何に関わりたいのか」は伝えられます。
ケース②|興味のある部署が2つ以上ある場合
複数の分野に興味があること自体は問題ではありません。
ただし、単に 「福祉も観光も防災も興味があります」 と並べるのではなく、 共通する自分の軸を考えてください。
現時点では、地域福祉と子育て支援の分野に関心があります。 どちらにも共通しているのは、 困りごとを抱えている住民が必要な支援につながれる環境をつくる仕事に携わりたいという思いです。 配属後は担当する業務についてしっかり学び、 さまざまな行政分野を経験しながら自分の専門性も高めていきたいと考えています。
ケース③|本当に希望部署が思いつかない場合
この場合は、「希望部署なし」という回答を作る前に、 第5章で紹介した方法で 自治体の仕事をもう一度調べることをおすすめします。
少なくとも、 「この地域のどんな課題に関心があるのか」 「どんな住民の役に立ちたいのか」 のどちらかは答えられる状態にしておきましょう。
現時点では、特定の部署だけに希望を限定していません。 私は、住民と直接関わりながら地域の課題を知り、 その解決に取り組める仕事に魅力を感じています。 特に地域福祉や市民生活に関わる分野には関心がありますが、 入庁後は配属された部署の役割をしっかり学び、 幅広い経験を積みながら市民生活の向上に貢献したいと考えています。
「希望部署=必ずそこに配属される」わけではない
希望部署を考えるときに知っておきたいのが、 採用時に希望を聞かれても、その部署への配属が保証されるわけではない という点です。
熊谷市は、新規採用職員について「どのような仕事がしたいか」を聞く機会を設けつつ、 配属は本人の能力・適性や組織上の必要性などを考慮して決定すると案内しています。
宮崎県も、職員の配置について本人の希望だけで決まるものではなく、 適性などを総合的に考慮する旨を採用Q&Aで案内しています。
つまり面接では、 「この部署以外では働きたくありません」 という前提で回答を作る必要はありません。
「希望部署がない」と「仕事について何も調べていない」は別です。 一つに決められなくても、 関心のある行政分野・その理由・入庁後に学ぶ姿勢 の3つは準備しておきましょう。
それが「希望する部署に配属されなかったらどうしますか?」です。 次章では、独自調査で今回の回答者の71.3%が「聞かれた」と答えたこの質問について、 回答の作り方とNG例を詳しく解説します。
「希望部署に配属されなかったら?」の答え方|71.3%が質問された
希望部署について答えたあとに、セットで準備しておきたいのが、 「もし希望する部署に配属されなかったらどうしますか?」 という質問です。
214人/300人
今回の調査では、回答者300人のうち 214人(71.3%)が、希望外の配属について質問された と回答しました。
もちろん、この数字はすべての公務員面接での質問率を示すものではありません。 ただ、本番前に準備しておく価値のある質問といえるでしょう。
「どこでもいい」と希望を消す必要も、 「希望部署以外は嫌です」と固執する必要もありません。
3ステップで答えると一貫性と柔軟性を両立できる
回答例|希望部署に配属されなかった場合
子育て支援の仕事に携わりたいという希望はありますが、 希望どおりの部署に必ず配属されるわけではないと理解しています。 別の部署に配属された場合も、まずはその部署の役割や業務をしっかり学び、 与えられた仕事に責任を持って取り組みたいです。 行政の仕事は部署ごとに独立しているのではなく、 さまざまな分野が住民生活につながっていると考えています。 配属先で得た経験や住民との関わりも自分の成長につなげ、 将来どの部署で働く場合にも活かしていきたいです。
NG回答①|「どこでもいいです」
「特にこだわりはありません。どの部署でも大丈夫です。」
「第一希望は子育て支援ですが、別の部署でも担当業務を学び、住民生活への貢献という軸を大切にして取り組みたいです。」
「どこでもいい」とだけ答えると、 それまで説明してきた希望部署への理由との一貫性が弱くなります。
希望はある。ただし、希望だけに固執しない。 このバランスを意識しましょう。
NG回答②|「希望部署でなければ困ります」
「できれば希望部署に配属していただきたいです。ほかの部署はあまり考えていません。」
「希望はありますが、行政には幅広い仕事があると理解しています。まずは配属先で経験を積み、その経験を今後の仕事にも活かしたいです。」
希望外の部署も「遠回り」とは限らない
たとえば、将来は子育て支援に携わりたい人が、 最初に税務や市民窓口へ配属されたとします。
一見すると希望とは離れて見えますが、 住民への制度説明、相談対応、個人情報の取り扱い、 他部署との連携など、 別の部署でも行政職として必要な経験を積むことはできます。
「希望部署に行けなかったらどうしよう」ではなく、 「その部署で何を学び、将来どう活かせるか」 と考えると回答を作りやすくなります。
「希望外でも前向きに働く」は希望部署を諦めることではない
ここで誤解しやすいのが、 「どこでも頑張ります」と言うために 希望部署への熱意まで消してしまうことです。
第一希望について具体的に説明した直後に、 「実はどこでも構いません」と答えると、 回答全体の軸が分かりにくくなります。
「○○分野に携わりたい」という希望を持ちながら、 配属された部署でも住民のために役割を果たし、 そこで得た経験を今後へつなげる。 この考え方なら、希望部署への意欲と組織の一員として働く姿勢を両立できます。
※独自調査は、公務員試験の面接受験経験者300人を対象にしたインターネット調査 (2026年8月15日〜8月31日)です。 回答者の自己申告に基づくものであり、すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、特定の回答内容と面接結果との因果関係を示すものではありません。
次章では、「有名な部署だから」「楽そうだから」「専門性が活かせそうだから」など、 希望部署の回答で避けたいNGパターンと改善方法をまとめます。
希望部署で避けたいNG回答と改善例
希望部署を答えられていても、 理由の伝え方によっては回答が浅くなってしまいます。
特に注意したいのは、 「有名だから」「楽しそうだから」「経験を活かせそうだから」といった、 理由の説明がそこで止まってしまう回答です。
希望部署そのものより、そこへ至った理由を自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
NG①|「有名な部署・人気がありそうな部署だから」
NG②|「楽そう・自分に合いそうだから」
NG③|「自分の専門性を活かせるから」だけで終わる
NG④|自治体名を変えても通用する
NG⑤|「その部署以外は考えていません」
NG回答は「4つの要素」に変換すれば改善しやすい
自分の回答が浅いと感じたら、 次の4つが入っているか確認してみてください。
たとえば、 「福祉課を希望します」 だけだった回答も、
「福祉分野を希望する → ボランティア経験がきっかけ → 相談支援に携わりたい → 傾聴経験を活かしたい」
と整理すると、回答の背景が伝わりやすくなります。
回答を作るときは「正解らしい部署名」を探すことより、 なぜその仕事に関心を持ったのかを、自分の経験と受験先の仕事につなげて説明できる状態 を目指してください。 丸暗記した模範回答より、深掘りされても自分の言葉で説明できる準備のほうが重要です。
次章では、300人調査で集まった実際の回答をもとに、 「なぜ県ではなく市なの?」「その施策の課題は?」「民間でもできるのでは?」 など、希望部署から続く深掘り質問と回答ポイントを解説します。
希望部署の深掘り質問|実際に聞かれた質問と回答ポイント
公務員面接の「希望部署は?」で注意したいのが、部署名を答えた後の深掘り質問です。
「○○課を希望しています」と答えて終わりではなく、 「なぜその部署なの?」「具体的に何をしたい?」「それは民間企業でもできるのでは?」 と掘り下げられることがあります。
そこで本章では、私が実施した公務員試験の面接受験経験者300人への独自調査で寄せられた質問例も使いながら、 希望部署についてどこまで準備しておけばよいのかを具体的に解説します。
希望部署は「部署名」だけではなく4段階で準備する
希望部署について考えるとき、「福祉課に行きたい」「観光部門で働きたい」と部署や分野だけを決めてしまう人もいます。
しかし、深掘り質問に備えるなら、次の4つをつなげておく方が答えやすくなります。
たとえば、防災分野を希望するなら、 「防災に興味があります」だけではなく、 興味を持った原体験 → 自治体の課題 → 取り組みたい仕事 → 自分がどう関わるか まで整理します。
深掘り質問①「なぜ県や国ではなく、うちの市役所なの?」
この質問に備えるには、「その仕事に興味がある理由」だけでなく、 その自治体との接点まで整理しておく必要があります。
たとえば子育て支援なら、「子育て支援に携わりたい」で止めず、 その自治体が抱えている課題や実施している施策まで確認しておきましょう。
回答例ここで大切なのは、自治体の施策名をたくさん暗記することではありません。 「自分の経験」と「自治体が取り組んでいること」がつながっているかを確認してください。
深掘り質問②「その施策の課題まで把握している?」
希望部署について具体的に話すほど、 その部署や事業について詳しく質問されることも想定しておきたいところです。
自治体研究では、担当課の名前だけではなく、 総合計画・個別計画・担当課の公式ページ・現在実施している事業 まで確認しておくと整理しやすくなります。
分からない数字を聞かれた場合の回答例深掘り質問③「残業やクレーム対応が多くても大丈夫?」
希望部署について熱意を伝えると、 その仕事の大変な面をどう考えているのかを確認するような質問が続く場合もあります。
ここで「大丈夫です」「頑張ります」だけで終わらせるより、 自分がどのように対応するのかまで話せるように準備しておきましょう。
回答例住民対応については、別記事で「住民からクレームを受けたら?」と聞かれた場合の答え方も詳しく解説しています。
深掘り質問④「民間企業でもできるのでは?」
これは希望部署の質問でありながら、 実質的には「なぜ公務員なのか」まで戻って考える質問です。
たとえば観光振興を希望する場合、旅行会社や広告会社など、 民間企業でも観光に関係する仕事はできます。
そのため、「観光が好きだから」だけではなく、 行政の立場だからこそ取り組みたいことまで考えておきます。
回答例さらに難しい「課題・改善策」まで聞かれる場合もある
独自調査では、「答えるのが難しかった質問」として、さらに踏み込んだ内容も寄せられました。
この質問に備えるなら、自治体の取り組みを調べるだけでなく、 「現状 → 課題 → 自分なりの考え」まで一度整理しておきましょう。
「希望しているからその部署でなければならない」という答え方ではなく、 組織の状況によって仕事や配属が変わることも踏まえて、 柔軟に働く姿勢も整理しておきたいところです。
300人調査で分かった「反応がよかったと感じた答え方」
今回の調査では、面接官の反応について印象に残った場面も自由回答で聞きました。
その中には、自治体の施策・自分の強み・入庁後の貢献をつなげて答えた際に、 面接官がうなずいたり、メモを取ったりしていたという回答がありました。
また、希望していない部署への配属について聞かれた際に、 「行政経験や住民対応の力を身につける機会として前向きに取り組みたい」 と答えたところ、反応がよかったと感じたという回答もありました。
ただし、これはあくまで回答者本人が感じた面接官の反応です。 「この答え方なら高評価になる」「合格しやすくなる」という因果関係を示すデータではありません。
対象:公務員試験の面接受験経験者
有効回答数:300人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年8月15日~8月31日
※本調査は回答者の自己申告に基づくものであり、すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、回答内容と面接結果との因果関係を示すものではありません。
面接カードを書いたら「深掘りされる前提」で練習しよう
希望部署について回答を作ったら、最後に声に出して答える練習をしてください。
文章ではきれいに書けていても、実際に 「なぜ?」「具体的には?」「希望部署に配属されなかったら?」 と続けて聞かれると、言葉に詰まることがあります。
特に面接カードに希望部署ややりたい仕事を書いている場合は、 自分が書いた一文からどんな質問が派生するかを考えておくと、本番の練習になります。
「回答を作る」だけでなく
「深掘りされても答えられる」状態へ
希望部署の回答は、自分ではうまく作れたと思っていても、 本番で「なぜ?」「具体的には?」「それは民間でもできるのでは?」 と質問が続くと、思うように答えられないことがあります。
一人での練習だけでは不安が残る人は、 第三者との模擬面接を使って実際に答える練習をする方法もあります。
アガルートには公務員試験向けの面接対策講座があります。 必要だと感じる人は、まず講座内容を確認して、自分の面接対策に合うか判断してみてください。
※広告リンクです。最新の講座内容・料金等はリンク先でご確認ください。
公務員面接「希望部署は?」対策まとめ|本番前チェックリスト
ここまで、公務員面接で「希望部署は?」「やりたい仕事は?」と聞かれた場合の答え方を詳しく解説してきました。
最後に、本番までに何を準備すればよいのかを整理しておきましょう。
「希望部署は?」は4ステップで答えれば整理しやすい
回答を作るときは、この記事で解説してきた次の4ステップに戻れば大丈夫です。
300人調査では89.3%が希望部署について聞かれたと回答
今回、えびうるゼミでは、公務員試験の面接受験経験者300人を対象に独自調査を実施しました。
「聞かれた」268人
「聞かれなかった」32人
今回の回答者では、300人中268人(89.3%)が、 希望部署・やりたい仕事について聞かれたと回答しました。
有効回答数:300人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年8月15日~8月31日
※本調査は回答者の自己申告に基づくものであり、 すべての公務員試験受験者を代表するものではありません。 また、回答内容と面接結果との因果関係を示すものではありません。
すべての公務員面接で必ず聞かれるとは限りませんが、 今回の調査結果を踏まえると、本番前に準備しておきたい質問のひとつと考えてよいでしょう。
本番前に確認したい10項目
面接前日までに、次の項目を自分で確認してみてください。
10項目すべてを完璧に暗記する必要はありません。
むしろ重要なのは、質問の言い方が少し変わっても、 自分の経験と自治体研究をもとに、その場で自分の言葉で答えられることです。
最後にこの6問を声に出して練習しよう
回答文を作ったら、読むだけで終わらせず、実際の面接を想定して声に出してみてください。
まずはそれぞれ30秒~1分程度を目安に話す練習をしてみてください。 これは面接で必ずこの時間内に答えるという意味ではなく、 長くなりすぎず、要点を整理するための練習目安です。
慣れてきたら、回答した直後に自分で 「なぜ?」「具体的には?」「ほかには?」 と質問を追加してみましょう。
第11章で紹介したような深掘り質問への対応力も鍛えやすくなります。
希望部署が決まらないなら、自治体研究から戻って考える
ここまで読んでも「希望部署がまだ決まらない」という人は、 無理にそれらしい部署名を作る必要はありません。
まず、 「自分は何に関心があるのか」→「その自治体にはどんな課題があるのか」→「どの部署がその仕事を担当しているのか」 の順番で探してみてください。
希望部署だけでなく、公務員面接全体を仕上げよう
「希望部署は?」だけ完璧に答えられても、面接対策は終わりではありません。
志望動機、自己PR、失敗経験、苦手な人、住民対応、最後の一言など、 公務員面接ではさまざまな角度から質問されます。
個別の回答をバラバラに作るのではなく、 「自分はどんな経験をしてきて、なぜこの自治体で働きたいのか」 という軸をそろえておくことが大切です。
一人での面接練習に不安が残るなら
第三者に質問してもらう方法もある
この記事を使えば、「希望部署は?」に対する回答の土台は自分でも作れます。
一方で、面接本番では用意した回答を話すだけではなく、 その回答をもとに追加の質問をされることがあります。
「一人では深掘り質問まで練習しにくい」 「本番前に第三者から質問してもらいたい」という人は、 模擬面接を取り入れるのもひとつの方法です。
アガルートには公務員試験向けの面接対策講座があります。 必要だと感じる人は、講座内容を確認したうえで、 自分に合うかどうかを判断してください。
※広告リンクです。最新の講座内容・料金等はリンク先でご確認ください。
公務員面接の希望部署に関するよくある質問
最後に、「希望部署は?」の対策で迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめます。
公務員面接では希望部署を必ず聞かれますか?
必ず聞かれるとは限りません。ただし、えびうるゼミが公務員試験の面接受験経験者300人を対象に行った独自調査では、今回の回答者の89.3%(268人)が、希望部署ややりたい仕事について「聞かれた」と回答しました。質問される可能性を想定し、回答を準備しておくことをおすすめします。
希望部署は具体的な課名まで答えたほうがいいですか?
必ずしも課名まで限定する必要はありません。組織名は自治体によって異なるため、分からない場合は「子育て支援」「防災・危機管理」「観光・地域振興」など、取り組みたい行政分野から答えても構いません。重要なのは、その分野に関心を持った理由と、どのような仕事をしたいのかを説明できることです。
希望部署がない場合は「どこでもいい」と答えても大丈夫ですか?
「どこでもいいです」だけで終わらせるのは避けたほうがよいでしょう。まだ一つに決められない場合は、「現時点では○○分野に関心がありますが、幅広い行政分野を経験したいと考えています」のように、現在の関心と柔軟性の両方を伝えます。
希望部署はいくつ準備しておけばいいですか?
第一希望だけでなく、第二・第三希望まで候補を考えておくと深掘り質問に対応しやすくなります。それぞれについて長い回答を暗記する必要はありませんが、「なぜ関心があるのか」を簡潔に説明できるようにしておきましょう。
希望する部署に配属されなかったらどう答えればいいですか?
第一希望への関心を残しつつ、配属された部署でも担当業務を学び、そこで得た経験を将来の仕事に活かしたいと伝えるのが基本です。希望をすべて取り下げる必要も、希望部署だけに固執する必要もありません。
「やりたい仕事」と「希望部署」は同じように答えていいですか?
関連しますが、まったく同じではありません。「希望部署」は働きたい組織・行政分野、「やりたい仕事」はそこで取り組みたい具体的な業務として整理すると答えやすくなります。「○○分野を希望しています。その中で△△に取り組みたいです」とつなげると自然です。
希望部署の回答は何秒くらいにまとめればいいですか?
最初の回答は、長く話しすぎず30秒〜1分程度で説明できる形に整理しておくと練習しやすいでしょう。「希望部署・分野→理由→やりたい仕事→自分の経験や強み」の順で要点を伝え、詳しい内容は深掘りされたときに答えられるよう準備します。
希望部署を答えるために自治体研究はどこまで必要ですか?
少なくとも、受験先の総合計画、関心分野の個別計画、担当部署の公式ページ、主要な施策は確認しておきたいところです。数字を大量に暗記することより、「自治体がどんな課題に対して何をしているのか」を自分の言葉で説明できる状態を目指してください。


